【過去の自分をなかなか超えられない!勉強すればするほど、TOEICや英検の点数が落ちる時の理由と対処法⑤】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

4つ目の理由は、今までよりシンプルですが、実はけっこう「あるある」です。

それは、「勉強時間が足りてない」です。

僕たちはついつい、必要勉強時間を見誤ってしまいがちです。

基準が分からずに、「これだけガンバっているんだから、良い点数が取れて当たり前だ」「この3ヶ月間勉強を続けたんだから、合格するに違いない!」といった、あいまいな感覚で結果を期待してしまうのです。

その結果、点数が出なかった時、不合格だった時に、

「なぜダメなんだ?!これだけガンバってきたのに!やり方が悪いのか?教材が悪いのかな?」

「自分には英語の才能がないんだろうか?」

などと考えてしまいがちです。

効率よく英語力を伸ばすメソッドを探すことは大事ですが、最終的にはどんな方法であれ「積算勉強時間」がモノを言います。

どんなに効率的な勉強メソッドでも、時間が少ないと効果を実感できません。

「このぐらい勉強すれば、このぐらい伸びるだろう」

と漠然と最初に思っていた時間が、実はぜんぜん足りてなかった・・・なんてケースもよくあるのです。

レベルが高くなるほど、必要勉強時間が増えていく

次のレベルに上がるまでに必要な勉強時間は、どのレベルでも同じではありません。たとえば、

英検準2級ホルダーの人が2級に合格するまでに必要な勉強時間は、170時間と言われています。

もし1日1時間勉強したら、トータルで5ヶ月半かかる計算です。

(この時間計算を知らないと、もっと少なく見積もって結果に期待してしまいがちです)

そして、英検2級に合格した後に次のレベルの準1級に合格するためには、340時間と言われています。

2級に合格した時の2倍の時間が必要なわけです。

1日1時間勉強したら、11ヶ月かかります。

毎日約1年間も勉強する必要があるのです。

準1級に受かって、さらに英検1級を目指すとなると、さらに多くの時間が必要です。

しかも、勉強内容は漠然と何も考えずにやるのではなく、「英検合格に向けたメニュー」を組み立てる必要があります。

実際にやってみると実感するのですが、「思った以上に時間が必要だな」というのが正直なところです。

特に、レベルが上がるほどに、次の1ランク上がるまでに必要な勉強時間がどんどん増えていきます。

しかもその増え幅が、×2倍、×2倍と、えげつない量です。

だからこそ、基準を知らないと心の準備ができません。

「このぐらいガンバったんだから、このぐらいの結果は得られるだろう」

という漠然とした期待は、たいてい裏切られます。

とはいえ期待通りの結果が出なくても、確実に前進しています。

まだ結果に表れていないだけで、進んではいるのです。

だから、途中でやめてしまうのはもったいないです。

あと少しだけガンバれば次のレベルのラインに到達するのに、そのラインが見えないから、途中でイヤになって英語の勉強をやめてしまうケースがすごく多いのです。

でも、必要勉強時間を分かっていれば、非現実的な期待をせずに、淡々とゴールに向けて英語の鍛錬を積み重ねることができます。

英語のスキルも、最初の期待より低いのが普通

ちなみにこれは、TOEICや英検などの資格試験に限らず「英語を使うスキル」にも言えることです。

たとえば、

「英検○○級になったら、このぐらい英語が聞けて話せるようになるだろう」

とか、

「TOEIC○○点になったら、このぐらい英語が聞き取れるようになるに違いない」

という期待をしますよね。

もちろん、期待をすることは大事です。

ワクワク感をモチベーションに英語の勉強をガンバれるからです。

ただ、実際に上級者と呼ばれるレベルに達した人たちは、口を揃えて、「思ったよりできることが少ない」と言います。

僕もそう思います。

自分がTOEIC300点台だった頃は、TOEIC900点ホルダーの人が神に見えました。

自分がそこに到達したら、ネイティブと対等に渡り合えると思っていました。

でも、実際に自分がそこに到達した時には、「まだまだ足りないなぁ・・・」と実感しました。

たしかに、ネイティブとどんな話題についても話せるようになることは間違いないのですが、それはあくまで「分からない部分は何度も聞き返しながら、自分のペースで話を進めることができる」という状態です。

決して「ネイティブ同士が話している時のような、速いペースで正確に英語のやりとりができる」わけではありません。

達成感と自信が得られる

以上、今回は割とネガティブなことを書いてしまいましたが、現実的な伸び幅と必要な勉強時間を知ることで、逆にモチベーションを保つのに役立ちます。

そして、TOEICで目標の点数を取ったり、英検に合格した時の達成感は、とてつもなく大きいです。

たとえ最初に期待していた頃より時間がかかっても、思っていたより英語の運用能力が伸びていなくても、

「ここまで諦めずにやってきた自分」に対する自信が身に付きます。

それは、1つの道を極めた人のみが感じられる「静かな自信」です。

目的地も、進むペースも、他人と比べる必要はありません。

自分のペースで、自分の道を進んだ先に、静かな自信が得られる世界が待っています。

 

・・・つづく。

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From  師範代Shinya(新村真也)

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3件のコメント

Shinya さん。こんにちは。ブログ読んで、頑張ってみようかな。英語の勉強続けるべきかな。と考えさせられました。
正直、Dairy1500が、難しく。Basicの時よりハードルが高く。英検準二級に受かったと喜んでいたけど、簡単な英語すら、瞬間的には口から出てこない。一日中英会話練習する根性もないし。止めてしまおうかなぁー。とか、いろいろ考えてしまって、集中出来なかったんです。Shinya さんに出会って以来、初めての、停滞期です。止めたら、ゼロですものね。ゆっくりでも、頑張ってみようかな。

Setsukoさん、こんにちは。
最近、そんなことがあったんですね。
確かに、Daily1500レベルの英文になってくると、中級者のカベが立ちふさがる頃です。

僕も同じレベルのDUO3.0をやっていて挫折しかけたことが何度もあるので、よく分かります。
停滞期は、自分が進んでいないと感じているだけで、実際には少しずつ進んでいます。

ただ、これまでの伸びのスピードを基準にしてしまうので、つい遅く感じてしまうんですよね。
英語に限らずですが、続けることが一番難しいです。

特に短期間でドカン!と伸びを経験した人ほど、停滞期にやめてしまう確率が高くなります。
「続けた人だけがたどり着ける場所」から見える景色を、ぜひSetsukoさんも味わって欲しいと思っています。

ゆっくりでも良いので、「今日勉強した自分」をホメてあげてくださいね。
1日7分勉強したら、日本人の平均勉強時間の7倍です!!

Shinya さん。いつも丁寧な返信ありがとうございます。
1日7分勉強したら、日本人の平均勉強時間の7倍です!!
忘れてました。
Shinya さんのブログにありましたね。
どんどん結果が出たら良いですが、続けてる事だけでも、凄いんですよね。^_^
続ける勇気が、出ました。

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