From 師範代Shinya(新村真也)
最近、「英語学習のやり方」を解説した本を2冊、買って読みました。
メンタリストのDiaGoさんの書いた「科学的に正しい英語勉強法」という本と、カリスマ予備校講師の関正生さんの書いた「世界一わかりやすい英語の勉強法」というタイトルの本です。
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この2冊は、同じ「英語の勉強法」というカテゴリーで、両方ともすごく有益な情報が満載ですが、2冊の作りはまったく違います。
対照的と言って良いくらいです。
DaiGoさんは、世界中の膨大な数の本から得た「世界トップレベルの専門家の英知」をまとめて、誰にでも分かりやすく伝えています。
一方、関先生は、自分自身の英語学習の経験+予備校で1週間に2,000人もの受講生に教えている経験を生かして、誰にでもわかりやすくまとめています。
DaiGoさんの本は世界中の研究者の知識をベースにしていて、関先生の本は実体験をベースにしています。
このアプローチの違いはとても面白いなと思ったので、このブログでシェアします。
DaiGoさんのイメージ
僕は10年くらいマジシャンをやっているので、DaiGoさんを「パフォーマー」として尊敬しています。
DaiGoさんはマジシャンではありませんが、人の心をつかむ話術と、演技の見せ方はとても参考になります。
そんなDaiGoさんが突然芸能界を引退した時には、驚きました。
その後DaiGoさんは、心理学を中心として、色んなジャンルの本をたくさん出版しているイメージがありました。
でも、英語学習法の本まで出したと知って驚きました。
膨大な量の知識
Daigoさんは、読書家として有名です。毎日、ものすごい数の本を読んでいるそうです。
日本の本だけではなく、海外から心理学などの専門書を取り寄せて、読みまくっているそうです。
本への投資額は、月額100万円近くなるそうです。(YouTube動画でそう言っていました)
そんな膨大な量の知識をまとめて、必要な部分だけを抜き出して、分かりやすく伝えるのが、DaiGoさんの才能です。
DaiGoさんは今、YouTubeチャンネルもやっていて、「知識で人生を変えよう!」というテーマで色んなお話をしています。
恋愛や人間関係、お金、ビジネスなど、毎回違うトピックなのですが、ものすごく深くてとても勉強になるので、僕はチャンネル登録してよくDaiGoさんのトークを聞いています。
ふつうの人がこれだけの知識を得ようと思ったら、すごく遠回りしなければなりません。
DaiGoさんの話を聞く醍醐味は、
「普通ならものすごい手間と時間をかけなければ手に入れられない知識を、サクッとまとめて、いいとこ取りで学べる」
ことです。
自分の意見を入れない
DaiGoさんが動画の中でよく言っているのは、「正確な情報をそのまま伝えるために、僕は自分自身の主観や意見を言わないようにしている」ということです。
たしかに、トークの中に自分の意見を入れると、それがDaiGoさん自身の意見なのか、それとも研究結果なのか?が分からなくなります。
だから、DaiGoさんのトークは、自分の意見を意図的に省いています。
「○○大学の研究によると、こういう結果があります。」
「こんな実験がありました。その結果は、こうなりました。」
など、事実を分かりやすく、魅力的に伝えてくれます。
同じコンセプトで英語学習本をリリース
DaiGoさんの英語学習本にも、同じコンセプトが流れています。
DaiGoさん自身の体験も少し入っていますが、本の中の情報のほとんどは、
「世界中の英語教育の専門家たちの研究結果」
で埋め尽くされています。これらは、主観ではなく「事実」なので、説得力があります。
「○○大学で、○○才~○○才の英語学習者を対象に、こんな学習法を試したら、こんな結果が出ました。」
といった実験結果を伝えてくれます。
僕も読んでいて、「ほ~!!」と目からウロコが落ちまくりました!
ちょっとだけ中身をご紹介すると・・・
・日本人が英語を話せない7つの理由
・英語学習に対する5つの誤解
・本当に効果的な6つの学習法
・ビッグ5分析による性格別学習戦略
などです。
僕が個人的にすごく興味を引かれたのは、「私達を呪縛する、英語学習の5つの間違い」という項目でした。
日本の英語学習界に、まことしやかにはびこっている「常識」は、実は勘違いである!とズバリ切り込んでいます。
DaiGoさん自身の英語力は??
興味深いのは、DaiGoさん自身は本の中で「僕の英語力はそんなに高くない」と言っていることです。
とはいえ、DaiGoさんは日常的に英語で心理学の専門書を読んでいるので、リーディングのスピードと精度はかなり高いと思われます。
ただ、スピーキングのトレーニング自体は専門的にやってはいないようで、留学経験もゼロだそうです。
テレビの仕事で、イギリスのオックスフォード大学の教授との対談があった時が、初めての海外だったそうです。
その時、同時通訳の方が一緒に行ってくれたらしいのですが、オックスフォード大学の教授の話す専門用語を通訳の方が日本語にできず、詰まってしまったそうです。
でも、DaiGoさんはその時、教授の話す内容をほとんど理解できたそうです。
それは、ふだんから読んでいる専門用語がバンバン出てきたからです。
英語力そのもので言えば、同時通訳の方が圧倒的に高いはずなのに、ジャンルが専門的になったとたん、DaiGoさんの方がリスニングできる状態になったそうです。
その結果、急遽DaiGoさんが教授とやりとりする方向になりました。その映像がテレビで流れたことで、
「DaiGoは英語ができる」
「DaiGoは海外留学経験がある」
という噂が広まったらしいです。
ですが本人はこの本の中でそれらの噂をきっぱり否定しています。
僕は留学経験はないし、英語もそんなにしゃべれない。でも、心理学の分野の知識に関しては、同時通訳の人より多かっただけです。
・・・と。
このエピソードが、僕の中で最も強く印象に残りました。
僕が気に入ったパート
それ以外に、僕がこの本の中で特に気に入ったパートをご紹介します。
・日本人が英語を話せない7つの理由・・・18ページ
・学習を開始する年齢は関係ない・・・59ページ
・とりかかる前の抵抗を最小にする・・・158ページ
・性格診断でわかる、英語学習のコツ・・・164ページ
最後の、「性格タイプと英語学習法を連動させるメソッド」は、今僕が最も興味があって研究しているジャンルでもあります。
DaiGoさんの本は、科学的実験データの宝庫です。憶測や根性論ではなく、すべてが「事実」に基づいています。そこが、僕が最高に興味をそそられるポイントです。
この本で学んだメソッドを僕の英語教授法にも取り入れながら、どんどん進化させていきたいと思います!
次回は、今回買ったもう一冊の本、関先生の著書をご紹介します。
・・・つづく。
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