From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※瞬間英作文トレーニングにオススメの英語テキスト「コーパス口頭英作文」のレビューの続きです。
前回の記事では、この本の特徴と3つのメリットをお伝えしました。
①コーパスの会話データベースから抽出した例文が実戦的。
②使われている英単語や使う場面に変化があるので、飽きづらい。
③例文が短くて、初心者でも使いやすいものがメイン。
今回は、実際にどんな例文が収録されているのか?
詳しく見ていきましょう。
会話でよく使われる70種類の型を抽出
コーパスのデータを元に、「アメリカ人が日常会話で使う型」を70パターン用意してあります。
たとえば最初は第二文型から始まり、
①I’m ~
②You’re ~
③Are you ~?
④He’s / She’s ~
⑤Is she / he ~?
という感じで、「会話でよく使われる順」に並んでいます。
「最初の方でまず自分のことを話せるようになって、次に相手に質問できるようになって、それから第三者のことを話せるようになりましょう。」
というコンセプトになっていることが伝わってきます。
第三文型でも、
①I have ~
②I have no ~
③I like ~
④I don’t ~
⑤Do you ~?
⑥Does she ~?
といった流れになっています。
最初に自分の話題→次に相手に質問→最後に第三者の話題
という優先順位は同じです。
これなら、練習したフレーズをすぐにオンライン英会話レッスンなどで使えますね。
文型用語は出てこない
ちなみに、この本の中には「第一文型」「第二文型」といったような文型用語は出てきません。
もちろん、すべての例文はちゃんと文型ごとに並んでいますが、あまり文型そのものを強調した作りではありません。
このあたりも、英語初心者にはとっつきやすいと思います。
ただ後半になると、
・現在進行形
・現在進行形(疑問文)
・受動態
・現在完了
などの文法用語は出てきます。
これは復習のために過去やったページを探すときに、もくじを使いやすくするためだと思います。
やはり、最低限の文法用語は「英語学習のための共通言語」として覚えておく必要があります。
野球を習おうと思ったら、「バッター」「ピッチャー」「ホームラン」などの基本用語は、最低限の知識として仕入れておく必要があるのと同じです。
例文はすべて一行
この本は、中学英語の範囲内で書かれています。
なので、文章が複雑になることはありません。
基本的には1文で完結します。
後半に「接続詞」というユニットが1ページ分だけありますが、例文が長めなのはそこだけです。
しかも、10本の例文に but, because, if などの違う種類の接続詞が詰め込まれています。
関係詞などは出てきません。
たしかに、会話で日本人がつまずくのは長い文章を作ろうとした時ではありません。
「短い文章がスピーディーに口から出てこない」
「正しい語順で話せない」
のが一番つまずくポイントです。
そこをクリアするために作られているのが伝わってきます。
#教科書では見かけない例文
例文はシンプルですが、実戦的です。ここはさすがに、コーパスからデータを抽出しているだけあります。
たとえば、Are you ~?から始まる型の例文には、教科書によくある「Are you a student?」のような、大人が使う機会のない例文は入っていません。
入っている例文は、
・Are you sure?(それ、確かなの?)
・Are you crazy?(あんたバカじゃない?:なんでそんなことしたの?)
・Are you serious?(マジで?)
・Are you positive?(自信ある?)
など、映画のセリフでもよく聞くような表現が多いです。(これらは若者用語というわけではなく、どの年齢層の人も使う表現です)
もちろん、これは瞬間英作文トレーニング用の教材なので、日本語訳の方はこういう表現(意訳)ではありません。
テキストの日本語訳は、
・Are you sure?(確かなんですか?)
・Are you crazy?(あなたは気でも違ったんですか?)
・Are you serious?(あなたは本気ですか?)
・Are you positive?(あなたは自信がありますか?)
といった感じで、直訳タイプの日本語訳になっています。(初心者にとっては直訳の方が瞬間英作文トレーニングとして使いやすいです)
意訳を知りたい場合は、これらの例文をグーグル検索で打ち込めば、すぐに調べられます。
どんなシーンでネイティブが言うのか?の使いどころも分かります。
この「例文の実戦性の高さ」が、コーパスのデータベースを元に作られたこの本のウリです。
・・・つづく。
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