【アメリカ発祥のコーチングを学んだ体験談④】

 from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

※英語学習のモチベーションを引き出すスキルを身につけるために、僕が最近学んだ「Co-Active コーチング」のセミナー体験談の続きです。

Co-Active コーチングは、すべてのスキルが言語化されて、体系立てられているので、誰でも上達していくことができます。

感覚だけに頼るのではなく、頭で理解して、意識的に上達させていくことができるのです。

そしてもう1つ、しっかり言語化されているメリットがあります。

それが、「人格とスキルを、分けて考えられること」です。

スキルが「人格」と結びつくと、モチベーションが下がる

コーチングやカウンセリングのような対人スキルを学ぶセミナーでは、練習仲間や先生からのフィードバックで、

①よくできたポイント

②足りないポイント

の2つをもらうことが多いです。

①のよくできたポイントの時に、

「共感ができていた」

「配慮を感じた」

「愛を感じた」

と言われると、嬉しい反面、再現性がない気がしてくる、ということは、前回の記事でもお伝えしました。

一方で、②の足りないポイントをフィードバックされる時に、

「共感が足りない」

「配慮が足りない」

「愛が足りない」

と言われると、まるで自分の人格まで否定されたような気分になります。
(実際にはもう少しオブラートに包んで言われることが多いですが、今回は説明のため、あえてストレートに書きます)

人格を否定されたと感じると、「もっと向上しよう!」というモチベーションが下がります。

スキルが「人格」と結びつかない魅力

一方、Co-Active コーチングでは、スキルと人格を完全に分けて考える仕組みです。

実際にセミナー内では、「共感」「愛」「思いやり」「配慮」といったフレーズは、一度も出てきませんでした。

ただ、スキルの名前だけが出てきます。

クライアント役の人からフィードバックをもらう時にも、②の改善点を伝えられる時に、

「今回は○○のスキルを使えていなかったから、次回から意識してみると良いと思う。」

「このタイミングで、○○のスキルを使ってきたけど、私としては○○の方のスキルを使って欲しかった。」

と言われるので、人格を否定されている感じは一切しません。

ただ、「スキルが未熟だっただけ」と捉えることができます。

先生がフィードバックする時にも、同じ方式です。

先生のひとりがクライアント役になり、もう一人の先生がオブザーバーになります。

そして、受講生が全員の前で1人ずつ交代でコーチングをしていくエクササイズをやるのです。

その時には、リアルタイムで軌道修正してもらえました。

たとえば、僕がコーチングをしている最中にオブザーバーの先生が、

「今、話の流れが『クライアントが行動できない理由を並べる方向』に行っているから、ここで○○のスキルを使ってみて!」

と僕に言ってきます。

それを聞いた僕は、そのスキルを思い出して、話の流れを変えていく質問やフレーズを発します。

すると、確かに話の流れが前向きになっていくのです。

それを、僕自身が体験するだけではなく、全員が目撃できます。

共通言語のスキル名を使って、フィードバックが具体的なので、全員が理解できるのです。

そこには、人格否定はみじんもありません。

その結果、「もう一回やりたい!練習してできるようになりたい!」という意欲がわいてくるのです。

共感や思いやりを感じる不思議さ

こんなにシステマチックにやっているのに、不思議なことに「共感」や「思いやり」といった要素を、コーチングの中で感じるのです。

ちなみに、コーチングスキルのリストの中には「共感のスキル」と呼ばれるものはありません。(少なくとも、僕が受けた基礎コースの中では登場しませんでした)

でも、クライアント役をやっている時には、コーチ役の人から共感されているように感じたり、思いやりや配慮を感じるのです。

これは僕の予想ですが、コーチングのスキルを使って話を進めると、おそらく自然に相手は、「共感されているな」と感じたり、コーチからの思いやりを感じたりするのかもしれません。

共感や思いやりというのは、「コーチがスキルを使った結果、クライアントが勝手に感じるもの」なんだと思います。

コーチが狙って、

「よーし!共感するぞ!」

「思いやりを感じさせるぞ!」

と目標にしたら、それはクライアントのためではなく、「自分がクライアントからどう思われるか?」にフォーカスしていることになります。

コーチも人間だから、何も意識しなければ、相手にどう思われるかを気にしてしまうでしょう。

そういうコーチの自我を手放すために、Co-Active コーチングのスキルが緻密に構成されているのではないか?ということに気づきました。

 

・・・つづく

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From  師範代Shinya(新村真也)

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