From 師範代Shinya(新村真也)
先日、おもしろい雑誌を買いました。「THE21」というビジネス誌の特集です。
「40代からの英語の学び方」という見出しです。
一番上には、
「英語力は40代からこそ伸びる!最速で英語が身につく勉強法」
と書いてあります。
これは、世間の人々の常識=「勉強は若い頃の方が身につく」という考えに逆行しているので、目を引きます。
とはいえ、これは僕の中では、これは常識ではありませんでした。
実際に、僕はこれまでに
「20代前半の大学生と40代のビジネスマンが同じタイミングで英語学習を始めて、40代の生徒さんの方が短期間でガツン!と結果を出した」
というシーンを何度も目撃してきたからです。
「これは無視できん!」と思い、ソッコーで買いました!
内容を見てみると・・・「英語教育の専門家」や「脳科学の専門家」、「精神科医」など、いろいろなジャンルの「専門家」が、大人の学習方法について解説していました。
ここでは全部を伝えきれないので、エッセンスをまとめてあなたとシェアしたいと思います。
「英語格差」
最初の方のページは、いきなりこんな言葉から始まります。
以下、抜粋
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日本は今後、いやおうなく「英語が当たり前の社会」になる。「英語格差」という言葉がある。英語ができる人とできない人の間に生まれる所得等の格差を指すが、これが今、徐々に広がりつつある。今後、「英語ができるのが当たり前」の新入社員が入ってきて、定年間際になり、「あれ、英語できないって本当ですか?」と言われてしまうようでは、目も当てられない。
こんな感じで危機感を煽りながら、「じゃあ、どうやって英語を学べばいいの?」という流れに入っています。
この辺の引き込み方は、さすがビジネス雑誌だなぁ!と思いました。
なぜ40代以降の方が英語が身につくのか?
この本の中では、大きくふたつ、
「経験」&「モチベーション」を取り上げていました。これは、僕自身が感じてきたこととほぼ一緒でした。
モチベーション
40代(社会人)の方が、学生に比べると、英語学習に対するモチベーションが高いことが多いです。大人で英語学習を始める方は、もうすでに仕事で英語を使っているか、近い将来使うことになりそう、という状況にいるケースが多いです。
仕事でなくても、来年海外旅行に行くことになったから、それに向けて・・・など、明確な目標があると、モチベーションが保ちやすくなることは間違いないと思います。
もちろん、明確な目標がなくてもモチベーションが高い人もいます。たとえば僕の場合は、最初に英会話スクールに入ったのは、「女性との出会い目的」でした。
でも、それでもここまで来れました。きっかけは英語そのものじゃなくても、英会話スクールで「女性と出会って仲良くなる」という目的があったので、
「予習しないでレッスンに来てボロボロのカッコ悪いところを、女性の前では見せられない!!」
という強烈なモチベーションが働きました。
経験
これもけっこう大きいです!以前、かなり高い英語力を持つ10代の学生にTOEIC対策のクラスを教えたとき、こんなことを言われました。
「単語は読めるし、意味も分かります。でも、ビジネスの場面が具体的にイメージできないんですよね・・・だから、TOEICの問題は聞いても読んでも、すぐに頭の中に入ってこないんです。」
と言っていました。
逆に、40代の初心者の方に教えているときは、僕がちょっとヒントを出せば、
「あ!これは出張費の払い戻しか!」とか、
「上司に有給申請して断られてるんですね!」とか、
すぐに飲み込んでくれました。たしかにこういうシーンて、経験していなければ、たとえ日本語で聞いてもピンと来ないと思います。
学生の頃の英語学習法は捨て
この雑誌全体に流れるメッセージは、「受験勉強を忘れろ」、「学生時代のやり方の延長線ではダメだ」、ということです。
とくに、「丸暗記」は人間の脳にとって、「最も効率の悪い勉強法」らしいです。その理由が、脳科学の視点から解説されていました。
そして何より強調していたのが、「英語は声に出さなければ身につかない」ということです。
声だし=音読です。
10の勉強法
この雑誌の中で、色々な専門家が言っている意見が全部で10個ありました。
10個ぜんぶ紹介すると、多すぎて忘れてしまうと思うので、ここではその半分の5個にまとめてお伝えします。
① 学生時代のような単語の丸暗記はしない。② すべてを聞き取ろうとせず、類推する。③ 声に出す。④ 中学英語をやり直す。⑤ 毎日少しでも英語に触れる時間を作る。
以上が、すべての専門家が言っていることに共通する、メインの5つでした。
40代で英語力を伸ばした9人の実例
そして記事の中でとくに僕の目を引いたのは、
「実際に40代で英語学習を始め、大幅に英語力を伸ばして仕事でもバリバリ使っている9人」
の、「実体験」でした。
それぞれの業種やバックグラウンドはまったく違います。英語学習に割いた時間や、上達までにかかった期間、使った教材や通ったスクールなども違います。
でも、全員に共通していることもありました。それは・・・
・繰り返し反復練習した。
・自分が正しく発音できるようになったら、聞き取りもできるようになった。
という2点です。そしてこの2つを実現するために、全員「音読トレーニング」をしています。
この中の誰一人として、
「すきま時間に英語を聞き流しているだけで、いつの間にかしゃべれるようになった。」
とか、
「1日5分×3週間でマスターできました!」
とかは言っていません。
みんな、肉体的なトレーニングを、それなりの期間経験しているという点で共通しています。
「共通するもの」と「選択するもの」
改めて感じるのは、英語学習には「全員に共通するもの」と、「個別に選択するもの」があるということです。
「全員に共通するもの」とは、「音読=声だし」のトレーニングです。これは、レベルや年齢に関係なく英語学習の成功者全員に共通しています。
音読トレーニングを一切しないで英語力を大幅アップさせた人に、僕は一度も会ったことがありません。
「個別に選択するもの」とは、「テキストや教材」です。自分に合ったレベルで、自分の興味の持てるジャンルのテキストを選ぶことが、学習効率を高めます。
ポイントは、「この2つを分けて考える」ことです。
僕自身、この10年間、音読トレーニングは毎朝やっています。(※週1日は英語をまったくやらない日を作っています)
やっていることは、ずっと同じです。
「声だし」です。
でも、自分のレベルや興味の変化に合わせて、内容を変えてきました。
10年前は、「中学英語のテキスト」を音読していました。今は、海外の「マーケティング&コピーライティングの専門書」を音読しています。
この、「ブレない軸」と「状況に合わせて変化させる部分」を分けて考えると、自分の中に「迷い」がなくなります。
僕が考えるのは、「次は、どんな本を音読しよう?」ということだけです。
決して、「次は、どんな学習法法を試そう?音読やろか?書取りやろうか?それとも・・・」なんて迷うことはありません。
「ノウハウ」を探すことに時間を割かない
英語学習の情報は、世の中にあふれています。でも、英語学習の「本質」が見えていないと、情報に流されて、ムダに時間とエネルギーを浪費してしまいます。
「この人は、この方法でうまくいったらしい」
「あの人は、あの方法でうまくいったらしい」
そんな情報を見ながら「自分にはどれがいいんだろう?」と考えることは、たくさんの時間とエネルギーを使います。
そして多くの場合、その答えは出ません。
なぜなら、そういう時に目がいくのは、「使うテキストや教材」だからです。それらはあくまで、「枝葉」にすぎないのです。
英語学習の成功者に成功すること
英語学習に成功した人たちは、「枝葉」が良かったから成功したわけではありません。「本質」をとらえていたから、成功したのです。
そして、その本質とは、「声だし&反復」です。
ここさえブレなければ、どんなテキストや教材を選ぼうと、必ず英語力はアップしていきます。
今回、この雑誌を読んで改めて思ったこと。それは・・・
「英語学習に『近道』はない。でも、『確実に上達する道』はある。」
ということです。
もしあなたが、より詳しく知りたい場合は、この雑誌を買って読んで見てください。
今日お伝えした視点で「成功事例」を読んでみると、きっと今までとは違ったことが見えてくるはずです。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
P.S.
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