From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕が英会話スクール講師に転職してからの体験談です)
(→前回のつづき)
僕が初めてTOEIC900点を取ってから、しばらくした頃のこと。
僕が勤めている英会話スクールのマネージャーから、僕に相談があると言われました。
別室に呼ばて座ると、マネージャーは僕に言いました。
マネージャー:「シンヤ先生にお願いがあるんですが、プライベートレッスンで高校生の大学受験対策をお願いできませんか?」
僕:「え?大学受験対策コースですか?僕、高卒ですよ?大学受験なんて、経験すらありませんよ?それを教えるだなんて・・・」
マネージャー:「大丈夫ですよ!シンヤ先生はTOEIC900点以上を取ったじゃないですか!受験経験がなくても、英語に関してはエキスパートなんですから!」
僕:「いや、まあ、そうですけど・・・でも、受験英語って、やたら難しいイメージがありますよ。」
マネージャー:「絶対大丈夫です!TOEICの方が難しいですよ。それに、シンヤ先生は教えるのが上手だし、生徒さんたちからの信頼も厚いから、受験英語も上手に教えられるはずです。」
僕:「マジっすか?!まあ、そこまで言ってもらえるなら、やってみましょうか。」
マネージャー:「ありがとうございます!お願いします!レッスンは、赤本を使ってください」
僕:「赤本??て何ですか??」
マネージャー:「赤本は、大学の過去問がまとめてある本です。」
僕:「なるほど!分かりました。」
そんな感じで、赤本という言葉すら知らなかった僕が、大学受験対策コースを受け持つことになったのです。
初めて見た受験英語
僕はそれまで、「受験英語=難しい」というイメージはあったものの、実際に試験問題などを見たことはありませんでした。
それがいきなり、受験問題を解くどころか、教えることになったのです!
解き方のコツなどは教えられる気がしません。
僕がこれまでやってきたのは、紙の上のテストで点を取るための勉強ではありません。
ビジネスや日常でコミュニケーションを取るための「実用英語」のトレーニングです。
今まで受けたことのある紙のテストは、TOEICと英検だけです。
きっと、受験英語はTOEICとも英検とも違うのでは?と思いました。
でも、自分がここまで培ってきた実用英語が、どこまで日本の受験英語に通用するのか?
そこに興味が湧いてきました。
いくら難しいと言ったって、受験英語も実用英語も同じ英語です。
受験英語になったからと言って、文法ルールや英単語の意味が変わったりするはずはありません。
そこで僕は、書店へ行って、おそるおそる受験本のコーナーをチェックしました。
赤本
棚を見ると、たしかに赤い色の本がズラッと並んでいました。
「これが赤本かぁ~確かに赤いぞ!」
そう思いながら、僕の生徒の志望大学の「中央大学」の過去問を手に取りました。
僕は受験の経験が無く、今まで学問に興味も無かったので、中央大学というところが、どのくらいのレベルなのかもまったく分かりません。
一応、ネットで偏差値ランキングみたいなので調べてはみたものの、いまいちピンと来ません・・・
でも、とりあえずやってみるか!
ということで、その赤本を買って帰りました。
初の受験英語
まずは自分で問題を解いてみないことには、教えることはできません。
そこで僕は、ふつうに時間を計って解いてみることにしました。
僕がこれまで培ってきた実用英語が、どこまで通用するのか?
僕は、英語を学問だと思ったことはありません。これまでやってきた趣味のダンスや空手と同じジャンルだと思っています。
「知識」というより、「技術」として磨いてきた感じです。
ひたすら音読トレーニングを繰り返すスタイルの、ある意味「体育会系」の練習を積み重ねてきました。
実際に英語を使うシーンは、常に「対人のコミュニケーション」でした。
でも、今から僕がやろうとしているのは、「知識」を紙の上で測る学問のジャンルです。
今まで僕が培ってきた「技術」が、紙の上でどれだけの力を発揮できるのか?
それを試すことに、けっこうワクワクしてきました。
・・・つづく。
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