from 師範代Shinya
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
※日本初上陸の英国ブランドAI翻訳イヤホン、CLIK Sのレビューの続きです。
こういった翻訳機は、機械やアプリ自身の中に翻訳データが入っているわけではありません。
多くの翻訳機は、インターネット上にある「翻訳エンジン」につないで、オンラインで翻訳結果を取得します。
つまり、翻訳機を作るメーカーと、翻訳エンジンを作るメーカーは違うのです。
日本語を英語に変換する時の流れはこんな感じです。
①機械が日本語の声を読み取る
↓↓↓
②読み取った音声をオンライン上にある翻訳エンジンに送る
↓↓↓
③翻訳エンジンが日本語を英語に変換する。
↓↓↓
④変換された英語データを、機械が受け取る。
↓↓↓
⑤受け取った英語データを、文字として表示して、英語音声を再生する。
この流れを一瞬で行います。
翻訳精度は、オンライン上の翻訳エンジンに依存します。
翻訳機そのものの性能は、
①翻訳エンジンとのデータのやりとりのスピード
②音声の再生がスムーズで聞き取りやすいか?
この2つです。
翻訳機を作るメーカーは、「機械としての性能」を高めることに力を入れています。
一方、翻訳エンジンを作るメーカーは、「翻訳データの精度」を高めることに力を入れています。
僕たちユーザーがこういったAI翻訳機の性能でチェックすべき部分は、機械の「通信スピード」と、「機械がどの翻訳エンジンを選ぶか?」です。
翻訳エンジンはたくさんある
翻訳エンジンは、世界中にたくさん種類があるようです。
どの翻訳エンジンにつながるか?は、自分がどの国にいるか?によっても変わるらしいです。
有名な翻訳エンジンは、Google翻訳とDeep L の2つです。
他にも、アマゾンやマイクロソフトも翻訳エンジンを作っているそうです。
中国のテクノロジー会社も翻訳エンジンを作っているようなので、選択肢はかなり多そうです。
それぞれの翻訳エンジンには、「得意な言語ペアと、不得意な言語ペア
が存在している」と言われています。
また、得意分野も違うそうです。
たとえば、
・翻訳エンジンAは、「英語&日本語ペア」の変換が得意で、その中でも特に理化学系の翻訳が得意
というように、得意ペアと得意分野が分かれているわけです。
ということは、どの場面でどの翻訳エンジンにつなぐか?が翻訳結果に影響します。
翻訳エンジンを使い分ける
今回のイヤホン型AI翻訳機の専用スマホアプリは、複数の翻訳エンジンを使い分ける機能があります。
各翻訳エンジンの強みを活かし、弱みをカバーする機能があるということです。
翻訳内容が理工学系なら、その分野が得意な翻訳エンジンを一瞬で選んでアクセスして、翻訳結果を表示する、ということだと思います。
その時々で、最適な翻訳エンジンを使い分ける機能があるとうのは、スゴいですね!
翻訳エンジンが苦手なジャンル
どの翻訳エンジンでも共通して苦手なジャンルがあります。
それは、「その国の文化に依存した表現」です。
たとえば日本の職場でよく使われる、
「お疲れ様です」
「よろしくお願いします」
「お先に失礼します」
といった表現は、英語に訳せません。
「よろしくお願いします」1つ取っても、場面や文脈によって、英語では違う表現になります。
初対面の人に対して「よろしくお願いします」と言えば、英語では、
Nice to meet you.
になります。
メールでお願い事をした後の最後に、「よろしくお願いします」と書くときは、英語では、
Thank you.
もしくは
Thank you in advance.
(in advance = 先に)
になります。
これは、相手にお願いごとをする時には「先にお礼を言っておく」のが英語圏の文化だからです。
こういった、文化と密接に絡んだ表現というのは、世界中の各国にあります。
それらを翻訳エンジンの中に入れることはできません。
翻訳エンジンは、あくまで文化の違いが反映されづらい表現でのみ効果を発揮します。
次回は、それを踏まえた上で、翻訳精度をチェックしてみましょう。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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