【英単語と文法を同時に身に付けられるテキストが新登場:会話力を高めるための英単語リスキリング④】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

この英単語帳の最初のユニットは、英会話で一番大事な、「第1文型&第3文型」の解説から始まります。

文型ルールに関しては、前回の記事でお伝えした通りですが、この本の面白いところは、

「1つの英単語で2通りの使い方があるもの」

を取り上げているところです。

つまり、第1文型と第3文型、両方を取ることがある英単語を使って解説しています。

言い換えると、「自動詞&他動詞」の両方の使い方をする英単語です。

たとえば、最初の解説ページに出てくるのは「leave(出発する)」という英単語です。

①He left.
(彼は去って行った)

②He left Japan.
(彼は日本を去った)

③He left for Paris.
(彼はパリに向かった)

という3つのパターンが出てきます。

①は第1文型で、自動詞としての使い方です。
②は第3文型で、他動詞としての使い方です。
③は第1文型で、自動詞+副詞句(前置詞+名詞)の使い方です。

同じ英単語でも、このように自動詞&他動詞の2パターンの使い方をする英単語は、実はけっこうよくあります。

また、似た意味を持つ英単語同士でも、自動詞のみ、他動詞のみ、という感じで、文型が違う英単語もあります。

ここで紹介されているのは、talk と discuss です。

どちらも「話す」という意味を持つ言葉ですが、

We discussed the problem.

We talked about the problem.

というように、使い方が違います。

discuss = 他動詞なので、すぐ後ろに目的語が来ます。

talk = 自動詞なので、後ろは前置詞のaboutが必要です。

僕の経験上、中上級者でもつい、

We discussed about the problem.

と言ってしまいがちです。

もちろん、about を付けても言いたいことは相手にちゃんと通じるので、英会話では問題ありません。

でも、文法的にはNGということになります。

「え~!なんだか細かくて大変そう!」

と思ったかもしれません。

ご安心ください。著者のシミケン先生は、こう書いてあります。

(以下、本から引用)

「大切なのは、discuss や talk が自動詞であるとか他動詞であるとかを区別することではなく、例文を通して自然に使い方を身に付けることです。」

と。

確かに、僕も自分が新しく英単語を身に付ける時には、このような順番でやっています。

①まずは英単語を文法的に分析する。「これは自動詞がメインの使われ方か!基本は後ろに前置詞が来るんだな。」など。

②次にその英単語の入った例文を何度も音読して、例文ごと覚える。

③英会話の中で使えるチャンスがあれば、例文を丸ごと使う、もしくは一部を入れ替えて使う。そうするとエピソード記憶として強く焼き付いて、忘れにくくなる。

という流れです。

③の時点では、もう「自動詞か?他動詞か?」などと文法を意識していません。②のステップで、口が自然に動くようになるまで刷り込んでいるからです。

ちなみに②の時点では、最初は文法を意識しながら音読して、後半はだんだん意識を文法から離して、例文ごと覚えていくイメージでやっています。

英単語パートの作り

解説ページの後には、英単語パートのページが続きます。

パッと見は普通の英単語帳と同じに見えますが、よく見ると解説ページの内容に沿った分け方になっているのです。

最初の数ページは、自動詞(後ろに目的語が続かない動詞)だけが並んでいます。

listen, work, happen, rise, wait などです。

前半ページは、どれも英会話でよく使う大事な動詞ばかりですね。

そして、各英単語の下には、短い例文が載っています。

Listen to him.
彼の言うことを聴きなさい。

I work for a bank in Tokyo.
(東京の銀行に勤めています)

The accident happened at midnight.
(その事故は夜中の12時に起こった)

などなど。

こうして見ると、自動詞は、「I walk.」のように、主語+動詞だけで終わるケースは少なくて、普通は後ろに前置詞+名詞が続くことが分かると思います。

このように、短くてシンプルな例文の中で英単語を覚えることで、その英単語の使い方がイメージしやすくなります。

ちなみに英単語のレベルは、中学英語から始まり、後半に行くと英検2級に登場するようなハイレベルなものも出てきます。

たとえば、

appear (出現する)

appeal (訴える)

depend (頼る、次第である)

consist (成る)

conform (従う、一致する)

などです。

このあたりは、同じ自動詞でもけっこうハイレベルな英単語ですね。

英検2級を狙う中級者にとっても、役立つ英単語が収録されています。

自動詞の英単語がしばらく続いた後には、他動詞の英単語がズラッと並びます。

先ほど登場した、discuss (話し合う)や、marry (結婚する)、water (水をやる)raise (上げる)、などです。例文は、

Will you marry me?
(私と結婚してくれますか?)

Can you water the flowers in the garden?
(庭の花に水をやってくれますか?)

Raise your hand if you have any questions.
(何か質問があれば手を上げてください)

などです。

日本語だと「結婚する」だけで自動詞的に使うことがけっこう多いので、「marry」の後に目的語が必要というのは、つい忘れがちです。

He married.(彼は結婚した)

みたいな使い方はできないのです。(もちろんどんな文法にも「例外」はありますが、一般的には他動詞です)

そして最後のセクションでは、自動詞&他動詞の両方を取る英単語のリストが並びます。

change, drive, push, hear, move, write, などなど。

こちらは例文が2パターン載っています。

He ofeten changes jobs.
(彼はよく転職する:他動詞)

The traffic light changed from red to green.
(信号が赤から青に変わった:自動詞)

Do you drive?
(あなたは運転をしますか?:自動詞)

He drove me home.
(彼は私を家まで送ってくれた:他動詞)

I can’t hear well.
(よく聞こえません:自動詞)

Can you hear me?
(私の言うことが聞こえますか?:他動詞)

という感じです。

こうして見ると、おなじみの英単語でも、意外に知らなかった使い方もあるかもしれませんね。

これだけの学びが、ユニット1の中に詰め込まれているわけです。

この本が単なる英単語帳ではないことが、すでに感じられたのではないでしょうか?

次回は、さらに踏み込んで先のユニットを見ていきましょう。

 

・・・つづく

 

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