From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
英検1級の受験当日、初めての本番テストを終えた僕は、帰り道を歩いていました。
すると、さっき同じ教室内にいた高校生のひとりが、僕の前を歩いているのを発見しました。
教室内には、高校生は男子と女子、それぞれ1人ずついました。
僕の前を歩いているのは、男子の方です。
(英検1級を受ける高校生ってどんなタイプなんだろう?よし!声をかけてみよう!)
そう思った僕は、小走で近づいていって、彼の横に並んで声をかけました。
僕:「お疲れ様!」
高校生:「あ、お、お疲れ様です!」
僕:「さっき、同じ会場で英検1級を受けてたよね?」
高校生:「あ!はい!」
思ったよりハキハキと大きな声で答えてくれました。元気の良いタイプっぽいです。これは話しやすいぞ!と思って、さらに話を進めてみました。
僕:「英検1級を受ける高校生って見たことないから、スゴいな~と思ってさ。どんな人か興味があって話しかけてみたよ。」
高校生:「ははは!そうなんですね!確かに、高校生では珍しいですよねぇ。僕の周りでもほとんどいません。」
準1級をストレートで合格?!
僕:「1級を受けるってことは、もう準1級は受かってるってこと?」
高校生:「はい、準1級は、前回の英検の時に受かりました。」
僕:「え?もしかして、一発合格?」
高校生:「はい、そうです。」
僕:「え?マジ?!それはスゲー!!で、準1級が受かってすぐに次の回で、今回の1級にチャレンジってこと?」
高校生:「はい、そうです。」
僕:「それはスゴい!!準1級と1級はだいぶレベルの開きがあるでしょ?」
高校生:「はい、だいぶ違いますね・・・準1級は特にテスト勉強しなくても受かったんですが、1級はそうはいきませんね。」
僕:「え?準1級をテスト対策なしで受かったの?いったいどんな勉強してきたの?」
スーパー高校生の正体
高校生:「実は僕、中学までオーストラリアに住んでいたんです。親の仕事の関係で。今高3なんですけど、日本よりオーストラリアでの生活の方が長くて。」
僕:「そうだったのか!どうりで!でも、日本語ペラペラだね。」
高校生:「はい、小さい頃は、現地の日本人学校に通っていたんで、日本語はしっかり勉強しました。親との会話も日本語でしたし。途中から現地の公立学校に通い始めたんで、中学生活は全部英語だけで授業を受けていました。」
僕:「おぉ!そうか!やっぱ、現地の中学卒ぐらいの英語力があると、英検準1級もストレートで受かるもんなんだね。」
高校生:「そうですね。でも、さすがに1級は無理です・・・今回は、ちゃんとテスト勉強もしたんですけど、やっぱり難しいですね。英語が読めても、内容が難しすぎて理解出来ない部分もあるし。」
僕:「だよね~!この内容の難しさは、英語力と関係ないよね。受かる自信はどのくらい?」
高校生:「う~ん、ギリギリ受かるか、受からないかって感じでしょうか。でも、自信はないです。」
僕:「おぉ!それでも、そのくらいなんだ!それはスゲ-!!」
高校生:「いえいえ、自信はないですから。どうですか?受かりそうですか?」
僕:「いや~俺も微妙だね・・・俺もこれが初めての英検1級なんだけど、やっぱり難しいや。過去問を解いたときには、ギリギリ合格点を取れたこともあったんだけど、今回はどうだか・・・」
高校生:「そうなんですね!じゃあ、そんなに悪くない感じじゃないですか!もしかして、受かる可能性もあるってことですね。」
僕:「そうだね。もし今回で俺たち2人とも受かったら、お互い2次試験会場で再会できるかもね。おそらく1次試験を突破する人の数は少ないから、2次試験会場で会ったらお互いわかるでしょ?(笑)」
高校生:「そうですね!」
そんな話をしながら、あっという間に駅に到着しました。
僕らは方向が違ったので、駅で別れました。
予測不能
英検1級を受けるような高校生は、やはり帰国子女率が高そうだな!と思いました。
僕は、あんなことは言ったものの、今回の結果がどう出るのか?まったく分かりませんでした。
予測不能です。
というのも、配点の高い最後の英作文パートは点数のジャッジが自分ではしづらいからです。
ぶっちゃけ、作文が何点取れるかによって、テスト全体の点数に大きく影響します。
でも、終わった今、あれこれ考えても意味はありません。
とりあえず1回目の今回は、最強の「ラスボス」相手にどのくらいダメージを与えられたか?を探ることができれば、それでよし!と思いました。
そして、次の週からまた普通に今まで通りの英語トレーニングメニューを続けることにしました。
・・・つづく。
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