【海外転売を防ぐ最強の武器は、日本語?!②】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

ニンテンドーの新しいゲーム機「スイッチ2」が発売された時に、誰もが驚いたのは、

・世界版と日本版の価格の違い

・海外転売ヤーに買い占められるのを防ぐ対策

でした。

国内版は、円安の影響をあえて無視して2万円も安くリリースしてくれました。

これは、ゲームファンや小学生の子どもを持つ親たちにとっては、涙が出るほどありがたいことでしょう。

さらに、海外転売ヤー対策として、安い国内モデルは「日本語のみ対応」にしました。

画面に表示される言語はすべて、日本語しか出てきません。

日本語が読めなければ、初期設定すらできないので、海外転売ヤーたちが国外で売りづらくしたのです。

僕はこの対策は、日本語のマイナーさをうまく活用した戦略だな~と思いました。

日本語がいかにムズカしい言語か?勉強していない人にとっては、いかに読めないか?を身をもって実感したことがあったからです。

海外で盗まれない電子辞書

僕がカナダに留学していた時に、最初の2ヶ月間で通っていたビジネススクールでは、盗難事件がよく起こりました。

事件というほどでもないかもしれません。先生たちも、「自分の持ち物はしっかり管理しないとダメ。盗まれたら、自分が悪い」と言い切っていたので、海外では普通なのでしょう。

たとえば、スイス人のクラスメイトが、学校に備え付けのパソコンで作業中に「スイス国旗のマークの付いたおしゃれなUSBメモリー」をパソコンに足したまま、ほんの数十秒だけ席を離れて戻ってきたら、すでにUSBメモリーは盗まれていました。

パソコン部屋には僕を含めて30人ほどの生徒がいましたが、その中の誰かが盗んだことになります。

彼女は大きなショックを受けて、泣き叫んでいました。

僕もその状況を見て、大きなショックを受けました。

また別の日には、僕が授業に遅刻した朝、焦ってトイレに傘を置き忘れてきたことに、授業中に気づきました。

とはいえ、僕がトイレに行ったのは、すでに授業が始まっていた時間帯で、トイレにも廊下にも、誰もいませんでした。

だから、授業が終わってすぐにトイレに走れば、傘は盗まれていないだろうと思ったのです。

でも、僕の考えは甘かったのです。

傘は、すでにトイレにありませんでした。

僕がダッシュした時には、トイレにはまだ誰もいなかったのに、傘だけがなくなっていたのです。

もちろん、自分の不注意が招いたことなので、諦めました。

が、何とも言えない悔しさが残りました。

そして、盗む人たちの「めざとさ」にも驚きました。

置き忘れアイテムを見つけるスピードに、驚きです。

アイテムの周りに誰もいなければ、「おっ!ラッキー!」ぐらいの感覚で手を伸ばしてしまうのでしょう。

そして、その感覚を持っている人の数が多いのも、盗まれやすいポイントだと思われます。

ちょっとでも目を離したら、すぐ誰かに持って行かれてしまうのです。

そんな中で、唯一、僕の持ち物で一番盗まれたくないけど、おそらく盗まれる確率が低いものがあります。

それが、「電子辞書」です。

僕は正直、行く前は電子辞書はみんな興味を引かれて、ちょっと目を離せば持って行かれてしまうと思っていました。

でも、クラスメイトに電子辞書を見せてみたら、みんなビックリするぐらい興味を示しませんでした。

画面を見た瞬間に、みんな口を揃えて言っていたのが、

「日本語か~、何にも分からないや。これ、多言語に対応してるの?」

というセリフです。

電子辞書には和英か英和、英英の辞書しか入っていないので、僕がNOと答えると、みんな一瞬で興味を失っていました。

おそらく、この電子辞書が日本語しか対応していないことを知っている人が、盗むことはないだろうな、と僕はこの時に、肌で感じました。

日本語のマイナー度が、僕のアイテムを盗みから守ってくれたのです。

日本語と英語のバンリンガルになる価値

僕は、この日本語のマイナー度合いこそが、価値があるのではと思っています。

マイナーだからマーケットが小さいとか、需要がないという視点もあるかもしれません。

でも、日本は今でも世界から注目される経済大国です。

だいぶ落ちてきているとはいえ、先人が作り上げた国力は、世界でまだ名を轟かせています。

自分が海外に出ると、そのことを実感することが多いです。

日本文化に憧れる外国人も多く、日本語を学ぶ需要という点では、確実にあると思います。

一方で、やはり日本語はムズカしい言語です。

特に英語圏の人たちにとっては、かなりハードルが高くなっています。

僕たちにとって、「日本語のネイティブであること」は、実は世界レベルで見るとスゴく希少価値の高いことだと思うのです。

ただ、日本語だけ話せる状態だと、それを実感することはありません。

むしろ、西洋文化の方が上だと思ってしまうこともあるでしょう。

英語が話せるようになって初めて、世界の人達と直接言葉を交わし、日本語ネイティブとしての自分の価値を、リアルに実感できるようになるのです。

英語が話せる人は、世界中にたくさんいます。

英語が話せること自体には、希少性はありません。

日本語と英語の両方が話せることに、大きな希少性があるのです。

今回のニンテンドーの転売ヤー対策は、改めて日本語の特殊性と、希少性を浮き彫りにした出来事だと感じました。

ちなみに、僕は今のところスイッチ2を買う予定はありませんが、いつか手に入れたいです。

上の娘が小学生ぐらいになって、一緒にゲームができる年齢になったら、スイッチ2用のソフトも充実していると思うので、買おうと思っています。

(完)

 

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