from 師範代Shinya
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
※僕の体験した留学パターン「ビジネススキル+職業体験」の体験談の続きです。
実際に体験してみて改めて気付いたのですが、この留学パターンはかなり本気度が高い人向けです。
僕は他の留学スタイルを自分自身で体験したことはありませんが、色んな理由学スタイルを試した方々の体験談を聞く機会は多くありました。
それらと比較しても、ビジネスコースはかなり負荷が高いと思います。
TOEIC点数アップなどの資格試験コースもかなり本気度が高く、ハッキリした結果を求められるので、プレッシャー度合で言うと同じぐらいかもしれません。
ただ、ビジネスコースにはまた別のプレッシャーがありました。
それが、「就職面接」です。
2ヶ月の集大成
僕が受けたコースでは、最初の2ヶ月で学んだスキルを使って、実際に職場の採用面接を受けに行くのが、最後の試練でした。
それまでに学んだ、
・英語の履歴書の書き方(日本と全然違う)
・英語の就職面接の受け方(自己アピールが必須)
・英語のプレゼンのやり方(日本のプレゼンとだいぶ違う順番)
を駆使して、現地の企業で働く経験をするのです。
この職探しの時が、モーレツに緊張しました。
僕のクラスメイト達の中には、僕より少し早く履歴書を提出したり面接を受けに行く人たちもいました。
そのクラスメイトたちが、ことごとく落ちていったのです!
無給で働くインターン制度とはいえ、企業側は思った以上に慎重に選んでいることが分かりました。
あんなに流ちょうに英語を話しているスペイン人やブラジル人のクラスメイトが、第一希望の仕事に落ちるのを見て、僕の緊張感はどんどん増していきました。
彼らは最終的に、ほとんど言葉が必要ない「工事現場の肉体労働」に落ち着いていました。
本人達は不服そうで、最後までオフィスワークをしたいと抵抗していましたが、学校側としてもインターン先が見つからないと困るので、先生が個別面談をして説得していました。
他では味わえない体験
僕は、緊張感MAXで面接に望みました。
よく海外映画の中で見るような広々としたオフィスに、社員1人ずつ個別の部屋がある、いかにも西洋的なフロアでした。
その中の大きな部屋にいるマーケティング部長の部屋に入った時には、緊張手が少し震えていたのを覚えています。
そんな状況でありながらも、面接中にその場で即決採用されて、無事マーケティングの仕事をゲットすることができました。
この緊張感と、受かった時の喜びは、他では味わえない体験でした。
資格試験に合格した時とはまた別の、言いようのない達成感を感じました。
面接の勝因
僕が面接に受かった勝因は、おそらく日本人であったことが大きいと思います。
日本人は海外のメディアで、「ワーカホリック(仕事中毒)」などと呼ばれることが多いです。もちろん、それはネガティブなイメージです。
でも、いざ海外の企業に採用される時になると、「日本人はよく働く」というイメージがプラスに採用します。
実際に、受かった後にも僕は自分が日本人であることが、どれだけ上司からの信頼につながっているか?を実感することが何度もありました。
僕と同時に入社したインターン生の20代前半のブラジル人男性は、いつも社員の人たちから「サボらないかどうか監視されている」ように見えました。
実際に、副社長が部長に向かって「彼がサボらないようにしっかり見張るように」という指示を出しているシーンを偶然目撃してしまったこともあります。
また、彼は仕事のミスをよくチェックされていて、ミスが見つかった時には厳しい口調で怒られていました。
一方で、僕はなぜかまったく監視されることはなく、ミスのチェックも一切されませんでした。
完全に放置です。
インターン期間中に、上司に怒られたことも一度もありませんでした。
僕の働きを評価されて徐々にそうなったのではなく、初日から信頼されているような雰囲気でした。
これは明らかに、僕が日本人であることで、「何も言わなくてもマジメに働く」というバイアスがかかっていたと思います。
もちろん、職歴や年齢も関係していたとは思います。
日本人で30代で職業経験12年あるんだから、ちゃんと働くだろう、という結論になったんだと思います。
実際、僕も毎日の仕事が楽しくて、生き生きしていたと自分でも思います。
おかげで、インターン最後の日には、副社長から正社員の仕事のオファーをもらえました。
残念ながら、僕は当時色々と事情があって、予定通り日本に帰らなければなりませんでしたが、「レファレンス」と呼ばれる推薦状を書いてもらえました。
レファレンスは平たく言うと、「職場での働きをホメる文書」です。
上司が、「私の下でしっかり働いてくれましたよ」というお墨付きをくれる書類なのです。
このレファレンスを次の転職先の面接で履歴書と一緒に提出することで、受かりやすくなります。
(むしろレファレンスがないと「問題アリ」と診断されるそうです)
僕は、今までに辞めた職場からこんな文書をもらったことはなかったので、レファレンスを何度も読み返しながら、ニヤニヤしてしまいました。
留学=日本を客観的に見るチャンス
日本を出てみて気付くことは、たくさんあります。
自分が日本人であることが、世界の人たちからどう見られるのか?
それを留学中に実感しました。
おそらく、留学の最大のメリットはそこにあるのではないでしょうか。
日本の中にいる限り、日本という国や文化を客観的に見るチャンスはありません。
でも、世界へ出て行くと、自分が日本代表になります。
望まなくても、周りの人たちから勝手に日本代表に見られるのです。
その時に、世界の中での日本の立ち位置を実感します。
誇りに思うこともあれば、残念に思うこともあります。
でもそれは、僕ら日本人が自国の長所と短所を見る視点とはだいぶ違います。
その違いに気付けることが、何より留学のメリットだと僕は感じました。
ここまでちょっとヘビーな留学スタイルの紹介が続いたので、次回の記事では、一番ハードルが低くて気軽にトライできる留学スタイルをご紹介します。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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