From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
・正しい文法とキレイな発音で、
・不必要な間を置かずに、
・自分の言いたいことを自由に英語で伝えられる
この3つのバランスが備わった状態になるためには、
①文法を学ぶ(知識を入れる)
②声を出して英語を読み上げる(スキルを磨く)
③英会話をして「試合感」を養う(対人練習)
の3つの道を通らなければなりません。
・文法を学ばずに正しい語順で話すことはできません。
・声を出さずに発音が上達することはありません。
・英会話の対人練習をしたことがないと、いざ話す時に緊張して言葉が出てこなくなります。
この3つの道を飛ばしてショートカットすることはできません。
でも、この3つの道を通るのに、「各駅停車」と「特急列車」を選ぶことはできます。
各駅停車の勉強法
各駅停車の勉強法は、ゼロから自分で調べる方法です。
音読用教材などで分からない文法や英単語が出てくるたびに、立ち止まって自分で調べます。
たとえば、
英文:I got her a new bag.
日本語訳:僕は彼女に新しいバッグを買ってあげた。
という例文を見た場合、こんな疑問が浮かんできます。
「え?この文章は、『僕は彼女からバッグをもらった』じゃないの?」
「getの意味は、辞書では『得る』って書いてあるのに、なぜこのテキストの例文の日本語訳では『買ってあげる』って意味になるんだろう?」
「この文章の構造は、どう解釈すればいいの?このテキストの日本語訳はミスプリントじゃないだろうか?」
そして、辞書では分からない部分をネットで調べ始めます。
でも、ネットの記事には色んな事が書いてあります。
中には、正反対のことを言っているように見える記事もあります。
書いてある内容もなんだか難しくて、よく分かりません。
・・・
そんな感じで、分からない文法や英単語が出てくるたびに、立ち止まって自分で調べる・・・
というサイクルを繰り返すことになります。
これが「各駅停車の勉強法」です。
時間とエネルギーを多く使う割には、進むペースは遅く感じます。
この各駅停車のプロセス自体を楽しめる人と、苦痛に感じる人がいます。(性格タイプによって変わります)
特急列車の勉強法
特急列車の勉強法は、2パターンあります。
1つめは、一番速い方法です。
それは、「英語ができる人から教わる」という方法です。
自分よりも英語力が高い人なら、自分が分からない文法や英単語の使い方なども分かりやすく教えてもらえます。
ネットでググって、あーでもない、こーでもないと迷っているより、ずっと速くて正確です。
ただし、ここで気をつけるポイントがあります。
「英語ができる人」というのは、ネイティブではありません。
日本人です。「英語をゼロから勉強して、上達させた日本人」に教わるのがベストです。
ゼロから勉強した人は、必ずあなたが今歩いている道を通ってきています。
つまずくポイントも分かっています。
だからこそ、あなたの質問にも的確に答えられるし、あなたが今、上達過程のどのあたりにいるかが分かるのです。
ネイティブは文法を意識せずに英語を使いこなしているので、文法的な質問をしても、明快な答えが返ってきません。
質問が基本的なことであればあるほど、答えるのが難しくなります。
また、ネイティブは自身が英語を体系的に学んで上達させたわけではないので、あなたが今どんな状態にいるのかジャッジして的確なアドバイスをするのはむずかしいでしょう。
日本の本屋さんに並んでいる無数の英語テキストの中で、どれが今のあなたにピッタリか選ぶのも難しいと思います。
ネイティブは、「試合(英会話)の相手」になった時に、その真価を発揮します。
英語を教わるなら、日本人の上級者の方が「特急列車のスピード」が速くなります。
さらに、日本人の中でも「英語を使うプロ」よりも、「英語を教えるプロ」に教わるのがベストです。
独学で英語を学んでバリバリ使いこなして仕事をしている人(外資系、商社マン、同時通訳者など)は、「英語を使うプロ」です。
ゼロから英語を身につけたプロセスを経験しているので「自分自身の学習体験」の中でなら質問に答えられます。
ただ、「使うスキル」と「教えるスキル」は別物です。
スポーツの世界でも、往年の名プレーヤーが名監督になれるわけではありません。
「英語を教える仕事をしている人」の場合は、自分自身の英語学習体験+今まで教えてきた生徒さんたちの学習体験があります。
「自分はここではつまずかなかったけど、初心者はここでつまずくことが多い」
といった感じで、「Q&A」に対する引き出しの数が多いのです。
また、「ここはどういう表現をしたら、このレベルの学習者に理解してもらいやすいか?」ということも直感的に分かります。
だから、解説が分かりやすいのです。
これに関しては、僕自身が初心者だった頃に身にしみて体験したことがあるので、次回の記事でお伝えします。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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