(→前回の続き)
勉強するほどに、資格試験の点数が落ちていく時、いったい何が起きているのでしょうか?
その理由を探っていきます。
僕の研究では、全部で6つの理由があると分かりました。
6つすべてが全員に当てはまるわけではなく、人によって変わります。
自分にはどれが当てはまるかを考えながら、読み進めてみてください。
点数が落ちる理由①本番中に肩に力が入り過ぎている
1つ目は、「テストを受けている最中に、必要以上に緊張してしまっている状態」が原因です。
何としても過去の自分を超えよう!
と思う余り、本番中に肩に力が入って、逆に実力が発揮できなくなります。
人間はリラックスしている時に一番力を発揮できる、とよく言われます。
呼吸が深く、心がどっしり安定していると、多少のミスにも動じません。
そのため、自分のペースを保ったまま、最後の問題まで解ききることができるのです。
一方、緊張している時には呼吸が浅くなり、心が浮ついた状態になります。
すると、ちょっとのミスにも激しく動揺するようになります。
リラックスしている時と緊張している時、どちらの方が実力が発揮できるかと言えば、やはり、リラックスしている時でしょう。
もちろん、リラックスし過ぎて眠くなってしまうこともありますが、それはどちらかというと、「やる気が無い時」だと思います。
やる気があって、なおかつリラックスしている状態が最強だと思います。
そういう点では、腕試しに何も勉強せずに受けた回が点数が良くなる確率は、高くなるでしょう。
実力が50の時に、リラックスしてフルパワーが出せれば、50の結果が出ます。
その後、勉強して70の実力になった状態で、緊張してリズムが崩れて力が出せず、40の結果になることがあります。
本当は実力が上がっているのに、表面上の点数が落ちているので、ヘコんでしまうのです。
では、本番でリラックスして実力を出し切るには、どうすればいいのでしょか?
緊張と動揺の原因
対処法を考えるために、まずはなぜ人間が緊張したり、動揺したりするのかを考えてみましょう。
まず緊張している時は、「ここで失敗するわけにはいかない!この一発勝負に人生がかかっているんだ!」と思っているときです。
こういう心境の時には、おそらくどんな人でも緊張してしまうでしょう。
次に動揺する時には、どんな時でしょうか?
それは、「結果への期待値が高い時」だと思います。
「これだけ勉強してきたんだから、これだけの結果が出るべきだ!」と思っている時に、序盤の問題でつまずいたとします。
すると、心の中でこんな声が聞こえてきます。
「何やってるんだ!こんなところでつまずいてたら、自己ベストを超えることはできないぞ!」
こういった自分を責める声は、人間の脳に備わっている自己防衛本能の1つと言われていますが、テスト本番中には何の助けにもなりません。
むしろ、集中力をそがれて結果が悪くなります。
人間の本能というのは、生きるか死ぬかの極限状態では力を発揮すると思いますが、日常生活では逆効果になることの方が多いのです。
結果への期待値が高ければ高いほど、メンタル的にはミスに弱くなります。
そして、テスト本番ではミスは避けられません。
TOEIC満点ホルダーの人でさえ、最初の1問目から最後の200問目までまったくミスせずに、迷いなく解ききるというケースは、ほとんどないと聞きました。
それよりも、ミスした時にも気にせずメンタルの安定を保つ方が、満点につながるそうです。
勉強を積み重ねた時ほど、結果に対する期待値が高くなります。
そのため、実力が上がったのと反比例するように、メンタルは弱くなるのです。
これはおそらく、避けられないことだと思います。
「わかっちゃいるけど、期待しちゃう。」
「したくなくても、期待しちゃう。」
それが人間というものです。
じゃあ、どうしたらいいのか?
僕が考える解決策は、「期待するポイントを変えること」です。
ふつうは、
「ここまで勉強してきたんだから、良い結果が出るはずだ!」
という期待をします。
このポイントをズラして、
「ここまで勉強してきたんだから、ちょっとやそっとでは動揺しないぞ!たとえ分からない問題があっても、落ち着いてペースを保ちながら最後まで解ききれるはずだ!」
という期待に変えるのです。
よく映画やアニメに登場するキャラでも、「真の実力者」は常に落ち着いています。
自分の身に想定外の出来事が降りかかっても、取り乱しませんよね。
他の人たちがあわてて思考停止になってウロウロしている時でも、真の実力者は冷静に解決策を考えて行動します。
そんなキャラをイメージするのです。
「自分はこれまで鍛錬を積んできた。その力は本物だ。自分は真の実力者だ。だから、自分は想定外の出来事にも対処できるはずだ。」
と期待するのです。
すると、本番でリラックスして実力が発揮できるようになります。
実力が発揮できれば、前回よりも良い点がでる確率が上がるのです。
これが、1つ目の理由と対処法です。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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