【アラジン実写版の映画を見て感じた西洋文化の変化】

From  師範代Shinya(新村真也)

先日、映画「アラジン実写版」を見に行きました。

前回の記事でお伝えした「ドラゴンクエスト ユアストーリー」と同時に2本連続で見ました。

アラジンは、これまでにアニメ版と、劇団四季の演劇版を見ていたので、ストーリーはよく知っていました。

でも、実写版映画の予告編を見て、「これは見たい!」と思いました。

映画ならではのCGを使った表現が魅力的に見えたのです。

・魔法のじゅうたんがリアルな動きをする

・ジャスミンの飼っているペットのトラが、リアルでカッコ良い

・みんなで踊るダンスシーンがカッコいい

ので、ぜひ劇場で見てみたい!と思いました。

迫力の歌

実際に見てみると、感動するポイントが予想と少し違っていました。

もちろん、魔法のじゅうたん、トラ、ダンスも予想通りにワクワクしたのですが、それを上回る感情の揺れを与えてくれたのが、ジャスミンの迫力の歌でした。

ジャスミンを演じるイギリス人女優の Naomi Scott さんの歌唱力と演技力がスゴいです!

高く透き通るような「女らしさ」を感じさせる声なのに、芯の強いパワフルさも表現する歌声です。

今回の映画の中で、見ている人たちの心に一番残る歌は、おそらく Naomi Scotto さん(ジャスミン)の歌う「Speechless」だと思います。

この歌は、今回の映画のために作られた新曲だそうです。

Speechless という英単語は、

Speech = 話す

less = 少ない

を合体させた言葉で、「口がきけない」「口に出さない」などの意味を持っています。

たとえば、

I was speechless.

と言った場合、「私は驚いて何も言えなかった」というような意味になります。

歌詞のサビには、

All I know is I won’t be speechless

(私がわかることのすべては、私は黙り続けることはないってこと)

というフレーズが入っています。

 

女性が発言権を持たなかった時代

アラジンのストーリーの中で、ジャスミンは王様の一人娘です。

法律では女性が王様にはなれないので、お見合いで婿養子を取ることを義務づけられます。

王様の側近の大臣は悪役で、王様を操って戦争を起こし、その混乱に乗じて自分が王座につくことを狙っています。

でも、ジャスミンは本当は自分が国を治めたいと思っています。

そのための知識や知恵を学んできたのですが、「女だから」という理由で、王様の跡継ぎになることを却下されてしまうのです。

女性が発言権を持っていない時代のストーリーなので、この映画を見ている観客の女性たちのフラストレーションを刺激します。

そして、とどめを刺すように、悪役の大臣が、「女は出しゃばるな!黙ってろ!」みたいなセリフを吐くのです。

ジャスミンと映画を見ている観客の怒りがマックスに達した時、ジャスミンがこの歌をパワフルに歌い始めます。

衛兵に命令して力でジャスミンを押さえ込もうとする大臣に対して、ジャスミンは「言葉の力」で対抗しようとします。

そして、言葉の力で実際に衛兵達の心を動かしてしまうのです!

男女の役割の逆転

アラジンのメインテーマは、おそらく「男女の役割の逆転」だと思います。

以前に見たアラジンのアニメは、「男女平等」ぐらいのメッセージだったような気がしますが、今回は「逆転」ぐらいに強めているように感じました。

アラジンは気弱な性格で、ネガティブにものごとを捉えます。

ジャスミンはパワフルでポジティブにものごとを捉えます。

アラジンは、ジャスミンに向かって、「君は優秀なんだから、君が国を治めるべきだよ。」と言うシーンが出てきます。

そんなアラジンの言葉に、ジャスミンはキュンと来て、好きになるのです。

最後はアラジンと結婚するのですが、ジャスミンが国王になって、国を治めます。

ジャスミンは女性ならではの視点で、国の民を中心にした政治を行うと言っていました。

アラジンは、ただジャスミンと一緒にいられれば幸せ、みたいなスタンスでした。

このあたりが、僕が以前見たストーリーとは少し違うなと感じました。

劇団四季のバージョンでは、最後に王様が、「2人で国を治めなさい」と言っていました。男女平等のイメージです。

アニメ版もそんな感じだったと思います。(ハッキリとは覚えていませんが)

でも今回は、男女の役割の逆転を描いているように見えました。

 

英語圏の文化を学ぶ

今回のアラジンの映画は、今の英語圏の文化の流れに合わせて作られたのだと思います。

1992年にアラジンのアニメ映画が作られた頃に比べて、今回の実写版映画は、女性の社会的地位が上がっていることを象徴するような作りになっていました。

新曲の Speechless には、そんな文化の変化を象徴するメッセージが込められています。

この曲を聴いて感じたのは、「これは日本語訳しづらいだろうなぁ・・・」ということです。

そのまま「直訳」すると堅苦しい訳になってしまい、意味が感じにくくなります。

たとえば、

But I can’t cry
(でも、泣いてはいられない)

And I can’t start to crumble
(それに崩れ始めるなんてあり得ない)

という感じです。

かといって「意訳」すると、こんどは男性的な強さが出すぎて、女性が歌っている歌には聞こえなくなってしまいます。

But I can’t cry
(でも、負けない)

And I can’t start to crumble
(挫けはしない)

やはり、英語の歌のニュアンスを知るには、「英語のまま理解する」しかありません。

特に今回の Speechless のような、文化を色濃く反映する曲は、微妙なニュアンスに大事なメッセージが込められています。

この歌は、日本語訳の字幕だけで理解しようとするのはもったいない!と感じました。

「英語が理解できるメリット」は、こんなところにもあります。

表面的には小さな事に見えますが、映画を見たときの感動は確実に深まります。

実写版映画アラジンは、超オススメです!

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