From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、
「リスニングが伸びていると感じる度合いが人によって大きく違う2つの理由」
の2つ目として、「リスニングの成果を測る場所の違い」が上達実感と深く関わっていることをお伝えしました。
リスニングの伸びを実感しやすい人は、
①自分の好きな海外ドラマや映画
②仕事上のやりとり
③趣味の世界でのやりとり
の3つの場所で自分のリスニング力を測ろうとする傾向があります。
一方、伸びを感じづらい人は、
①ネイティブとのフリートーク
②海外旅行先での会話
③ジャンルを決めないで手当たり次第に見る海外ドラマ等
の3つの場所で自分のリスニング力を測ろうとする傾向があります。
この話を聞いて、「いやいや、そんなことないですよ!自分が好きで詳しいジャンルの英語も、まだ全然聞き取れませんよ!」という方もいると思います。
その場合は、
「かけた時間と労力に対するリスニング力の伸びのスピード」
に対して、期待をかけ過ぎている可能性があります。
期待と現実のギャップ
僕たちはみんな「このぐらいやったら、このぐらいの結果が出るだろう」という予測を立てながら物事を進めます。
この予測をできるだけ正確にするために、何かに取り組む前にそのジャンルの経験者に話を聞いたり、情報を集めます。
情報を集めることは良いのですが、集めている最中にどうしても「自分にとって都合の良い情報」を残したくなってきます。
たとえば、
①1ヶ月で英語がペラペラになりました。
②1年で英語がペラペラになりました。
③10年で英語がペラペラになりました。
という情報を見た場合、
「①の1ヶ月はさすがにないだろうなぁ~」
と思いつつ、心の底では気になります。一応念のため、この体験談を書いている人の使った教材やテキストをチェックするかもしれません。
そして、
「②1年でペラペラになれたらいいなぁ~」
と思います。
「③10年でペラペラかぁ~・・・たしかにどんなジャンルでも10年続けたらそれなりに上達するだろうな。」
と思います。そして考え抜いた結果、
「よし!じゃあ自分は②の1年でペラペラを目指そう!」
という目標を立てるのです。ハッキリとした目標として決めていなくても、何となく自分の中で「1年」という期間が基準になっていきます。
すると、「1年後にはこうなっているはずだ」という期待がふくらんでいきます。
もちろん、期待することが悪いわけではありません。
でも、期待と現実のギャップがあまりにもかけ離れていると、1年後にモチベーションが落ちてしまう危険があります。
1年間ガンバってきたのに、予想をはるかに下回る自分の状態に落胆して、「自分には実力がない」「努力が実を結ばない」と感じてしまうのです。
でも、それは単に最初の予測の立て方が現実的ではなかった可能性があります。
そこでここから先の記事では、
①ゼロからやり直し英語を始めた僕が、どんな流れとペースでリスニングが伸びていったのか?
②リスニングが伸びるメカニズム
③今、僕がリスニングしている時の感覚
の3つの視点を織り交ぜてお伝えしていきます。
今回はリスニングに特化した内容にするため、「自分の言葉で話せる実感=スピーキング」に関する体験談は入れません。
あくまで「聞き取れた実感=リスニング」だけをお伝えしていきます。
僕が伸びたペース
最初にお伝えしておくと、僕のリスニングが伸びたペースは、客観的に見て「早い方」です。
僕が生徒として通っていた英会話スクールのネイティブの先生や経験値の高いベテラン日本人の先生たちは、僕のリスニング上達スピードを見て驚いていました。
と言っても、僕はこれを自慢のために書いているのではありません。あなたに現実を知っていただくためです。
もしあなたがこの先の記事を読んで、僕よりも早いペースでリスニングの上達を期待していた場合、それは「過剰な期待」ということになります。
僕が自分の体験談をブログや動画でお伝えしている理由は、あなたが自分で作り上げた「過剰な期待と現実のギャップ」に悩むことから脱出して、「本当の意味で希望のある未来」を見据えながら英語学習を続けて欲しい、と願っているからです。
それでは、次回からは僕のリスニング上達体験談をお伝えしていきます。
・・・つづく。
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