【人生を変える勉強①】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
先日、「日経WOMAN」という雑誌の広告の表紙に、「人生を変える『勉強』大作戦!」という文字が大きく載っていました。
 
 
人生を変える勉強の種類として、「語学力」「ITスキル」「FP(ファイナンシャルプランナー)資格」の3つがありました。
 
 
他にも、「TOEIC900点を取った人の勉強法○と×」や、「ワクワクしながら脳が成長する!大人の正しい勉強法」など、勉強をテーマにした記事がてんこ盛りです。
 
 
僕はよく本屋さんに行って正面のコーナーの平積みの本のタイトルを見るのですが、今のブームは「お金」と「勉強」をタイトルに入れた本のようです。
 
 

大人のやり直し英語

大人の勉強と言うと、必ずと言って良いほど出てくるのが、「やり直し英語」です。
 
 
日本では、国際化が進んでいると言われている割には、まだまだ日本語だけでも日常生活で困らない人がほとんどです。
 
 
ごく一部の、仕事で英語をバリバリ使う人たちを除けば、まだまだ日本人は英語が話せなくても大丈夫な環境にあります。
 
 
なのに、なぜこんなに英語学習熱が続いているのか?
 
 
僕の考える理由は、3つあります。
 
 
それは、「カッコいいイメージ」と「希少性」、そして「役に立つイメージ」だと思います。
 
 

カッコいいイメージ

「英語が話せる=カッコいい」というイメージは、多くの日本人の大人が抱いている気がします。
 
 
この感覚は、年代によって変わります。
 
 
たとえば、僕が中学生の頃は、英語の授業で「ネイティブっぽい発音」をしている生徒は、「ぷぷっ!あいつ変な声出してるぜ!」みたいな感じで、からかいの対象になっていました。
 
 
「外人ぶっちゃってさ!」みたいに思われて、むしろ「カッコ悪い」部類に入れられてしまう気がします。
 
 
でも、これが高校卒業したあたりから急に、「英語をしゃべれるやつはスゴい」「カッコいい!」みたな価値観になってきます。
 
 
そして、社会人になるとその傾向はますます強くなります。
 
 
年を取れば取るほど、「英語を流ちょうに操れる人はカッコいい」というイメージがアップしていきます。
 
 
「英語ペラペラの女子高生」より、「英語ペラペラのおじいちゃん」の方が、見た人が「おぉっ!スゲー!!」となる確率が高い気がします。
 
 
周りから見たギャップが大きいので、驚き倍増です。
 
 
外国人に対して物怖じせずに、ガンガン話しかけて仲良くなっていく姿は、現代の「勇者」そのものです。
 
 
 

希少性

もうひとつ大事な要素が、「希少性」です。日本人で英語を自由にしゃべれる人の数はとても少ないです。
 
 
帰国子女や、仕事でバリバリ英語を使う環境にいる人はいますが、日本人全体の数の比率からすると、かなり少ない部類に入ります。
 
 
だからこそ、英語は価値が高いイメージがあるのではないでしょうか。
 
 
もし英語が、クルマの運転のように「一定期間練習すれば誰でも身につけられるスキル」だったとしたら、できても周りからもてはやされることはないでしょう。
 
「希少性」というのは、できる人が少ないからこそ成り立ちます。みんなができるようになったら、その価値は下がっていきます。
 
 

なぜ、希少性が高いのか?

日本の英語教育は、明治時代から続いています。学校も試行錯誤しながら教え方を変えています。でも、その割になかなか日本人は英語をしゃべれるようになりません。
 
 
こんなに文明が発達して、ITが普及しても、日本人の英語力はあまり変わらないのは、なぜでしょうか?
 
 
それは、「英語はスポーツと一緒だから」だと思います。
 
 
英語を身につけるためには、一定期間、肉体的なトレーニングをする必要があります。
 
 
肉体的なトレーニングとは、「しゃべるトレーニング」です。
 
 
「しゃべるトレーニング」とは、外国人との英会話ではありません。
 
 
もっと基礎の部分、「正しい英文を何度も声に出して身体に刷り込む」という作業です。
 
 
この「刷り込み作業」が必要だと気付いている人が少ないことが、まず1つ。
 
 
もう1つは、「刷り込み作業」の正しいやり方を知っている人が少なく、教えている人も少ないので、独学で続けるのが難しいからです。
 
 
なぜ「刷り込み作業」を教えられる人が少ないのか?
 
 
それは、英会話スクールの先生のほとんどが、「ネイティブ」や「帰国子女」など、「最初から英語の達人だった人たち」だからです。
 
 
いくら英語そのものを流ちょうに操れても、「刷り込み作業」で自分や生徒の英語力をアップした経験がなければ、教えようがありません。
 
 

やり切れる人が少ない

さらに、もし正しいトレーニング法が分かったとしても、それを実際に最後までやり切れる人が少ないのが現状です。
 
 
「やるべきことは分かった。でも、やる気が出ない。」
 
 
という状況に陥ってしまう人が多いのです。そうなると、モチベーションの保ち方が必要になってきます。
 
 
つまり、英語力を上げるためには、
 
 
・正しいやり方
 
・モチベーションの保ち方
 
 
の両方が必要なのです。
 
 
だからこそ、英語はちょっと会話レッスンを受けたぐらいでお手軽に身につけられるものではなく、できるようになる人が少ないため、希少性が高い状態が保たれています。
 
 
・・・つづく。
 
 
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