From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
 
前回の記事では、日本人が本当にネイティブのように軽快にスピーディーに話せるようになる必要があるのか?そこをゴールに設定する必要があるのか?
 
 
というお話をお伝えしました。
 
 
これは、日本語と英語の逆バージョンで見てみると分かります。
 
 
僕にそれを気付かせてくれたのは、有名マジシャンの「セロさん」でした。
 
 
セロさんはTVに何度も登場して一世を風靡した「バイリンガルマジシャン」です。
 
 
セロさんはアメリカと日本のハーフです。
 
 
見た目のイケメンぷりと、マジックスキルの高さ、そして日本語と英語の両方を流ちょうに操るバイリンガルという3拍子揃った要素で、一躍有名になりました。
 
セロさんはスタイリッシュで着ている服もすごくカッコ良くて、それまでのマジシャンのイメージを大きく覆しました。
 
 
僕はモロに影響を受けて、セロさんが着ているのと似たような服を買って、マジックのステージに立つようになりました。
 
 
おそらく、セロさんに影響されてステージ衣装を変えたマジシャンは多いと思います。
 
 
カッコいい衣装に加えて、セロさんのミステリアスさをアップさせていたのが、「カタコトの日本語」でした。
 
 
セロさんの話す日本語は、ゆっくりペースでかなりカタコトな発音です。
 
 
でも日本人の耳には十分聞き取れる(というかむしろ滑舌が良く聞こえる)ことに僕は気付きました。
 
 
セロさんはよく、日本語の「て、を、に、は」を間違えて言い直すことがありました。
 
 
「私を・・・私は・・・」
 
 
みたいな感じで言い直すのです。
 
 
これは、日本人が抱く「外国人の話す日本語」のイメージです。
 
参考動画はこちら
↓↓↓
 
 
※セロさんが話す日本語をピンポイントで見たい場合はここをクリック
 
 
そのため、テレビ番組の中の企画ではよく「セロに日本の文化を紹介しながら街中を回る」というシーンが出てきました。
 
 
セロさんとTVアナウンサーが一緒に京都のお寺に行ったり、東京の繁華街を練り歩いたりする企画です。
 
 
そこで通りかかったお店に置いてあるアイテムを使って、セロさんがマジックを通行人に披露して回る、という企画が大ウケしてヒットしました。
 
 
(ファーストフード店の看板の写真から本物のハンバーグを取り出すネタが特に流行りました)
 
 
そんな感じで、セロさんは「日本文化をあまり知らない異国の魔法使い」という設定でTV番組が進んでいきました。
 
 
 

ミスの種類が違う

TV番組の設定がそんな感じだったせいか、セロさんはカタコトの日本語発音で、よく文法的なミスを繰り返していました。
 
 
でも、僕はある時期から「これは演出なのでは?」と思うようになりました。
 
 
理由は2つあります。
 
 
・発音がカタコトでも、内容が聞き取りやすい。
 
 
・文法的なミスをしても、意味が通じる。(逆に言えば、意味が通じる範囲内でミスをしている)
 
 
セロさんの話す日本語は、僕が当時よく一緒に遊んでいた「日本語を勉強中のネイティブの人達」の話す日本語とは違っていました。
 
 
日本語を勉強中のネイティブの場合は、
 
 
・単語の発音がまったく聞き取れない(理解できない)
 
 
・致命的な文法ミスで、文章の意味が取れない
 
 
ということが何度かあったのです。
 
 
もちろん、セロさんとは「日本語の習熟レベルが違う」と言えばそれまでですが、セロさんは初歩的なミスをする割に、大事な部分は間違えずにしっかり話せるのです。
 
 
つまり、普通の「ネイティブの日本語学習者」とはミスの種類が違うのです。
 
 
セロさんの日本語ミスは、
 
 
「日本語の文法や発音を熟知した上で、あえて相手の理解に影響を与えない範囲内でミスをしている」
 
 
人にしかできない芸当だと思うようになりました。
 
 
 

たまにすごく流ちょうになる

何より、僕の耳にはたまにセロさんが話す日本語が「あまりにも自然に聞こえる」ことがありました。
 
 
発音や言い回しが、「カタコトではなくなる」瞬間があったのです。
 
 
「え?この言い回しが自然にできるのに、ここで言い間違えるの?」
 
 
という不自然さを感じたことが何度かありました。
 
(英語学習者としては、マジックのタネよりもセリフの部分が気になってしまいます)
 
 
これはあくまで僕の個人的な推測ですが、おそらくセロさんはあえて演出として「カタコト発音」を強めにしているんだと思います。
 
 
その方が、ミステリアス感が出やすいからです。
 
 
もしセロさんが、「自分の日本語レベルの高さ」を見せつけようとして、吉本のお笑い芸人並みにペラペラと話していたら、あのクールなイメージが壊れてちょっと違う路線になっていたかもしれません。
 
 
セロさんの日本での成功には、もちろんマジックの素晴らしさもありますが、「カタコトの日本語」も人気が出た理由の1つではないか?と僕は分析しています。
 
 
僕はセロさんを見て、「第2言語はちょっとゆっくり目でカタコトで話すぐらいがちょうど良い」と気付きました。
 
 
そして、自分の英語ゴールの設定を見直しました。
 
 
最初の頃は、
 
 
「ネイティブと同じレベルで話せる状態=完全ペラペラ状態」
 
 
をゴールしにしていましたが、今は、
 
 
「セロさんがTVの中で話していた日本語と同じレベルで英語が話せる状態」
 
 
に変えました。
 
 
初対面のネイティブと話した時に、
 
 
「大人になってから英語圏に移住して10年以上たっている日本人かな?」
 
 
ぐらいに思ってもらえたら、十分かなと思っています。
 
・・・つづく。
 
 
 

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