from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※最近読んだ本「結婚滅亡」というタイトルの、「英語学習者目線」でのレビューの続きです。
この本の最初の方~中盤ぐらいまでは、これから確実に訪れる「ソロ社会」について書かれています。
昭和の時代には日本人の95%が50才までに結婚していたそうですが、2040年にはこの数字が50%になるそうです。
多くの婚活本は、
「この数字を改善するために、結婚する人の数を増やそう!そのための一助となる本を書こう!」
という視点で書かれています。
でも、この本「結婚滅亡」は違います。
結婚する人の数が減ることを前提にして、この避けられない未来を変えようとするのではなく、「ソロで生きる力」を手に入れましょう、と提唱しているのです。
そして面白いのは、実はソロで生きる力は、「既婚者こそ身に付ける必要がある」ということです。
結婚していない人(しないと決めている人)の方が、ソロで生きる力を磨いています。
自分で主体的にソロで生きる道を選択しているからです。
一方、既婚者はソロで生きる覚悟も準備もできていないので、いきなり配偶者が去ってしまった場合(死別、離婚ともに)急に孤独を感じるようになります。
頼れる人もいなく、もう戻らないパートナーを思い出しては嘆く日々に疲れて、生きる気力を失ってしまうことが多いそうです。
特に退職後の年金生活をしている男性は、仕事で寂しさをまぎらわすという選択肢がありません。
妻を失って1人になると無気力になってしまい、しっかり食事をせずに1日中酒を飲んで過ごすなど、意図的に自分の寿命を縮めてしまう行動を取るようになります。
このようなパターンになりすいのは、既婚者の方なのです。
もともとソロで生きている人たちは、このように自堕落的な生活になることはありません。
では、ソロで生きる力とは何でしょうか?
ソロで生きる力=コミュニティーに接続する力
「ソロで生きる力=コミュニティーに接続する力」だと、著者の荒川先生は定義しています。
僕の普段使う言葉で言い換えると、人とゆるくつながる力です。
時と場面に応じて、自分にとって最適な人たちとつながります。
これまでの時代に重要視されていたコミュニティーは、会社や地域、結婚相手、家族などです。
これらはすべて、「所属するコミュニティー」です。
つまり、人間関係が固定しています。
会社の中では仲間がたくさんいて、孤独を感じることなんてなかったけど、いざ退職したら、自分が社会から必要とされていない気がしてきて、急に孤独を感じた・・・
これまで子供の世話に忙しい人生を送ってきたけど、子供達が成人して家を出たら、急に寂しさと虚しさを感じた・・・
これまでは地域の自治会で会長を務めたりして、やりがいを感じていたけど、最近は地域のつながりがなくなってきて、何だか悲しい気分・・・
これらはすべて、「所属するコミュニティー」だからこそ起こるデメリットです。
所属するコミュニティーでは、「内と外」があります。
内にいるうちは楽しいのですが、1度外へ出たら、もう戻れません。
退職した会社の事務所に何度も顔を出して、元同僚とおしゃべりしようとする人がいたら、迷惑がられてしまいますよね。
「所属するコミュニティー」は、固定化している人間関係です。
人生100年と言われる今、変化の激しい時代には、あまり適していません。
もし100年生きるとしたら、定年後にも40年間もの人生が待っていることになります。
60才でリタイアする時の人間関係が、会社などの「所属するコミュニティー」がメインになっていた場合、その40年を孤独に過ごすことになる可能性があるのです。
一方、「接続するコミュニティー」は違います。
自分の年齢や住んでいる場所などにとらわれず、自由に人間関係を組み替えていけるコミュニティーです。
たとえば、10代の若者と60代、70代の人たちが同列でコミュニケーションを取れる、という状態です。
趣味や興味、やりたいことなどを中心に、必要なタイミングで接続するコミュニティーなのです。
そして、本には書いてありませんが、英語学習はこの接続するコミュニティーの幅を大きく広げてくれる可能性を秘めていると感じます。
①同じ英語学習仲間とつながる
②英語を使って世界の人たちとつながる
この2点において、自分のコミュニティーを大きく広げられる可能性があるのです。
次回は、荒川先生が提唱する「接続するコミュニティー」について、少し深掘りしながら、中高年が英語を学ぶメリットについて考えてみたいと思います。
・・・つづく。
「結婚滅亡」の本はこちら
↓↓↓
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す