From 師範代Shinya(新村真也)
僕が英会話を習い始めて、もうすぐ1年が過ぎようとしていた頃のこと。
1月に英会話スクールに通い始めて、季節はもう冬。12月になっていました。
外人バーに通い始めてからも半年くらいたっていたので、「ネイティブと話す場数」はたくさん踏んでいる自信はありました。
でも、いったい自分がどのくらい上達しているのか、よく分かりません。そりゃ、最初の頃に比べれば、外国人に対する恐怖もなくなったし、その場の「ノリ」で会話をつなぐコツも身につけていました。
でも・・・なんか、あんまり自分が「英語がしゃべれるようになった!」という実感はありませんでした。
そこで僕は、ネイティブの友達を自分の家に呼んで、クリスマスパーティーを開催することにしました。
自分の家なら、バーに比べてザワザワ騒音がないし、英語が聞き取りやすい&こっちも話しやすいのではないか?と思ったのです。
英会話スクールで知り合った日本人の仲間も何人か呼んで、「いいとこ見せるぞ!!」と気合いを入れていました。
ところが・・・
静かなパーティー
当日、僕はサンタのコスチュームに身を包み、みんなを出迎えました。
準備はバッチリです!
万が一のときのために、「対ネイティブ用秘密兵器」のマジックも用意してあります。
招待したネイティブの友達も、厳選したメンバーです。僕の外国人の知り合いの中でも、特に英語が聞き取りやすくて、性格もおっとりしたメンバーを選びました。
トータル3人に声をかけたのですが、結局、ひとりしか都合がつかずに、
「日本人6人&ネイティブ1人」
という、アンバランスな比率になっていました。
来てくれるのは、デビッド。僕より少し年上のニュージーランド人です。
英会話を習っている日本人が6人もいれば、自分が聞き取れなくても、なんとかなるだろう!
という安心感がありました。
でも、実際にパーティーが始まってみると・・・
デビッドの英語が聞き取れないのです!!
これまで何度か彼とバーで話していて、聞き取れないことはありました。
でもそれは、BGMがうるさかったり、周りの人たちの声で聞き取りづらくなっているだけだと思っていました。
でも、今は違います。
BGMもない状態で、これほど近くで聞いているにも関わらず、デビッドの英語がほとんど聞き取れないのです・・・
まるで、マンガ「北斗の拳」で、ケンシロウのパンチが速すぎて見えずに、立ち尽くしながら、
「み、みえない・・・なぜ?!」
と叫んだアミバになったような気分でした・・・
(マニアックなネタですみません)
すかさず、となりで仲間のケイタが助け船を出してくれます。さすがケイタ!!
TOEIC高得点を狙って勉強しているだけあります!
なんとかリスニングを乗り切ったと思ったら・・・こんどは言葉が出てきません!
こっちから話す内容が思いつかない&思いついても英語にできないのです。
周りのみんなも、最初の方こそ、ポロポロと英単語で会話をつないでいましたが、パーティー開始早々に、ネタが打ち止めになりました。
長い沈黙が流れました・・・
始まる前は、にぎやかに英語が飛び交うクリスマスパーティーを予想していたのに・・・
なんてこった!!!
途中から、パーティー中の会話は完全に日本語に切り替わりました。
日本語になったとたん、盛り上がり始めたのですが、ふと隣を見ると、デビッドは下を向いたまま、固まっています。
いかん!!デビッドは日本語がほとんど聞き取れません。会話に入れず、元気がなくなっていくのが目に見えます。
幹事の僕は、焦り始めました。
そして、早くも用意していた「秘密兵器」を出すことになりました。
マジックで盛り返す!
英語のマジックは、相変わらず盛り上がりました。
最初は1つしかできなかったマジックも、今では持ちネタも増えて、20分くらいのショーがひとりでできるまでになっていました。
しかし、クライマックスに取っておいたマジックショーを、前半で出してしまった僕は、
「この先、どうしよう・・・」
という不安と、思ったよりもしゃべれなかった敗北感に打ちひしがれていました・・・
フレーズ丸暗記型の限界
この日を境に、僕は自分が今までやってきた英会話学習スタイルの限界を感じ始めていました。
これまで僕が英会話スクールで受けてきたレッスンは、こんな感じで進んでいました。
① 「今回の場面」が与えられる。
「ホテルにチェックインする」、「レストランで注文する」、「週末の予定についてたずねる」
などの場面で使われる「お決まりフレーズ」を、レッスン前に丸暗記してきます。
② その場面の会話リスニング
練習してきたフレーズを使ったリスニングトレーニング。
③ その場面の会話練習
丸暗記してきたフレーズを、クラスメイトや先生を相手に使ってみる。たまに、そこにチョコっとアドリブで質問を足したりする。
という感じです。
このタイプのレッスンは、即効性があります。
終わったあとには、
「よし!これでレストランでの注文できるぞ!」
「よし!これでネイティブに週末の予定を聞けるぞ!」
といった感じで、「デキる」気になります。
しかし、このタイプの学習法には重大な弱点があります。
それは、「アドリブがきかない」という点です。
レストランでの注文方法を覚えれば、それをそのまますぐに外人バーでの注文に使えます。
でも、そこでスムーズにやりとりできると、「おっ!こいつはやるな!」となって、すぐにフリートークをしかけられます。
しかし、僕が覚えているのはその場面で使われるフレーズだけなので、そこから外側のトピックには、まったく受け答えできなくなるのです。
今回のクリスマスパーティーで敗北感を味わったのをきっかけに、僕は自分のやってきた英語学習に対する自信が揺らいでいきました・・・
・・・つづく。
P.S.
ちなみに、クリスマスパーティーは、その後、途中で飛び入り参加した僕の弟ニイムの登場により、救われました。
弟は英語はできませんが、マジックが僕より上手なので、結果的に大ボリュームのマジックショーになって、盛り上がりました。やっぱり、マジックは言葉のカベを超えます!
その後は、みんなでトランプゲーム(ババ抜き)をやることで、場をしのぎました。やっぱ、ゲームは最強です!
P.P.S.
今回、僕のピンチを救ってくれたのは、「マジック」でした。もし、あなたもいざという時に自分の身を助ける道具とスキルが欲しいなら、この「対ネイティブ用秘密兵器」をチェックしてみてください。
From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
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