【翻訳アプリは、英語学習を不要にするのか?③】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
ものすごいスピードで進化している翻訳アプリ、「グーグル翻訳」をレビューするコーナー、第三弾!
 
最後の機能は、「テキスト翻訳」です。
 
もともと、これがグーグル翻訳の真骨頂なので、これまでの「カメラ」、「マイク」に比べると、一番正確に翻訳ができそうな予感がします。
 
レビュー動画はこちら
↓↓↓
 
 
まずは、簡単なものから打ち込んでみます。
 
「はじめまして」
 
と入力しました。
 
すると、
 
「Nice to meet you.」
 
と出ます。
 
 
ここは、マイク機能と同じ精度ですね。
 
翻訳された文章を全文読み上げてくれる機能もあります。
 
 
 

長い文章はどうか?

次は、長めの文章を書いてみましょう。
 
「昨日、友達と10分くらい電話で話した。」
 
変換された英文は・・・
 
 
「I talked with my fried on the phone abut 10 minutes yesterday.」
 
 
バッチリです!!
 
かなり正確ですね。しかも、前置詞のチョイスがすばらしいです!!
 
日本語の「話す」に相当する英単語は、メジャーなものでも、
 
・talk
 
・speak
 
の2種類があります。
 
さらに、前置詞の組み合わせで、
 
・talk to~
 
・talk with~
 
・speak to~
 
・speak with~
 
と4パターンに分かれます。
 
「speak」は、「talk」に比べると、フォーマル感が強いので、相手が友達という点を考慮して、「talk」を選んだようです。
 
さらに、「with」は「to」に比べると、「一緒にいる感」が強いことから、「時間的な長さ」を感じさせる前置詞です。
 
「電話でおしゃべり」というシチュエーションから、この「時間的な長さ」を考慮して、「with」を選んだようです。
 
つまり、「会話内容のカジュアルさ」と、「時間的な長さ」を日本語の文章全体から判断して、最も適切な英単語を選んだと思われます。
 
おそるべし!!人工知能の力!!
 
 
 
 

カジュアル表現はどうか?

こんどは、カジュアルな表現と、さらに複雑さをアップさせた文章を打ち込んでみました。
 
「これは、俺が10年以上大切にしている車だ。」
 
ひとつの文章にふたつの情報、
 
「これは、俺の車だ」と、
 
「10年以上大切にしている」
 
を組み合わせて、さらに「私」ではなく、「俺」というカジュアル表現も混ぜてみましたが・・・
 
 
「This is the car that I treasure more than 10 years.」
 
完璧です!!
 
ふたつの文章をつなぐ役割を持つ、「関係詞」と呼ばれる言葉を使って、キレイな文章でまとめています。
 
今までレビューしてきた「カメラ翻訳機能」と「マイク翻訳機能」に比べると、グッと洗練された印象です。
 
 
 

長文メールのコピペはどうか?

次に、海外から届いたメールがうまく翻訳できるのか?を検証してみます。
 
これが、僕の受信箱に届いたメールです。
 
 
From the desk of T. Harv Eker
 
Hi Shinya,
 
Are you comfortable? Would you like to be comfortable?
 
If you answered no to the first question, and yes to the second question, I have just one thing to say. You’re broke!
 
 
これは、前の記事で紹介した、「ミリオネア・マインド」というタイトルの本の著者、ハーブ・エッカー氏のメルマガです。
 
自己資金ゼロの破産状態から、億万長者になったハーブ・エッカー氏は、その経験を生かして「お金持ちになる方法」を世界中の人々に教える仕事をしています。
 
受講生の考え方を変えて、「貧乏脳」から「金持ち脳」にシフトさせるセミナーを開いています。
 
そのハーブ・エッカー氏が書いたこのメールの英文のキモは、最後のフレーズ
 
「You’re broke!」
 
です。
 
brokeというのは、直訳すると「壊れた」という意味ですが、それをモノではなく人に使うと、「一文無しの」とか、「破産した」とか「貧乏な」というニュアンスの意味になります。
 
さあ、この文を丸々コピペしてアプリで翻訳すると、どうなるんでしょうか?
 
 
T. Harv Ekerのデスクから
ハイ・シンヤ、
あなたは快適ですか?あなたは快適になりたいですか?
 
あなたが最初の質問に答えていない、そして2番目の質問に答えたら、私はただ1つ言いたいことがあります。あなたは壊れている!
 
 
あー!残念!!最後のbrokeの訳は、やっぱりちょっと厳しかったですね・・・
 
あと、真ん中あたりの「最初の質問に答えてない」と「2番目の質問に答えたら」の訳も、ちょっとズレがあります。
 
正しくは、「最初の質問にNOと答えたら」と「2番目の質問にYESと答えたら」と訳すのがベストです。
 
文全体では言いたいことは伝わりますが、ちょっと細かいニュアンスまでは難しそうですね。
 
特に、このハーブ・エッカー氏の書く文章は、感情的で表現力が豊かなので、機械がそのニュアンスを読みとって翻訳するは難しいのかもしれません。
 
 
 

まとめ

プライベートでのメールのやりとりに使う分には、十分な機能を備えていると思います。
 
海外の友達と、お互いのメッセージをコピペして翻訳しながら、LINEやメールのやりとりを楽しめると思います。
 
ただし、ビジネスのメールで使うのは、現時点ではあまり良くないかもしれません。
 
部分的に変な表現になるので、英語がわかる人による最終チェックが必要だと思います。
 
やはり、この翻訳機能でも、まだ課題はあるので、現時点で英語学習が不要になるほどのインパクトはないと思います。
 
 
 

3つの機能をすべて考えると・・・

これまで、3回に渡ってグーグル翻訳アプリのレビューをしてきました。
 
もちろん、完璧とまではいきませんが、ものすごい進歩であることは間違いありません!
 
このままのペースで開発が進めば、どんどん正確さを増していき、今回のレビューで見つかった欠点はなくなる日が来るでしょう。しかも、そう遠くない未来に・・・
 
次回は、翻訳アプリレビューの総まとめの最終回として、
 
「今後、翻訳アプリがさらに正確さを増して進化した場合、英語学習が不要になる日が来るのか?」
 
について、僕の考えをお伝えしたいと思います。
 
 

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From  師範代Shinya(新村真也)

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