From 師範代Shinya(新村真也)
先月のニュースで、驚きの記事を目にしました。
「岐阜市に住む6歳の女の子が、英検準2級に合格した」
というのです!
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元のニュース記事はここをクリック (岐阜新聞電子版)
英検準2級といえば、高校生レベルです。
6歳といえば、小学校1年生です。
これはスゴいことです!!
英検準2級の問題は、海外文化や歴史などに関する問題が含まれます。英語力だけでは正解できないことも多いです。
さらに、英検には2次試験があります。2次試験は大人の試験官と1対1で英語オンリーでしゃべる面接です。
面接で聞かれる内容は、事前に予測できません。特に後半の質問は社会性のあるものが含まれます。たとえば、
「あなたは、海外で働く日本人が将来もっと増えると思いますか?それはなぜですか?」
みたいな質問が飛び出します。これ日本語で今すぐ答えろって言われても、パッと言葉が出てきませんよね?
文化の違い
英検の面接試験に合格するためには、英語力だけではなく、「自分の意見を瞬間的にまとめてハッキリ述べる力」が必要です。
これは日本人は苦手な人が多いです。
英語圏の子供たちは、小さな頃から学校で自分の意見をハッキリ述べてその理由を論理的に説明する訓練を受けます。
でも、日本の子供はそういう教育を受けません。日本は文化的にも「個性を抑えて全体の調和を重視する」のが美学なので、人前で自分の意見をハッキリ述べてその根拠まで説明するのは苦手な人が多いです。
僕は今まで、高校生の英検準2級対策レッスンを何度もやってきましたが、高校生でも自分の意見を述べるのは難しいようです。なかなか言葉が出てこないことが多くありました。
本人たちに聞くと、「英語そのものよりも、何を言えばいいのか?どう返せばいいのかが分からなくなる。頭の中が真っ白になる」と言っていました。
これこそが、英検が狙っているところです。英語を使える人になるためには、ただ英語の文法や単語を知っているだけでは足りないのです。
大事なのは「何を言うか?」
大事なのは、英語を使って「何を言うか?」です。つまり、自分の意見です。
一歩海外へ出たら、英語をしゃべれることは「当たり前」の世界です。
英語がしゃべれるのが当たり前の世界では、「いかに上手に英語をしゃべれるか?」よりも、「英語で何を言うか?」の方が大切です。
一歩日本の外へ出たら、「あなたの英語は上手ですね。どこで習ったんですか?」なんて聞かれません。
それよりも、「あなたはどう思いますか?」という質問が圧倒的に多くなります。
これに答えられるように準備しましょう!というメッセージが、英検の問題には込められているように思います。
なぜ合格できたのか?
このニュース記事には、この6歳の女の子がどうして英検準2級に合格できたのか?までは書いてありませんでした。
書いてある情報は、生い立ちだけでした。親の仕事の関係で1歳から3歳までの2年間、アメリカで過ごしたそうです。
その後、岐阜市のインターナショナル幼稚舎に入って、英語漬けの生活を維持したそうです。
ニュース記事で得られた情報はここまでです。もちろん、それだけでは英検準2級に合格できるはずはありません。
でも、記事の中のインタビューでは本人は「特に対策はしていない」と言っています。これは驚きです!
たしかに、面接試験は対策しにくいです。でも合格できたのは、もしかして小さい子供だからこそだったのかもしれません。
小さい子供は、まだ日本文化にどっぷり浸かっていません。
通信簿に「協調性がない」なんて書かれるようになるのは、小学校に入ってからです。(僕も小学生の頃、自分の通信簿に何度も書かれました)
だから、協調性を重んじる日本文化にどっぷり浸かる前の小さな子供の方が、もしかして自由に自分の意見を述べられるのかもしれません。
今、日本の英語教育も変革が進んでいます。
2020年から中学&高校の英語の授業も欧米式の「自分の意見を発信するタイプ」に変わる計画が進行中です。
果たして、どうなるのか?
英語の授業内だけ突然「自分の意見を言え!」と言われて、できるものなのか?
また新しいニュースを見つけたら、このブログでシェアしていきたいと思います。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
P.S.
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