from 師範代Shinya
(→前回の続き)
※「世界の一流は雑談で何を話しているのか?」というタイトルの本のレビューの続きです。
日本の雑談では、「雰囲気作り」を重視しているのに対して、英語の雑談(仕事上の付き合い)では「成果を出すこと」を重視していることを、前回の記事でお伝えしました。
この目的の違いが、次の手段の違いになってきます。
日本語の雑談では、相手と打ち解けようとするために、すごく無難なこと(天気の話など)をする一方で、それとは真逆に相手のプライベートなことを聞くことがあります。
特に、この本の著者のピョートルさんは、取引先の日本人の男性たちとの雑談で、「日本の女性は好きですか?」と聞かれることにうんざりしていると書いてありました。
色んな章の中でこのエピソードが何度か登場するので、よっぽど聞かれるんだと思います。
たしかに、外国人慣れしていない日本人の男性が、外国人男性と仲良くなろうとして、よく聞く質問の1つのような気がします。
「日本食は好きですか?」という流れで、「日本の女性は好きですか?」と聞く流れです。
さすがに初対面でいきなり聞く人はそう多くはないと思いますが、ちょっと慣れてくると、そういう質問をする日本人男性は多そうです。
特に中年以降の世代は、そういう質問をしがちというのは分かります。
僕も自分がジーンズショップの店長をしていた頃に、上司との雑談でよくそういう話題を振られたのを思い出しました。
僕の雑談体験
「どういう女が好みなの?」
という質問は、僕が店長時代に上司や先輩からよく聞かれた質問の1つです。
今は日本社会全体でこういう質問はNGな風潮になってきているとは思いますが、それでも中小企業で男性ばかりの職場であれば、まだまだ多そうな気がします。
さらに、もっと突っ込んだことを聞かれたことがありました。
僕は当時、他のお店のスタッフの女性とお付き合いしていました。
そのことが、上司にバレました。
職場恋愛はNG的な雰囲気が出ていたので、最初は怒られると思いましたが、予想外に何も言われませんでした。
これは後から人づてに聞いたのですが、その上司も実は自分のお店のスタッフと付き合って、後に結婚していたことが分かりました。
問題は、そこから先でした。
僕と彼女はすれ違いが多くなり、別れることになったのです。
自分たちの中でしっかり話し合って、納得して別れたのですが、さすがにノーダメージとはいかず、それなりに僕も傷ついていました。
僕らが別れた後、その上司が彼女の店に見回りに行った時の休憩中の雑談で、
「最近、新村店長とうまくやってる?」
という質問をしたらしいのです。
さすがにごまかすことはできず、別れたことを伝えたら、次に僕のお店に来た時には、昼休みにすぐに僕に話を振ってきて、質問攻めに遭いました。
「なんで別れたの?」
「もったいないじゃん!」
「おまえは良い男だし、彼女もいい女だから、なんとかやり直せないのか?」
「俺が間に入って彼女を説得してやろうか?」
と言いながら、僕たちを復縁させようとしてきたのです。
もちろん、善意からだとは思いますが、僕の本心は、
「これ以上、心のダメージを掘り起こさないでくれ!もう、そっとしておいてくれ!!」
と叫びたい気分でした。
でも、上司にそんなことを言えるはずもなく、僕は煮え切らない返事でごまかしながら、忘れてくれるのを待ちました。
この時に僕は、
「なんで会社の人は、こんなに部下のプライベートに立ち入ってくるんだろう?」
と不思議に思いました。
特に僕が不公平だと思ったのは、
「ふだん自分のプライベートに関してはまったく話さない人でも、部下にだけはプライベートに関してあれこれ質問してくる。答えないわけにもいかないし、あからさまにイヤな顔もできないし、どうしたらいいんだ?」
ということです。
日本の男女のパートナーシップの不思議な価値観
日本の学校では、男女のパートナーシップの心理学を一度も教えることはありません。
学生時代には、恋愛が禁止されている雰囲気すらあります。
先生も親も、男女のパートナーシップを話題に出しません。
おそらく日本文化の中で社会的に「恋愛が解禁」されているのは、大学時代ぐらいでしょう。
でも、何の知識もない状態でいきなり「はい!どうぞ!」と言われても、すぐには動けません。
もし何とか異性と付き合えたとしても、関係を長続きさせるための知識がないので、短命なパートナーシップを繰り返すことになります。
そして僕たちは、パートナーシップについて何も知らないまま、社会へ出ます。
でも社会人になった途端、周りの大人達は急に手のひらを返したように、
「彼女はいないのか?」
「結婚はしないのか?」
というように、「パートナーを持ってこそ一人前」みたいなプレッシャーをかけてくるのです。
さらに、みんな「自分のパートナーシップ」については、人前で語りません。
その割には、「他人のパートナーシップ」にはとても興味があります。
自分の知り合いの独身男女を無理矢理くっつけようとしたり、頼まれてないのにアドバイスしたり、首を突っ込もうとする傾向がある気がします。
僕は昔から、日本文化のこういう矛盾した部分がイヤで、とても不思議に思っていました。
でも、英語を学ぶようになってからは、
「日本の常識は、世界から見ると変なところが多い」
と分かり、だいぶ気がラクになりました。
今回の雑談の本を読んで、僕はそんな個人体験を思い出しました。
・・・つづく。
今回紹介した「世界の一流は雑談で何を話しているのか?」の本はこちらの画像をクリック↓↓↓
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