From 師範代Shinya(新村真也)
(最近行ってきたカリブ海クールズ10日間の旅での体験談のシェアの続きです。)
(→前回のつづき)
クルーズ船内で英語が必要になる場面は、何度かありましたが、そのどれもが、「快適に船で過ごすためのもの」でした。
もしレストランで英語がしゃべれなくても、それなりの料理は出てきます。
僕はギフトショップで買ったおみやげの時計が不良品だったので、後でお店に行って店員さんと交渉して、ちゃんとしたやつに取り替えてもらいました。
でも、もし英語が話せなかったら、仕方なくあきらめて、部屋の置物として使うことはできます。
でも、今回の旅で「ここは絶対に英語ができないとマジでヤバいんじゃないのかな?」と思った場面があります。
それは、「船を途中で降りる手続き」が必要になるシーンでした。
途中下船
このクルーズは、マイアミの港を出発して、中南米をグルッと回ってからまたマイアミに帰ってくるルートです。
現地ガイドさんに聞いた話では、日本人旅行者の9割がその「正規ルート」で行って帰ってくるそうです。
でも、僕と妻が申し込んだツアーは、なぜかその正規ルートとは違うものでした。
メキシコで途中下船して、そこから別行動でカンクンに移動し、日本のツアー会社のオリジナル内容の観光をした後に、メキシコから直接飛行機でダラス経由で日本に帰ってくる、というプランでした。
でも、このツアーを申し込んでいるのは僕と妻しかいませんでした。
つまり、僕らと行動を共にする日本人観光客はゼロなのです。
ただでさえ船内には日本人は少ないのに(見かけた限りでは僕ら以外のカップル3組だけ)途中下船する日本人は、僕らだけなのです。
旅行会社に頼れない環境
しかも、船内はWi-Fiが繋がらない(繋げると有料でけっこう取られる)ので、日本の旅行会社にメールで質問することもできません。
電話も船上からの国際電話料金になってしまうので、連絡したくありません。
だから、自分たちで全部やるしかありません。
旅程表には、サラッと
「前日までに必ず下船手続きをお済ませください。手続きのやり方は船内スタッフにお尋ねください。」
としか書いてありません。
もちろん、船内には日本人スタッフはいません。
これはけっこう心配要素でした。
途中下船には、メキシコへの入国手続きも含まれるからです。
1回目の交渉
途中下船手続きをするために、サービスカウンターへ行ってアジア系の外見をした女性スタッフに内容を伝えてみました。
女性スタッフの反応は、「え?途中下船するんですか?」みたいな驚きの表情でした。
そもそも途中下船をするケース自体が少ないらしく、カウンタースタッフもやり方が分からずに奥へ行って上司に聞いてきていました。
戻ってきたスタッフから何枚かの書類を渡されました。
「必要事項を埋めてから前日にカウンターに持ってくるように。」
と言われました。
どうやら法的な手続きの書類らしく、かなり細かい字でビッシリ書かれています。記入欄も小さくて書きづらいです。
僕は、こういう堅苦しい書類が大の苦手です。でも、やるしかありません!
部屋へ戻って記入していると、一枚スペイン語で書かれた紙があるのに気づきました。
どうやらメキシコへの入国審査の紙っぽいのですが、全部スペイン語です。英語表記はありません。
でも、アルファベットっぽいからちょっとは分かるかも?!
なんて思いながら読んでみましたが、まったく分かりません・・・
これは無理だ!
ということで、翌日にまたサービスカウンターに行きました。
すると・・・
言ってることが違う!
そこには、また昨日とは違う大柄なヨーロッパ系の男性スタッフがいました。
その男性に書類を見せながら、「自分はスペイン語が読めなくて途中下船用の書類が書けない」と伝えると、
「え?途中下船するの?」
とまた驚かれました。
そして、こう言われました。
「スペイン語が読めなくても、まったく構わないよ。これは、税関の入国審査の紙だけど、特に申告する物がないなら、何も書く必要は無い。白紙で出せばいいのさ!」
本当かよ!と思いながらも、自信たっぷりに言うので、その日は彼を信じて引き下がりました。
3回目
そして、下船の前日に書類を持ってまたカウンターに行きました。
すると、また違うスタッフがいました。こんどは、南米系の女性です。そして、僕の書類を見て、また、
「え?途中下船するんですか?」
と驚かれました。
もう、何度目だ??
すると、また裏に言って上司に相談してきたらしく、戻ってきて言いました。
「この書類を埋めてください。」
それは、スペイン語で書かれた例の書類でした。
僕は言いました。
「いや、これは昨日、男性スタッフに見せたら『何も書かずに出せばいい』って言われましたよ?」
スタッフ:「いえ、これは全部埋める必要があります。」
僕:「いやいや、でも、昨日はここでそう言われたんです!同じこと聞いてるのに、人によって言ってることが違うのは困りますよ!」
僕はもう、誰を信じれば良いのか分からなくなってきました・・・
・・・つづく。
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