from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※英語学習のモチベーションを引き出すスキルを身につけるために、僕が最近学んだ「Co-Active コーチング」のセミナー体験談の続きです。
Co-Active コーチングは、すべてのスキルが言語化されて、体系立てられているので、誰でも上達していくことができます。
感覚だけに頼るのではなく、頭で理解して、意識的に上達させていくことができるのです。
そしてもう1つ、しっかり言語化されているメリットがあります。
それが、「人格とスキルを、分けて考えられること」です。
スキルが「人格」と結びつくと、モチベーションが下がる
コーチングやカウンセリングのような対人スキルを学ぶセミナーでは、練習仲間や先生からのフィードバックで、
①よくできたポイント
②足りないポイント
の2つをもらうことが多いです。
①のよくできたポイントの時に、
「共感ができていた」
「配慮を感じた」
「愛を感じた」
と言われると、嬉しい反面、再現性がない気がしてくる、ということは、前回の記事でもお伝えしました。
一方で、②の足りないポイントをフィードバックされる時に、
「共感が足りない」
「配慮が足りない」
「愛が足りない」
と言われると、まるで自分の人格まで否定されたような気分になります。
(実際にはもう少しオブラートに包んで言われることが多いですが、今回は説明のため、あえてストレートに書きます)
人格を否定されたと感じると、「もっと向上しよう!」というモチベーションが下がります。
スキルが「人格」と結びつかない魅力
一方、Co-Active コーチングでは、スキルと人格を完全に分けて考える仕組みです。
実際にセミナー内では、「共感」「愛」「思いやり」「配慮」といったフレーズは、一度も出てきませんでした。
ただ、スキルの名前だけが出てきます。
クライアント役の人からフィードバックをもらう時にも、②の改善点を伝えられる時に、
「今回は○○のスキルを使えていなかったから、次回から意識してみると良いと思う。」
「このタイミングで、○○のスキルを使ってきたけど、私としては○○の方のスキルを使って欲しかった。」
と言われるので、人格を否定されている感じは一切しません。
ただ、「スキルが未熟だっただけ」と捉えることができます。
先生がフィードバックする時にも、同じ方式です。
先生のひとりがクライアント役になり、もう一人の先生がオブザーバーになります。
そして、受講生が全員の前で1人ずつ交代でコーチングをしていくエクササイズをやるのです。
その時には、リアルタイムで軌道修正してもらえました。
たとえば、僕がコーチングをしている最中にオブザーバーの先生が、
「今、話の流れが『クライアントが行動できない理由を並べる方向』に行っているから、ここで○○のスキルを使ってみて!」
と僕に言ってきます。
それを聞いた僕は、そのスキルを思い出して、話の流れを変えていく質問やフレーズを発します。
すると、確かに話の流れが前向きになっていくのです。
それを、僕自身が体験するだけではなく、全員が目撃できます。
共通言語のスキル名を使って、フィードバックが具体的なので、全員が理解できるのです。
そこには、人格否定はみじんもありません。
その結果、「もう一回やりたい!練習してできるようになりたい!」という意欲がわいてくるのです。
共感や思いやりを感じる不思議さ
こんなにシステマチックにやっているのに、不思議なことに「共感」や「思いやり」といった要素を、コーチングの中で感じるのです。
ちなみに、コーチングスキルのリストの中には「共感のスキル」と呼ばれるものはありません。(少なくとも、僕が受けた基礎コースの中では登場しませんでした)
でも、クライアント役をやっている時には、コーチ役の人から共感されているように感じたり、思いやりや配慮を感じるのです。
これは僕の予想ですが、コーチングのスキルを使って話を進めると、おそらく自然に相手は、「共感されているな」と感じたり、コーチからの思いやりを感じたりするのかもしれません。
共感や思いやりというのは、「コーチがスキルを使った結果、クライアントが勝手に感じるもの」なんだと思います。
コーチが狙って、
「よーし!共感するぞ!」
「思いやりを感じさせるぞ!」
と目標にしたら、それはクライアントのためではなく、「自分がクライアントからどう思われるか?」にフォーカスしていることになります。
コーチも人間だから、何も意識しなければ、相手にどう思われるかを気にしてしまうでしょう。
そういうコーチの自我を手放すために、Co-Active コーチングのスキルが緻密に構成されているのではないか?ということに気づきました。
・・・つづく。
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