from 師範代Shinya
(→前回の続き)
この本を読んで、僕の中で印象に残った部分をシェアします。
まず1つ目は、
「老害的な行動を取る人は、もともとそういう性格だったと思われがちですが、実は脳の働きが原因だった」
ということです。
脳機能の変化によって起こる現象で、誰にもでも起こりえるそうです。
そして、老害の被害者側だった人も、年齢と共にいつの間にか加害者側になるという流れがあるそうです。
そして、この変化に自分では気づきにくいのが怖いところです。
たとえば、
・時々、若い人達の会話の内容についていけないことがある
・他人の発言にイライラしてしまうことがある
・新しいことを始めるのがおっくうになってきた
という経験は誰にでもあると思います。
これらの兆候は、実は老害脳の始まりだそうです。
だからこそ、誰にでも起こりえ得るというのが、この本を読んでいて「これは他人事ではないな」という危機感を感じます。
2種類の老害タイプ
この本の中で、僕が意外だと感じたのは、老害脳には2タイプあるということでした。
「左脳老害」と「右脳老害」です。
左脳老害になると、自分の意見や価値観を他人に押しつけるようになるそうです。
自分の過去の成功体験にしばられて、新しいアイデアを拒絶したり、胃法的に怒鳴りつけたり。
きっと、会社の中に何人かはこういう状態になっている同僚や上司の姿が思い当たる人も多いでしょう。
一般的な「老害のイメージ」と同じなのは、この左脳老害です。
一方で、「右脳老害」は、周囲に同調するために、組織内での悪い習慣をそのまま受け入れて、批判することがない状態を表すそうです。
「従順な状態」とも言えます。
つまり、
①右脳老害=見て見ぬふり
②左脳老害=頑固&押しつけ
と言い換えることができます。
右脳老害と左脳老害は真逆に見えますが、実はどちらも老害という点で同じです。
そして恐ろしいことに、「右脳老害は年齢と共に左脳老害に移行していく」そうです。
たとえば会社の中で、頑固で自分の意見を押しつけながら、部下を怒鳴る上司がいたとします。
この時の上司の脳の状態は、「左脳老害」です。
その上司の部下たちは、上司の意見の中で「いや、それは間違っているだろう」と思う部分に対しても、反論せずに従順に従います。
この時の部下の脳の状態は、「右脳老害」です。
最初は「自分はああならないようにしよう」と思います。
でも、自分がその上司のポジションに収まるぐらいの年齢になる頃には、すっかり会社の悪い習慣までを受け入れている状態になります。
そして、「俺の若い頃には、このぐらい耐えるのが当たり前だったんだぞ!」みたいに、部下に価値観を押しつけたり、叱り飛ばすような上司になっていく・・・
という図式です。
これは、けっこうあるあるではないでしょうか。
僕もこれまで5回転職した経験がありますが、それぞれの職場で似たような現象を見てきました。
そして僕自身も、右脳老害を経験したことがあります。
「社会とは、そういうもんだろう」と自分に言い聞かせながら、納得いかないサービス残業や、出張手当がもらえない出張を受け入れながら、しぶしぶ働いていた時期を過ごした経験があります。
自分がシーズンショップの店長だった頃にも、「上司は部下を叱ってナンボだ!ナメられてはいかん!」というエリア長から受け継いだ習慣を受け入れて、不必要に大きな声でスタッフのミスを叱責したこともありました。
(ただ、この脅しスタイルのマネジメントは自分の性格に合わなくて、メンタルと体調を崩してしまい、すぐにあきらめました)
日本の仕組みは老害を助長している
ちなみにこの本によると、世界的に見ても日本は老害を助長する仕組みになっているそうです。
・企業の年功序列システム
・若年者が年長者に忖度する文化
というのは、年齢と共に右脳老害と左脳老害が発動しやすいそうです。
じゃあ、どうすればいいんだ?
という疑問がわいてきます。
僕も自分の過去を振り返っても、右脳老害で見て見ぬふりをしないと会社にいられない状況を味わったことがあります。
そして今は、会社員ではなくなったので部下はいないものの、幼い娘たちを叱りつけている自分がいるのです。
この本には、問題に気づくことだけではなく、その解決策もちゃんと書いてあります。
・・・つづく。
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