From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダで一人旅していた頃の体験談です)
(→前回のつづき)
一緒にクルマに乗り込んだ僕とジェフは、さっそくジェフの実家に向けて出発しました。
ジェフの彼女のメアリーは今日は仕事らしく、一緒には来ないようです。
僕とジェフだけで向かうことになりました。
ジェフの実家は、ここトロントの都心からクルマで3時間くらい運転したところにあるそうです。
トロントは大都会です。ここもやっぱり、日本の東京みたくたくさんの人たちが地方からやってきて住んでいるに違いありません。
そして、たまにこうして実家に帰るのでしょう。
今回の場合は、ジェフの親戚が亡くなったのが理由でしたが、僕の訪問と時期が重なったのも何か縁があるのかもしれません。
僕はジェフの家族に会うのが楽しみになってきました。
ジェフ自身に僕が初めて会ったのが今朝で、今日の夕方には、ジェフの家族全員に会うという、なんとも奇妙な運命です。
昨日の昼間でバンクーバーにいたのが遠い昔のように感じます。
こういう予想外の展開が、海外旅行の楽しみのひとつです。
「何も予定を決めずに一人旅をすると、こういうことが起こるのか!」
と実感しました。
高速道路
しばらく市街を走った後に、トロントの高速道路に入りました。
バンクーバーにいたときには市街地は走ったのですが、高速は初めてです。
道幅がめちゃくちゃ広いです!
片側4車線くらいあります。
これなら、渋滞にハマることもなさそうです。
僕は隣を走るクルマや、対向車線を走ってくるクルマに注目していました。
きっとものすごいデカいクルマが来るのではないか?
ランドクルーザーよりもずっとド迫力のクルマを見れるのではないか?と期待していました。
メイド・イン・ジャパン
ところが、実際にこうして購読道路を走ってみると、日本車が多いのです!
日産、トヨタ、マツダのクルマがたくさん走っています。
なんと言うことだ!
これじゃあ、日本の道路を走るのと変わらないじゃないか!
ジェフにそのことを言うと、こんな答えが返ってきました。
ジェフ:「日本のクルマはカナダでも大人気だよ。うちのオヤジもトヨタ車だったしね。日本車に憧れてる人は多いよ。」
僕:「えー!!そうなのか!!なんと!!日本では、逆に外車に乗ってるとステータスの証しになるよ。」
ジェフ:「へぇ~!あんなにいいクルマがあるのにかい?でも、そういうもんかもね。みんな海外製品に憧れるからね。」
僕:「うん、結局は、機能性とかよりも名前で買ってるんだろうな。」
ジェフ:「ちなみに、日本製品はクルマだけじゃなくて、家電も人気だよ。電子レンジとかは日本製が最高だね。」
僕:「そうなのか!!たしかに、バンクーバーでもみんな家電は日本製だ!みたいなこと言ってたなぁ・・・」
ジェフ:「でしょ?日本製品は、ここではクールなんだよ。」
僕:「そっかぁ・・・そう考えると、なんだか日本人として誇らしい気分になってくるなぁ・・・」
ジェフのホームタウン
そんな会話をジェフとしているうちに、だんだんと周りの景色からビルが消えていきました。
「そろそろ、俺のホームタウンだよ。」
ジェフが言いました。
高速道路を降りると、「田園風景」とまではいきませんが、トロントの中心地とは全く違う風景が広がりました。
全体的に緑が多いです。その緑は日本の田舎町のような田んぼではなく、森林です。
町のいたるところに、木だけしかない森林ぽいゾーンが広がっています。
高いビル群がひとつも見当たりません。
どの家もショッピングモールも、マックスで2階建てくらいの高さです。
家と家の間隔は、驚くほど広く空いています。
子供の頃の記憶
あっ!この光景は!
僕の脳裏に子供の頃の懐かしい思い出がよみがえってきました。
今、クルマの中から見える光景は、僕が子供の頃にアメリカ映画で見た風景とまったく同じであることに気づきました。
僕がカナダに来てから3ヶ月間住んでいたバンクーバーと、昨夜来たばかりのトロントの都心の街並みは、異国情緒はあるものの、先進的な高層ビルがたくさん並んでいて、全体的な雰囲気は割と東京のような雰囲気でした。
でも、このエリアは違います!
大きな家に、ものすごく広い芝生エリアの付いた庭、ガレージに何台も止まっているクルマ。
そんな家々が、通り沿いにズラーッと並んでいます。
日本ではまずお目にかかれない光景です。日本でこのサイズ感のある家に住んだら、かなりのお金持ちと思われるに違いありません。
でも、ここではそんな家がふつうに何軒も並んでいます。
僕はこの異国情緒あふれる光景に、ワクワクしてきました!
・・・つづく。
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