From 師範代Shinya(新村真也)
※僕が英検1級にトライした時のストーリーの続きです。
(→前回のつづき)
なんと、全受験者の中で、僕の番が一番最後でした。時間は16時半を回っていました。
待合室に着いたのが、13時です。3時間半も何もない部屋で待っていたことになります。
ここまで待たされると、疲れを通り越して、逆にエネルギーが湧いてきました。
「もう、こんなに待たされるのはゴメンだ!!二度とここへは来ないぞ!!絶対一発合格してやる!!」
その思いで、闘志がメラメラと燃え上がるのを感じました。
面接スタート!
呼ばれて教室内に入ると、面接官が2人いました。
僕から見て、右側がネイティブ女性で、左側が日本人女性です。
「英検1級の面接員をする程の日本人は、どんな人なんだろう?」
そんな好奇心で観察してみました。年齢的には若く見えます。40代くらいでしょうか。僕が今まで受けてきた英検の面接員はみんな、「おじいちゃん」でした。
なので、1級はさらに上の年齢のおじいちゃんが出てくるのだろうか?と思っていたので、意表を突かれました。
もしかして、英検1級はアドリブでのやりとりが多いので、逆に若い面接員の方が向いているのかも知れません。
スモールトーク
英検は、最初に受験者の緊張をほぐすための「スモールトーク」があります。
3級~2級までは、「How are you?」程度なのですが、準1級から先は、けっこう色々聞かれます。
スモールトーク部分は評価の対象にはならないのですが、それでも、ここでスムーズに会話がスタートできるかどうか?で、その後のノリが変わってきます。
今回のスモールトークは、日本人女性の面接官から始まりました。
「今日はどこから来たんですか?」
「交通手段はどうやって来ましたか?」
「ここまでどのくらいかかりましたか?」
といったお決まりの質問が繰り出されました。
日本人の面接官は、優しい雰囲気のしゃべり方です。ちょっと安心しました。
一方、まだしゃべっていないネイティブ女性の方は、年齢的には50代くらいで、メガネをかけていて、いかにも厳しそうな表情をしています。
よく、海外の学園ものの映画やドラマで、「超厳しい教頭先生役」で出てきそうな雰囲気です。
僕が今まで出会ってきたネイティブの人たちとは明らかに「属性」が違うのが分かりました。目を合わせると緊張してきます。
結局、スモールトークの間は、僕と日本人女性とのやりとりで、そのネイティブ女性はまったくしゃべりませんでした。それが逆に緊張感をあおりました。
準1級を受けた時のスモールトークは、めちゃくちゃ長かったのを覚えています。
たしか、5分くらい話していた気がします。
でも、今回は面接官も後半戦で疲れているようで、質問はさっきの3つだけで終わりました。
そして、すぐに試験が始まりました。
僕が選んだトピック
まず最初に、トピックカードが渡されました。
5つのトピックが書かれた中から、ひとつ選んで内容を考えます。
その後、選んだトピックで2分間のスピーチをします。
準備時間は1分間です。ちなみに、「トピックを選ぶ時間」と「スピーチを考える時間」を合わせて1分間しかありません。
準備時間を確保するためには、いかに早くトピックを決めるか?が大事になってきます。
僕は今まで、練習の時から「一番やりやすいトピックを5秒以内に選ぶ」トレーニングをしてきました。
なので、ここでもサッと選べました。僕が選んだトピックは、
「今後の日本の労働力の縮小は、避けられないと思うか?」
でした。(トピック文の正確な言い回しは覚えていませんが、聞いている内容はこんな感じでした)
僕がこのトピックを選んだのには、理由がありました。
それは、「話を自分の得意分野に引き込める」からです。
英検1級の面接では、自分のスピーチ内容についてかなり細かく突っ込まれます。
その質問に対して、知識不足でしどろもどろになってしまうと、話がスムーズに進まずに、減点対象になります。
なので、僕は話の流れをどうしても自分の「得意分野」に引き込みたかったのです。
知識と経験の豊富なジャンルであれば、どんな質問が来てもすぐに返せます。
ちなみに、僕が選んだトピック
「今後の日本の労働力の縮小は、避けられないと思うか?」
は、僕の得意ジャンルではありません。
次回は、僕の得意ジャンルは何なのか?そして、どうやって話を自分の得意分野に向けたのか?その戦略をお伝えします。
・・・つづく。
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