
from 師範代Shinya(英語学習のヒントをYouTubeでも発信中)
先日、上の娘と一緒に、昭和記念公園で開催された「夜の昆虫探検隊」という親子イベントに参加してきました。
このイベントの面白いところは、なんといっても開催時間です。
他のお客さんが帰った後の閉園後の19時に公園に入り、暗くなった園内を歩きながら昆虫を探します。
昼間の公園とは、まったく違う雰囲気です。
明るいうちは何でもない草むらや木の周りも、夜になるとヘッドライトの光が当たっている部分しか見えません。
「何かいるかな?」
「今、何か動いた?」
そんなことを言いながら親子で歩くので、昆虫観察というより、ちょっとした冒険です。
そして今回、探検隊の隊長を務めるのが、俳優で昆虫プロデューサーの片田ひよりさんです。
娘は、この日を1ヶ月以上前から楽しみにしていました。
娘が憧れている「昆虫のお姉さん」
ひよりさんは俳優としてドラマや映画に出演するかたわら、昆虫をテーマにしたYouTubeチャンネルを立ち上げています。
僕も娘と一緒に動画を見るようになったのですが、見れば見るほど、
「この人、いったい何個スキルを持っているんだ?」
と思います。
昆虫について、大学教授や専門家とも普通に会話できるほど知識が深い。
カメラの撮影も上手で、昆虫写真展まで開催している。
絵も上手で、かわいいイラストから写実的な油絵まで描く。
さらに、自分で作詞作曲したチャンネルの主題歌を歌えば、歌唱力もすごい。
しかも動画編集まで自分でやっています。
そして僕が特にいいなと思うのが、子どもとの接し方です。
単に「子ども好き」という感じではなく、小さな子でも一人の昆虫好きとして、リスペクトを持って扱ってくれます。
娘も、そこに憧れているのだと思います。
今ではひよりさんの新しい動画が公開されると、家族みんなで大型モニターの前に集まり、
「この虫すごいね。」
「これ、前に見たやつじゃない?」
「へぇ〜!そうなんだぁ!」
などと言いながら見るのが、恒例になりました。
いつも動画で見ているひよりさんに直接会えるわけですから、当日の娘は朝からテンションが高めでした。
「夜になったら、ひよりさんに会えるんだよね?」
「楽しみ〜!楽しみ〜!」
日中に、何度聞いたか分かりません。
イベント開始3時間前から、すでに昆虫探検
僕たちはイベント開始の3時間ほど前に昭和記念公園へ到着しました。
家から電車で片道1時間半ぐらいかかるので、せっかくだから早めに行って、公園を楽しむことにしました。
明るいうちから虫探しです。
娘とやったのが、「ひよりさんごっこ」です。
YouTube動画をマネして、草むらに入り、バッタを見つけて素手で捕まえ、手に乗せて記念撮影します。
ひよりさんはいつも、昆虫をその場でキャッチ&リリースして、持ち帰りません。
さらに、昭和記念公園内はそもそも生き物の持ち帰りが禁止されているので、写真を撮ることで思い出に残すようにしました。

娘は最近、バッタ捕りのスキルがかなり上がりました。
ショウリョウバッタならまだしも、トノサマバッタのような大きくて逃げ足の速い種類を見つけても、
「あっ、いた!」
と言った瞬間には走り出します。
バッタがピョン。
娘もダッシュ。
またバッタがピョン。
さらに追いかける。
そして最後は、両手でバシッとキャッチします。
もちろん僕も負けじと一緒に走ります。
広い公園の草むらを、親子2人で本気になってバッタを追いかける。
大人だけだったら、なかなかやらない遊びです。
でも、これがめちゃくちゃ楽しい。
汗をかきながら走り回っていると、自分も少年時代に戻ったような気分になります。

そして日が落ちて、誰もいない公園へ
いよいよイベントの時間です。
集まっていたのは、十組ほどの親子でした。
少人数制なので、ひよりさんとの距離がかなり近いです。
目の前にひよりさんが登場すると、参加者から拍手が起こりました。
娘はあれほど楽しみにしていたのに、実際に本人を目の前にすると急に静かになりました。
ちょっと距離を取りながら、様子をうかがっています。
おそらく「憧れの人を目の前にして固まる」という状態です。
ところが、時間が経つにつれて少しずつ慣れてきました。
後半には自分から話しかけることもできて、僕から見てもかなり満足そうでした。
十組ほどの親子が、ヘッドライトや懐中電灯を持って、暗くなった公園内を、ガサガサ。ゴソゴソ。
木の幹を照らしたり、草の間をのぞいたりしています。
誰かが虫を見つけると、
「いた!」
「どこどこ?」
と一斉に人が集まります。
子どもだけではありません。
大人も普通に大きな声を出しています。
こういう光景を少し離れたところから見ると、なんとも面白いです。
閉園後の公園で、大人も子どもも真剣な顔をして虫を探している。
かなり日本らしいイベントだなと思いました。
日本では、昆虫は少数派マニアの趣味だけではなく、夏の時期に一般的なファミリー向け娯楽の1ジャンルなんだなぁ〜と、改めて実感しました。
普通の虫も、ハイテンションで観察
ひよりさんがスゴいと感じるところは、珍しい虫だけではなく、普通の虫もハイテンションで観察したり、説明してくれるところです。
ふだん目にするセミやカメムシ、カマキリなども、「あー!○○カマキリだ!」と叫びながら、細かい種類まで一瞬で特定して、その昆虫の意外な一面を教えてくれます。
また、普段は嫌われることが多いカメムシ(触ると悪臭を発して身を守る習性)も、大喜びでつかまえていました。
そしてなんと、ひよりさんがつかまえた何種類かのカメムシの臭いをかぎ比べるという、珍しいことを全員でやりました。
1つのカメムシは、なんと青リンゴ味のガムと同じ、甘い香りがしました。
全然臭くありません。
カメムシに対する「臭い昆虫」という偏見が、消えた瞬間でした。
こういう目に見えない嗅覚は動画では伝わらないので、リアル参加の醍醐味です。
暗闇で見るカブトムシは、昼間とまったく違う
外での探検が終わった後は、館内へ移動しました。
そこには、カブトムシやクワガタと触れ合えるコーナーが用意されています。
ただし、館内も明るくありません。
ヘッドライトを頼りに昆虫を見るので、いつも見慣れているカブトムシまで、妙に存在感があります。
黒い体がライトを反射して、角だけが浮かび上がる。
手の上を歩けば、脚の爪が皮膚に引っかかる感触までいつも以上にはっきり感じます。
昼間の昆虫イベントとは、同じ虫でもまったく印象が違いました。
そして娘は売店で、ひよりさんの缶バッジを購入。
すぐにバッグにつけていました。
ひよりさんのリュックにも同じバッジがついていて、お揃いになって娘はすごく喜んでいました。
さらに、ひよりさんが描いたハンミョウの油絵が表紙になっているクリアファイルの裏に、直筆サインも書いてもらいました。
これはもう、娘にとって宝物です。
本人の前で「花蝶風月」を披露
さらに今回、娘にはもう一つやりたいことがありました。
最近、娘2人が毎日のように歌っている、ひよりさんの歌「花蝶風月」を本人に聞いてもらうことです。
とはいえ、さすがに大勢の参加者の前で生歌を披露する勇気はありません。
そこで事前に、上の娘が歌っている姿を僕がスマホで撮影しておきました。
その動画を、ひよりさん本人の目の前で再生しました。
ひよりさんにとっても、自分が作った歌を5歳の子どもが一生懸命歌っている動画を見るというのは、不思議な光景だったと思います。
ひよりさんはとても喜んでくれて、
「ありがとう!素敵!歌が上手だね!」
と何度も褒めてもらい、娘はかなり嬉しそうでした。
帰ってからも、これまで以上に何度も歌うようになりました。
「好き」があると、学びは勝手に広がっていく
今回のイベントに参加していて、英語学習にも通じることを感じました。
それは、「好きなものを入り口にすると、学びは勝手に横へ広がっていく」ということです。
娘は別に、
「昆虫について勉強しよう。」
と思って虫を追いかけているわけではありません。
好きだから見ている。
好きだから捕まえる。
好きだから名前を覚える。
好きだからYouTubeを見る。
ひよりさんの解説を聞いて、知識を吸収する。
その結果として、昆虫の種類や生態について、どんどん詳しくなっています。
これは、大人の英語学習でも同じだと思います。
英語そのものだけを目的にして、
「単語帳をやらなきゃ。」
「文法を覚えなきゃ。」
「毎日リスニングしなきゃ。」
と考えると、どうしても英語学習が「やるべきこと」になりがちです。
でも、自分が本当に好きなものと英語がつながった瞬間に、英語は勉強科目ではなく情報を取りに行くための道具になります。
僕自身、最近は娘の影響で昆虫について調べる機会が増えました。
すると当然、日本語だけではなく英語圏の昆虫動画や海外の情報にも興味が出てきます。
grasshopper(バッタ)、beetle(カブトムシ)、stag beetle(クワガタ)、cicada(セミ)など、単語帳の中だけで覚えるより、実際に捕まえたり見たりした虫と英単語が結びつく方が、僕には圧倒的に記憶に残ります。
6月に娘とマレーシアのボルネオ島へ行った時にも感じましたが、「英語を勉強したから体験できること」と「体験したから英語をもっと知りたくなること」は、実は両方向につながっています。
英語を先に完成させてから世界を広げる必要はありません。
まず好きなことを追いかける。
その途中で英語が必要になったら使う。
分からなければ、そこで覚える。
僕はそんな順番でもいいと思います。
今年の昆虫体験は、まだまだ終わらない
イベント終了後、駅まで歩いている途中、一緒に参加していた親子と仲良くなりました。
お互い、
「今年はどんな昆虫イベントに行った?」
という話で盛り上がり、帰り道まで昆虫談義です。
6月に娘とボルネオ島へ行った時には、
「今年の昆虫体験のハイライトは、さすがにこれだろう。」
と思っていました。
ところが日本に帰ってきてからも、今回のような面白い体験が待っていました。
家に帰る頃には、娘だけではなく僕までかなり満たされた気分になっていました。
大人になると、こういう「楽しみで仕方がない」という感覚は少しずつ減っていきます。
でも、子どもの「好き」に一緒に乗っかってみると、大人の世界まで思わぬ方向へ広がっていきます。
昆虫がボルネオ島につながり、海外につながり、英語にもつながっていく。
こういう広がり方は、最初から計画して作れるものではないのかもしれません。
もし来年も「夜の昆虫探検隊」が開催されたら、ぜひまた親子で参加したいと思います。
今度は娘がどんな虫を見つけて、そこからまた何につながっていくのか。
それも今から楽しみです。
P.S.
「好きなことを、もっと広い世界まで追いかけてみたい」
そんな思いでマレーシア・ボルネオ島まで、この夏娘と2人昆虫を追いかけに行った旅行体験談が先日ついに完結しました。良かったらこちらも読んでみてくださいね。
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1枚目の写真ですが、娘さんの顔が花の下に透けて見えております。気になったので一応お伝えいたします。
教えていただき、ありがとうございます!
助かりました!