【英語学習で他人と比べるのは悪いことなのか?】

from 師範代Shinya

英語の勉強をしていると、どうしても他人と自分を比べてしまうことがあります。

同じ時期に始めた人が、自分より先に英検に合格した。

オンライン英会話で、どんどん話せるようになっている人がいる。

SNSで、TOEICの高得点報告を見かける。

学習仲間が、発音もリスニングもスピーキングも、どんどん伸びているように見える。

こういう時に、

「自分は全然ダメだな」
「あの人は才能があるんだろうな」
「自分はやっぱり向いていないのかな」

と思ってしまうことはないでしょうか。

僕自身も、英語学習をしていた頃に、何度もありました。

自分より発音が良い人。

自分よりスラスラ話せる人。

自分より短期間で結果を出している人。

そういう人を見るたびに、刺激を受ける一方で、正直、焦ることもありました。

では、英語学習で他人と自分を比べるのは、悪いことなのでしょうか。

僕は、必ずしも悪いことではないと思っています。

ただし、使い方を間違えると、かなり苦しくなります。

比較はモチベーションになることもある

他人と自分を比べることには、メリットもあります。

それは、刺激をもらえることです。

完全に一人で英語を勉強していると、自分がどこに向かっているのか分からなくなることがあります。

このまま続けて、本当に話せるようになるのか。

この音読に意味はあるのか。

この文法の勉強は、ちゃんと会話につながるのか。

そんな不安が出てきます。

でも、近くに英語を続けている人がいて、その人が少しずつ伸びている姿を見ると、

「あ、続ければ変わるんだ」

と思えます。

これは大きいです。

僕も、やり直し英語をしていた頃、自分と同じような環境で英語がスラスラ話せるようになっている人を見ると、悔しさと同時に、希望も感じました。

「あの人にできるなら、自分にも可能性があるかもしれない」

そう思えた時は、比較が前向きなエネルギーになります。

比較は勉強法を見直すヒントにもなる

他人との比較は、自分の勉強法を見直すきっかけにもなります。

たとえば、自分は単語帳ばかり見ている。

でも、伸びている人は音読を毎日やっている。

自分は難しい英語を読んでばかりいる。

でも、伸びている人は短くてシンプルな英文を何度も声に出している。

自分は間違えるのが怖くて、なかなか話さない。

でも、伸びている人は間違えながらも、どんどん英語を使っている。

こういう違いに気づけるのは、他人を見ているからです。

この場合の比較は、

「あの人はすごい、自分はダメ」

ではありません。

「何が違うんだろう?」

と観察するための比較です。

ここが大事です。

比較を自己否定に使うのではなく、学習設計を見直す材料として使う。

そうすれば、他人の成長は、自分の足を引っ張るものではなく、自分の道を照らしてくれるものになります。

問題は、比較が自己否定に変わること

ただし、比較には大きなデメリットもあります。

それは、すぐに自己否定に変わってしまうことです。

英語学習は、人によってスタート地点がまったく違います。

学生時代に英語が得意だった人。

海外経験がある人。

毎日まとまった勉強時間が取れる人。

仕事や家事や育児の合間に、何とか20分だけ確保している人。

発音が得意な人。

文法が得意な人。

人前で話すことに抵抗がない人。

逆に、英語以前に、人前で話すこと自体が苦手な人。

これだけ条件が違うのに、結果だけを見て比べるのは、かなり危険です。

特にSNSでは、結果だけが見えます。

英検に合格しました。

TOEICで900点を超えました。

海外旅行で英語が通じました。

オンライン英会話が楽しくなりました。

こういう投稿を見ると、キラキラした部分だけが目に入ります。

でも、その裏にある地味な努力は見えません。

何度も挫折した時間。

聞き取れなくて落ち込んだ時間。

単語が出てこなくて固まった時間。

同じ英文を何十回も音読した時間。

そういう見えない部分を飛ばして、結果だけを比べると、自分だけが遅れているように感じてしまいます。

他人と比べすぎると、自分の成長が見えなくなる

他人と比べすぎると、もう1つ大きな問題が起こります。

それは、自分の成長が見えなくなることです。

本当は、前より少し聞き取れるようになっている。

本当は、前より英文を読むスピードが上がっている。

本当は、前より音読の口の回りが良くなっている。

本当は、前なら言えなかった一言が、少しずつ口から出るようになっている。

でも、他人の大きな成果と比べていると、

「この程度では意味がない」

と思ってしまいます。

これは本当にもったいないです。

英語学習の成長は、毎日劇的に見えるものではありません。

むしろ、小さな変化の積み重ねです。

昨日より少し慣れた。

前より少し怖くなくなった。

前より少し英語に反応できた。

この小さな変化を拾える人ほど、長く続きます。

逆に、他人の結果ばかり見ていると、自分の中に起きている変化を見落としてしまいます。

比べるなら、最後は過去の自分に戻す

では、英語学習で比較は一切しない方が良いのでしょうか。

僕は、そうは思いません。

他人を見ること自体は悪くありません。

むしろ、良い刺激になることもあります。

大事なのは、最後に比べる相手を間違えないことです。

他人と比べるのは、刺激をもらうため。

他人と比べるのは、ヒントをもらうため。

他人と比べるのは、自分の勉強法を見直すため。

でも、自分の価値を決めるために、他人と比べない。

ここが大事です。

最終的に比べる相手は、過去の自分です。

半年前の自分と比べて、少しでも英語に触れる時間が増えたか。

3ヶ月前の自分と比べて、少しでも音読が楽になったか。

1年前の自分と比べて、少しでも英語への苦手意識が減ったか。

昨日の自分と比べて、今日も1歩だけ進めたか。

英語学習で本当に大事なのは、

「あの人より上か下か」

ではありません。

「自分は前より少し進んでいるか」

です。

他人との比較は、うまく使えば薬になります。

でも、使い方を間違えると、毒にもなります。

だからこそ、他人の成長を見た時には、

「あの人はすごい。自分はダメだ」

ではなく、

「あの人から何を学べるだろう?」

と考えてみる。

そして最後は、

「今の自分は、過去の自分より少し進んでいるか?」

ここに戻ってくる。

この使い方ができれば、比較は英語学習を苦しくするものではなく、前に進むための材料になります。

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