【僕が「習い事」に感じた夢と希望:演技編132】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と思って「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
 
 
20分間の練習時間が終わると、さっきの係の女性が部屋に入ってきました。
 
 
それまでセリフ練習でざわついていた室内が、一気に静かになりました。
 
 
みんなから緊張感が伝わってきます。
 
 
女性:「それでは、時間になりましたので、ひとりずつ別室にお呼びしてオーディションを開始します。まずは、5名のグループでお呼びしてから、部屋の前にご案内します。お名前を呼ばれましたら、私の前にお並びください。」
 
 
どういう順番で呼ばれるんだろう?
 
 
学校みたく「あいうえお順」かな?
 
 
それとも、申し込んだ順かな?
 
 
ドキドキしながら聞いていると、最初の5名の名前が読み上げられました。
 
 
女性:「○○さん、○○さん、○○さん、○○さん、○○さん、お願いします。」
 
 
呼ばれた人たちは、静かに歩いて女性の前に並びました。
 
 
女性:「それでは、他の方はここでお待ちください。練習を続けていただいても構いません。」
 
 
女性が部屋を出て行くと、会場内はシーンと静まりかえったままでした。
 
 
再び練習が始まる気配はありません。
 
 
この静けさが、緊張感をさらに高めます。
 
 
どうやら応募者は「友達同士」で来ている様子ではなく、みんな一人で参加しているようでした。
 
 
もし10代の中高生なら、友達を誘って
 
 
「ねぇ、ねぇ、このオーディション一緒に受けてみない?私受けたいから付き合ってよ!」
 
 
みたいな流れで友達と一緒に参加することも多そうです。
 
 
しかもその場合、ただの付き添いで来た友達の方がオーディションに合格してデビューしたりすることが多い印象です。
 
 
(そういうストーリーが「芸能界に入れば人生一発逆転」的な印象を与えている気がします)
 
 
 

年代の違い

でも、この会場にいるのは20代~30代限定です。
 
 
さすがにこの年代の人が職場の同僚を誘って、
 
 
「ねぇ、一緒に映画の役のオーディション受けに行かない?」
 
 
なんて言う人はいないでしょう。むしろ、自分が役者を目指していることは職場の人達には隠しているのが普通だと思います。
 
 
僕も今は慣れてしまいましたが、最初の頃は「タレント養成スクールに通う」こと自体がすごく特別なことで、もし昔からの友人や職場の同僚に知られたら、
 
 
「おまえが芸能人?!ムリムリ~!」
 
 
とか言われるのではないか?とヒヤヒヤしていました。
 
ここに応募してきている人達は、僕のようにタレント養成スクールで演技を習っている人ばかりではないはずです。
 
 
むしろ「経験はないけど、一発人生逆転を狙って応募した」という人の方が人数的には多いと思います。
 
 
 

経験値は役立つ

セリフを練習する→人前で発表する
 
 
という流れを経験したことがない人にとっては、このオーディション自体がかなり緊張するはずです。
 
 
僕はヒゲ先生のクラスでさんざんこの作業を繰り返してきました。
 
 
いつ怒鳴られるか分からない緊張感の中で、震えながら発表する経験を繰り返してきました。
 
 
恐怖のレッスンを乗り越えて、最上級クラスに飛び級したことで、「少なくとも演技力はそこそこ身に付いている」という自信につながっていました。
 
 
こういう風に客観的に自分をジャッジする基準があると、心の平安につながります。
 
 
そのせいで、このオーディションに対しても思ったほど緊張していない自分に気付きました。
 
 
「今までやってきたことを出せばいいだけだ。ダメだったら、それは演技力が足りないというよりも、ただ単に映画の役に自分の雰囲気が合っていないだけだ。」
 
 
と割り切れます。
 
 
そもそも一般公募をしている時点で、「経験値」や「演技力」を重視しているわけではないと分かります。
 
自分はやれるだけのことはやってきた。
 
 
だから、後は全力を出すだけ。
 
 
結果がどうなろうと、後悔はない。
 
 
という感覚を味わえるのは、自分がこれまで演技の経験値を積み重ねてきたからこそだと気付きました。
 
 
・・・つづく。
 
 
 

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