【中南米のダンス・サルサの世界27ダンス編162】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
 
※僕が20代の頃、初めてサルサダンスを経験した時の体験談の続きです。ダンス編は毎週日曜日に更新中。

 

「もう一度やってもらえませんか?」

僕はこれまで味わったことがない快感をもう一度味わうべく、Dさんにお願いしました。

Dさん:「おう!じゃあ、さっきよりちょっと動きをつけてみるか!」

僕:「はい!お願いします!」

Dさん:「さっきは倒れる直前のポジションからスタートしたけど、今度はそのポジションまでリードするから、さっきのポジションに来た瞬間に、思い切って後ろに倒れてごらん。」

僕:「おぉ!!分かりました!やってみます!」

Dさんは、いつもの正面ポジションに構えました。

Dさん:「いくぜ!」

僕:「はいっ!」

Dさんはまた、ターンの時のように僕を片手でコントロールして、さっきのポジションに移動させました。

僕は移動の仕方は一切習っていないのに、自然にそこまで誘導されました。

これがリードのスキルが高い人のスキルなのでしょう。

そして、あっという間にさっきの倒れ込みポジションにやって来ました。

Dさん:「はい!倒れて!」

僕:「うぉ~!こわっ!」

僕はさっきと同じように、Dさんを全面的に信じて後ろに倒れ込みました。

また、さっきと同じように、重力から解放されて、フワッと身体が浮くような感覚になりました。

今回も、落ちていくまでがやたら長く感じます。

自分で逆立ちしたりバク転する時には一瞬なのに、なぜこんなにゆっくりに感じられるのでしょうか?

不思議です。

しばらく別次元の世界を味わった後、またフワッと重力が戻ってきました。

天井が見えます。

僕:「あ~気持ちいい~!!こりゃ病みつきになりますね!もう一回お願いします!」

Dさん:「え~!しょうがいないなぁ~じゃあ、あと1回だけね。」

僕:「お願いします!」

そしてまた、同じことを繰り返しました。

これは、中毒性があるので何度でも味わいたくなります。

何度も同じジェットコースターに乗るために並ぶ人の気持ちが分かりました。

周りの人たちも参加

僕とDさんのやりとりを見ていた初心者の女性たちが、ついに声を上げました。

「私もやってみたいです!」

「あっ!私も!」

「私も!体験してみたーい!」

Dさん:「えぇっ!マジで?!」

先生:「しょうがないなぁ~!じゃあD君、お願い!」

Dさん:「マジかよぉ~そろそろレッスン後半始めなくていいの?」

先生:「もうね、今日はこれもレッスンの一部と考えることにする。たまにはいいじゃん!レベルが上がったらどんな世界が待っているのか、先に体験しちゃうのも悪くないよね。」

Dさん:「しょうがいないなぁ~」

しぶしぶな態度を取りながらも、Dさんはまんざらでもなさそうな笑いを浮かべていました。

これだけ女性たちからお願いされたら、悪い気はしないでしょう。

初心者の女性たちは、順番に1人ずつ、Dさんが僕にやったのと同じ倒れ込み体験をしていきました。

Dさんは、安全対策のため、女性達に両手を身体の前で組ませて、身体から離さないように言いました。

確かに、人は恐怖を感じた時に力が入りますが、その時に腕を組んでいれば、恐怖で組む力が強くなるだけで、腕を解いてジタバタさせる可能性は低くなります。

よく考えられてるなぁ~と感心しながら、僕は第三者として観察しました。

みんな倒れ込む時には、「キャッーーー!!」と大声を上げていました。
「そうなるよね~やっぱ!」

と思いながら、僕は繰り返し観察していました。

すると、自分の時には見えなかったことが分かってきました。

逆立ちやバク転との違い

逆立ちやバク転と、今のサルサの倒れ込み技の違いが見えたのです!

逆立ちやバク転の練習の時には、僕は毎回自分の動きを横からビデオカメラで撮影していたので、違いを比較できます。

何が一番違うかというと、「スピード」です。

逆立ちやバク転は、かなり高速で動きます。

頭と足の位置が入れ替わるまでが、一瞬です。

なぜなら、遠心力を使って動きを安定させるからです。

特にバク転の場合、スピードが足りないと途中で落下して、床に頭を打つ危険があります。

そのため、全力でジャンプして、一気に頭と足の位置を入れ替えるのです。

その時の感覚は、目の前の景色がグルン!と0.5秒ぐらいで回転する感じです。

そして、1秒後にはもう、着地して元の体勢に戻っています。

逆立ちも同じように、ある程度の勢いをつけないと安定しません。

一方、サルサの場合は、自分で着地するわけではありません。

男性に頭を支えてもらう前提だからです。

だから、勢いを付けずにゆっくりと落ちていくことができます。

物理的にスピードが遅いのです。

さらに、スピードも一定ではありません。

最初はゆっくり倒れていき、途中から遠心力で一気に加速します。

このスピードの変化が、またフワッと気持ち良い感覚を増強させるのでしょう。

「自分で着地しなくていい」からこそできる、このスピード感の変化が味わえるのが、サルサの良いところです。

そしてさらに、もう1つ大事な要素に気付きました。

おそらく、これが一番恐怖と気持ち良さを同時に感じさせる要素です。

僕がこれまで学んできたストリートダンスと、サルサダンスの決定的な違いと言っても良いでしょう。

・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む

 

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