from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、英語の4技能は根っこでつながっていて、最終的にはバランスが必要になる、というお話をしました。
でも、本当の意味で4技能のつながりが見えるようになるためには、最初は1つ~2つの技能をとことん伸ばす必要がある、というのが僕の考えです。
たとえば、
「外国人と楽しく英会話するのが好き!でも、机に座ってコツコツと文法や英単語を勉強するのが苦手・・・」
という人は、最初は思い切って英会話レッスンを受けまくってみるのがオススメです。
1年~2年ぐらい続ければ、今のスタイルでの限界が見えてくるでしょう。
「確かに、ノリで話せるようにはなった。何となく、相手の言っていることも分かる。
でも、自分が話すときには、いつも決まったパターンになってしまう。
かといって、パターンを崩すと、今度はまったく話せなくなっちゃう・・・
その結果、いつも同じような話題で、同じような会話の流れにしかならない。
本当はもっと深いことを話して、もっと先生と仲良くなりたいけど、これ以上何をすればいいか、分からない・・・」
と感じるようになります。
そうなった時に初めて、「文法の大切さ」を実感するのです。
今だからこそ、見えること
そして、以前は大嫌いだった文法の本をおそるおそる読み始めると、
「あぁ!そうだったのか!」
「だから、自分の話す英語は通じなかったのか!」
「この文型を使って話せば、もう少し長い文で深いことが言えそうだ!」
と、目からウロコの発見がいっぱい出てきます。
自分が苦手だと思っていた文法の勉強が、自分が得意で楽しく感じる英会話につながっていることが分かると、急にヤル気が出てきます。
でも、それは英会話をとことん煮詰めたからこそ、見えることなのです。
もし、最初から先生に、「4技能のバランスが大事だから、1日1時間、文法の本を読んでください」なんて言われても、たぶんヤル気にならなかったでしょう。
4技能のつながりが見えて腑に落ちる状態になるためには、少なくとも1つの技能をとことんやってみる必要があるのです。
5年~10年かけて、最終的にバランスが整えばOK!
僕の個人的な考えとしては、4技能のバランスは、5年~10年ぐらいかけて、最終的に整えていけば良いと思っています。
僕自身の英語学習歴を振り返ると、こんな風に移り変わってきました。
①最初はひたすら英会話(フレーズ丸暗記)
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②1年で限界を迎える(あきらめムード)
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③初めて文法をやり直し学習。「イメージ英文法」の楽しさにハマる。
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④知識をスキルに変えるために、音読と瞬間英作文を開始。
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⑤TOEICの点数アップのために、リーディングを開始。(多読)
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⑥英字新聞が読めるようになりたい!と思い始めて、リーディングとボキャの強化トレーニングを開始。
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⑦英検準1級に合格するために、ちょっとだけライティングを練習。
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⑧英検1級に合格するために、本格的にライティングを練習。(合格後はライティングからは離れる)
ライティングに目覚めたのは、2022年から
上記のように、僕が英文のライティングを初めて本格的に練習したのは、英検1級を取るための勉強を始めた時でした。
でも、英検1級に合格後は、ライティングからしばらく離れていました。
英検1級のライティングは堅苦しいため、日常生活で書いて誰かに見せるような内容ではなかったからです。
でも、今年2022年になって、本当の意味で英文ライティングを始めました。
妻のサヤと一緒に始めた、英語で発信するYouTubeチャンネル「Relationship Lab from Japan」の動画の台本を書くためです。
最初は台本なしでアドリブでやろうとしたのですが、とてもじゃないけど、ムリ!ということが分かりました。
それは、サヤの英語力と僕の英語力のギャップだけが原因ではありません。
もし、サヤの英語力が僕と同じぐらいだったとしても、おそらくアドリブでネイティブのようにスラスラと話せることはないと思います。
(何度か自分で一人芝居してみましたが、英語のアドリブトークは超ムズカしいことが分かりました)
僕が尊敬する英語系ユーチューバーの「Atsu英語」のアツさんは、英語だけで一人でアドリブで語る動画を出していますが、本当にスゴいと思います。
日本語でさえも、カメラの前だと何度もつっかえるのに、フルに英語でしゃべり続けるのは、スゴ過ぎです!
相当な言語能力の高さに加え、アドリブのスピーチ特訓が必要だと思います。
僕はまだその領域に行けないので、台本を先に作っています。
話すための英文ライティング
今の僕のライティングは、「話すための英文」「相手に伝えるための英文」です。
資格試験のためではありません。
僕がサヤと2人で話すことを想定しながら書く英文には、魂がこもります。
僕が台本ライティングをする時には、自分のお気に入りのネイティブの先生の顔を思い浮かべながら、本人に伝えるつもりで書きます。
そして、実際に本人に最終英文チェックをしてもらうことがあります。(これが、とても喜ばれます)
カメラの前で撮影する時には、その先生の顔を思い浮かべながら、本人に語りかけるつもりで話すようにしています。
4技能のつながり
この台本作りは、僕にとっては久しぶりのライティング作業です。
でも、これまで積み上げてきた音読ストックや英会話の練習のおかげで、かなり自然な英文が書けるようになっていることが分かりました。
ネイティブの先生にチェックしてもらっても、そんなに大きなミスはありません。
単数か複数か?
可算名詞か不可算名詞か?
といった、細かい部分が直される感じです。
ライティングをすること自体は久しぶりでも、ライティングの能力自体はむしろ上がっているように感じます。
やはり4技能はつながっています。
普段から音読でインプットして、英会話でアウトプットする力を磨き続ければ、「いざライティング!」という時にも、しっかりした文章が書けるのです。
(ついでに、こうして日本語で毎日ブログ記事を書いているのも、英文ライティングのスキルアップに役立っていると思います。自分の思考を言語化して、シンプルな言い回しで伝える訓練になるからです)
僕は英語学習歴17年目にして、ようやく英文ライティングを本格的にやり始めました。
僕は、そんな感じで良いと思っています。
人生の流れに合わせて、その時その時で自分が興味のあるスキルを伸ばしながら、最終的にバランスが整ってくればラッキー!
ぐらいで捉えておいた方が、英語学習は楽しく続けられます。
もしあなたが、「4技能をバランス良く伸ばさなければ!」と焦って自分を追い込んで苦しくなっていたら、1度気持ちをゆるめてみてください。
そして、自分が好きで打ち込めるジャンルに特化して、1日の英語学習時間をフルに使ってみてください。
楽しければ自然と英語学習時間が増えていき、長い目で見て上達スピードは上がると思います。
一緒に楽しみながら英語学習を続けていきましょう!
(完)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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