From 師範代Shinya(新村真也)
このブログ記事では「英単語を語源で覚える」というコンセプトの本を、今まで何冊かご紹介してきました。
英単語→日本語訳
というセットで丸暗記するのではなく、英単語を前後のパーツに分けて、パーツの意味を覚える手法です。
日本語でも、漢字をパーツごとに分解して覚える勉強法があります。
たとえば、漢字の「貝」というパーツは「お金」を表します。
これは昔、紙幣や小銭が生まれる前の時代に、人々が「貝がら」をお金の代わりとして使ったからです。
貝=お金
と覚えると、それまで関連がなさそうに見えていた色んな漢字の共通点が見えてきます。
財産、販売、購買、貯金、費用、貿易、資産、賃金、賄賂・・・
などなど、お金にまつわる漢字のほとんどに「貝」というパーツが使われています。
外国人が日本語を習う場合、こういう風にパーツごとの意味を先に知った方が効率よく覚えられます。
パーツの意味を覚えれば、もし知らない漢字が出てきても、「これは貝のパーツがあるから、お金がらみの単語だな」と分かります。
そうすれば、前後の文脈から何となく意味が想像できるようになるのです。
この英語バージョンが、「語源学習法」です。
英単語も同じ手法で覚えられる
たとえば、
port = 港→運ぶ
と覚えたとします。すると、部分的にportが使われた英単語に共通点を見つけることができるのです。
import = 中に運ぶ→輸入
export = 外に運ぶ→輸出
passport = (国境を)通過して運ぶ→パスポート
airport = 空を飛んで運ぶ→空港
portable = 運ぶことが可能→持ち運べる
という感じで、芋づる式に英単語を関連づけて覚えていくことができます。
僕はこの芋づる手法で英単語を覚えることで、英単語力が爆発的に伸びました。
その結果、英検1級の過去問題集を解いている時に、ボキャブラリー問題のパートをかなり高い確率で全問正解できるようになりました。
(英検1級のボキャブラリー問題は、かなりマニアックでネイティブでさえも意味を思い出すのに時間がかかるような英単語が出てきます)
語源学習法の最新テキスト
そんな語源学習法の英語テキストの最新作が登場しました。
それが、「語彙が100倍に増える!まんがでわかる英単語の語源」です。
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タイトル通り、まんがを使って分かりやすく、読みやすく作られています。
単調でお堅いイメージのつきまとう英単語学習のハードルをグッと下げてくれる本です。
ベストセラーシリーズとの違い
もしあなたが語源学習法にちょっとでも興味があったら、「英単語の語源図鑑」を知っているのではないでしょうか。
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英語テキストとしては異例の大ベストセラーになっている本です。
全国の本屋さんに置いてあり、しかも入り口付近の目立つ場所に平積みされていることが多いです。
電車内のポスターでもデカデカと宣伝されているので、一度は目にしたことがあると思います。
この記事を書いている時点では「英単語の語源図鑑」は90万部を突破して、ミリオンセラーが目前に迫っている勢いです。
この「英単語の語源図鑑」が超有名になったがゆえに、今後出てくる語源学習法の本は、おそらく比べられる運命にあると思います。
そこで、今回も新作「語彙が100倍に増える!まんがでわかる英単語の語源」の本とベストセラー本「英単語の語源図鑑」を比べていきます。
著者は同じシミケン先生
まず、著者はどちらも同じシミケン先生(清水建二先生)です。
出版社が違うだけで著者は同じため、内容のクオリティーは保証付きです。
シミケン先生はこれまで、数え切れないほどの語源学習法の本を書いてきています。
1つのコンセプトでアウトプットし続けると、どんどん内容が深まって洗練されていきます。
僕は10年以上前のシミケン先生の本を読み込んで英検1級に合格しました。
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この本は僕の英単語力を大幅にアップさせてくれた本なので、今でも記念に本棚に飾ってあります。
でも最近のシミケン先生の本と比べると、今の方が読みやすく、リズムやテンポが洗練されていると感じます。
ガジェットの世界でも、10年前の電子辞書と今年の最新モデルを比べたら、使いやすさや画面の見やすさ、単語の検索スピードなどはケタ違いです。
ガジェットも本も、新しいモデルが出るたびに洗練されていきます。
そういう点で言えば、今回の「語彙が100倍に増える!まんがでわかる英単語の語源」のテキストは、注目すべき本と言えます。
ベストセラー作家のシミケン先生の最新作だからです。
前作の大ヒット本「英単語の語源」と比べてどう違うのか?
どこがどう進化しているのか?
を、これから一緒に詳しく見ていきましょう。
・・・つづく。
YouTube動画でも詳しくレビューしています。
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