From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
大幅な進化を遂げた、新しい英単語帳の詳しいレビューの続きです。
レビュー最終回の今日は、この本の具体的な使い方をご紹介します。
僕自身が、どうやって自分のボキャビルに語源学習法を取り入れたか?という具体例を交えてお伝えします。
まず、僕の場合は次の2つのステップを通りました。
ステップ① 全ページに目を通す
ステップ② 英単語帳や音読教材と連動させる
ひとつひとつ見ていきましょう。
ステップ① 全ページに目を通す
まず、ふつうの読み物として、マンガをパラパラとめくる感覚で、最初のページから最後まで読んでいきます。
「へぇ~!ほぉー!」と反応しながら、楽しみながら読んでいく感覚です。
ここでは、「絶対覚えよう!」と強く意識しない方がいいです。
どんなに気合いを入れたところで、最後のページに来る頃には、全体の7割以上は忘れます。
これは、脳科学的に証明されていることなので、気合いで何とかなるものではありません。
ステップ② 英単語帳や音読教材と連動させる
ここからが、「覚えていく作業」になります。
ふだんの音読教材や、英単語帳で新しい英単語に出会うたびに、この本の「索引」を使って語源をチェックするようにします。
そして、調べた語源をその音読テキストや英単語帳に書き込んでいくのです。
すると、音読するたびに、語源が目に入ってくるようになります。
そして、その英単語を発音する時には、単に「音のかたまり」として発音するのではなく、語源を意識しながら声に出していくのです。
たとえば、
import(輸入)
という言葉が出てきたら、
im(中に)
port(港)
と分解して書き込みます。
そして、importを発音するときには、
「港の中に入ってくる」
とイメージしながら声出しをするのです。(僕の場合は、文字ではなくて絵を描くこともあります)
これだけでも、意識は全然違ってきます。
これを繰り返していくと、自分のなかにどんどん語源が蓄積されていきます。
違う英単語の中で同じ語源に出会うことが多いので、「繰り返しの刷り込み効果」が起こります。
そして、新しい英単語に出会っても、意味を推測することができるようになるのです。
たとえば、さっきの import が分解できるようになると、
export(輸出)
deport(国外追放)
といった英単語を見た時に、自然に
ex(外)prot(港)
de(分離)port(港)
という風に語源が見えるようになります。
すると、
「港から外へ出す・・・輸出か!」
「港から分離する・・・追放か!」
といった感じで、英単語の意味が推測できるようになるのです。
今回のテキストでできるもう1ステップ
でも、今回新しくなった進化版では、もうひとつのステップを加えると、さらに効率的になる気がします。
それは、今解説したステップ①&②の真ん中に
「見出し語を使った音読トレーニング」
をはさむことです。
今回の進化版のもくじページを見ると、こんな感じになっています。
↓↓↓
見出しの英単語が載っていて、語源が載っています。
でも、英単語そのものの意味は載っていません。これを利用します。
①まず、「administer」と発音します。電子辞書を使ってしっかり正しく3回連続で発音してください。
②次に、「ad、~へ」、「mini、小さい」という風に語源を日本語で言います。そして、「国民に仕える小さい人、大臣!」と声に出して言います。
③次の見出し語に移って、また①と②を繰り返します。
という感じです。
見出し語は、全部で103個あります。最後まで行ったら、また先頭に戻って、同じことを5~6周くらい繰り返します。
やるたびに、どんどん速く快適になっていくのを感じることでしょう。
103個を音読するくらいなら、それほど大変な作業にはなりません。
もちろん、103個を1日で全部やろうと思ったら、けっこう大変です。
なので、時間を決めていくつかのセグメントに分けると良いと思います。
たとえば、1日30分と決めたら、30分でできる範囲を1セグメントにして、そこをグルグル回します。
スラスラ言えるようになったら、また次のセグメントに移ります。
これを繰り返していくだけで、103個はあっという間にできます。
このステップを真ん中にはさんで・・・
ステップ① 全ページに目を通す
ステップ② 見出し語を使った音読
ステップ③ 英単語帳や音読教材と連動させる
という感じにすれば、自分のなかに語源がかなりガッツリ定着します。
もうひとつの仕上げ方
もうひとつの仕上げ方は、これを「ふつうの英単語帳」と同じように進める方法です。
① 例文を音読×30回
② 英単語だけを音読。意味が出てこない時には、例文を音読して思い出す。
という順番で仕上げていく方法です。
詳しいやり方は、「大人の英単語力アップセミナー」で解説しています。無料なので、まだやったことがなければ、ぜひお試しください。
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今回の「英単語の語源図鑑」のテキストの例文は、短くて理解しやすいものばかりなので、音読しやすいと思います。
※注:ただし、例文はすべてのページについているわけではありません。中には、英単語とイラストだけのものもあります。
このテキストは「買い」か?
以上、数回にわたって「英単語の語源図鑑」の本をレビューしてきました。
もし、この本を「買いですか?」と聞かれたら、
「間違いなく、買いです!」
と即答します。
でも、ひとつだけ注意点があります。
それは、語源学習法自体が、「中学英語には通用しない」ということです。
中学で習う英単語は、get, take, pen,などの短いスペルの英単語たちです。
これらは、これ以上細かく分解はできないので、語源学習法は使えません。
そこだけを頭に入れておけば、この本は間違いなくあなたの英単語力を飛躍的に伸ばしてくれるでしょう!
動画もご覧ください。
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