僕が英会話スクールに入って5ヶ月ほどたった、ある夜のこと。

その日は、レッスンが終わったあと、クラスメイトのケイタのふたりで、

「初めての外人バー突撃大作戦」

を実行することを決めていました。

1週間前にファミレスに集まって作戦会議を開き、いざという時の

「緊急脱出プラン」

もしっかり練ってあります。

暗い夜道を歩きながら、だんだんドキドキしてきます。スクールから歩いてわずか10分。

あっという間に僕らはドアの前に立っていました。

「さあ!開けるぞ!ケイタ!」

「よし!行こう!!」

大きく深呼吸して、ドアを開けると・・・

目の前に「別世界」が広がりました・・・

店内は、まるで映画のワンシーンに入り込んだような、

「いかにも西洋風の、ザ・バー!!」

な作りでした。

(写真はイメージ)

思ったよりも広いです。

右側には、テーブル4つ並んでいます。
テーブルの周りには、イスが4つずつ並べられています。

そして、奥には「バーカウンター」があります。

カウンターのカベには、たくさんのお酒のボトルが並んでいます。

そのカウンターの向こう側には、細くて背の高い、パーマのかかった長い髪の外国人男性のバーテンが立っていました。

お客さんの数はわりと少なく、カウンターにひとり、テーブル席コーナーには3人座っています。

カウンターにひとりだけ日本人ぽい人がいます。
ほかのお客さんは、すべて外国人です。

(おぉっ!これは、やはり噂に聞いていたとおり、外国人の比率が高いな!)

と思いました。

人も、モノも、日本とはまったく違う雰囲気の世界が、そこにはありました。

まるで、ドラえもんの「どこでもドア」で、海外にワープした気分です。

こんなところが、こんな近くにあったとは!!

さて・・・こういうとき、なんて声をかければいいんだ?

そもそも、日本語ですら、バーに初めて入ったときのセリフは思いつきません・・・

ケイタとふたりでオロオロしていたら、バーテンの方から声をかけてきました。

「Hi, How are you?」

(あ!こういうときも、How are you でいいんだ!けっこうシンプルなんだな!)

「あ、あいむ ふぁいん!さんきゅ~! あんど ゆ~?」

コテコテの教科書的な返しをしたあとは、ケイタとふたりで、テキストで習ったフレーズを使ってしばらく会話してみました。

 

けっこう通じます!!

英会話スクールの中だけだと、先生が僕らに合わせてくれます。

なので、ここへ来る直前まで、

「自分たちのしゃべる英語は、外の世界でも通じるのかな?」

と半信半疑でした。

でも今、ちゃんと通じていることに感動しました!!

僕とケイタは、ファミレスで事前に訓練しておいた

「自己紹介の文章」

をひととおりしゃべりました。

そのバーテンの外国人も自己紹介してきました。
彼はイギリスの出身で、名前は「ジョン」ということが分かりました。

(ほっ!覚えやすい名前で良かったぁ~!!)

と、内心、思いました。

これがもし、

「レメディオス・トリニダード」

なんて名乗られたら、その場で反復することすらできません・・・

 

英語で注文

会話が落ち着いたところで、ジョンがメニュー表を僕らに渡しながら、注文を聞いてきました。

緊張の瞬間がやってきました!

ここはバー。大人がお酒を飲む空間です。

そして僕は、お酒が飲めません!

「バーで酒以外のものを注文する」

ということが、どんな意味を持つのか?

それはまるで、

「回転寿司屋に行って、メインの寿司を食べずに、サイドメニューのフライドポテトと、ミニハンバーグが乗っかってるやつと、デザートばっかり食べ続ける」

のと同じくらい、邪道なことかもしれません。

それを見た店員さんから、

「マックに行けや!」

と思われてしまうでしょう。

 

バーテンの「ジョン」に、ビビりながら言ってみます。

「ア、アイスティー ぷりーず!」

するとジョンは、ニコっと笑って、

「Sure!」

と言いながら、カウンターの下の冷蔵庫をゴソゴソやり始めました。

なんと!!!めっっっちゃいい奴やんけー!!!

と思い、うれしくなりました!!

一方、ケイタはカッコよく、「アメリカのビール」をビシっと注文しています。

高さのあるイスに腰掛けながら、外国人のバーテンを相手に、カウンターで飲む・・・これは、かなりカッコいい光景です!!

しかも、けっこうみんな静かに飲んでいます。

僕らのとなりにいた日本人男性も、よくひとりで来ると言っていました。
ゆっくり一人で落ち着いて飲むことができるのが、バーの良さだと知りました。

ジョンはいい人っぽいし、他のお客さんもふつうな感じです。

来る前に予想していた、

「腕にイカつい入れ墨の入った、ムキムキのコワい人たち」

はいませんでした。

どうやら、ケイタとの脱出プランは必要なさそうだと気づきました。

ひとまず安心したものの、問題はこれからです。

僕らはこの時点で、英会話スクールのテキストから習ったフレーズを、すべて使い果たしていました。

つまり、会話のネタがないし、これ以上の深い話は英語で聞くこともしゃべることも自信がありません・・・

目の前に出てきた、この大きなグラスに入った飲み物をふたりで飲み干すまで、会話がもつのか?

「のど乾いたー!!」

とか言いながら一気に飲み干して、ダッシュで出て行くか?

いやいや!ここは「バー」だぞ!大人の空間なんだ!
そんなカッコ悪いマネできるか!

しかし、ジョンが笑顔であれこれ話しかけてきて、ある程度何を聞いているのか理解できるものの、返しの言葉がほとんど出てきません。

そこで、僕は持ってきた大きなバッグの中に手を伸ばしました。

そう、あの『秘密兵器』を使うために・・・

・・・つづく。

 

From  Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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P.S.
「対ネイティブ用秘密兵器」を、動画で楽しく学べるセミナーを作りました。