from 師範代Shinya
「せっかく続いていたのに、仕事や体調不良で英語の勉強が止まってしまった・・・」
「介護中の親の容態が最近悪化して、病院通いで英語の時間がぜんぜん取れない・・・」
「もう一度やろうと思っても、気持ちが折れてしまってなかなか戻れない・・・」
こんな悩みを、僕はたくさん聞いてきました。
そして正直に言うと、僕自身も止まった経験があります。
僕が英語を始めたのは28歳のとき。
最初の1年間は、まさに「続かない人」の典型でした。
・英会話スクールに毎週通う
・CDの聞き流しを1日2時間
・外国人バーでの交流を、1回2時間×週3回
・ネイティブがよく使う英会話フレーズ集を丸暗記
いろいろやっているのに、1つの勉強メニューを長く続けることができませんでした。
気づけば教材は積ん読になり、英会話での手応えもゼロ。
極めつけは1年後に受けたTOEIC模試でした。
リスニングはまったく聞き取れず、リーディングは時間切れで30問以上が手つかず。
スコアは200〜300点台。
あまりのショックに、問題集を壁に投げつけ、机を叩き、頭を抱えたことを今でも鮮明に覚えています。
「この1年はなんだったんだ?」
「もう英語は無理なんじゃないか?」
本気でそう思いました。
でも僕はその後、学び直しのきっかけを得て、仕組みを作り直したことで再び立ち上がれました。
そして最終的には、英検1級&TOEIC975点までたどり着けたのです。
だから大切なのは、「途切れさせないこと」ではなく、「途切れても戻れる仕組みを持つこと」なんです。
習慣が途切れるのは自然なこと
心理学の研究でも、人間の習慣は環境の変化や疲労で簡単に崩れることが分かっています。
スタンフォード大学の調査では、新しい習慣が安定するまで平均66日かかるとされています。
つまり、その間に中断しない人は、ほとんどいません。
つまり、途切れることは失敗ではなく、人間として自然なことなのです。
違いを生むのは「そこで諦めるか」「どう戻るか」です。
仕組み①:再開のハードルを下げる
僕は「完全復帰」を目指さず、「まずは最低5分だけやる」と決めました。
TOEIC模試で打ちのめされてから、僕は一度英語から離れそうになりました。
でも、そのタイミングで僕の人生を変えた本「英語上達完全マップ(森沢洋介先生:著)」と出会って、「とりあえずもう一度、小さく始めてみよう」と思えたのが転機でした。
当時は「1時間勉強しよう」と決めてもできませんでした。
だから逆に、「最低5分でいい」とルールを作ったのです。
・テキストを1ページだけ音読する
・CDを1トラックだけ聞く
・通勤の車の中で、例文を1文だけ復唱する
これなら疲れていてもできるし、気分が乗れば10分、30分と広げられます。
ゼロに戻さず、小さな成功を積み上げることで、徐々に習慣が復活していきました。
心理学的にも、人は「ゼロから1」へのハードルが最も高く、「1から2、3」へは自然に広がると言われています。
仕組み②:「やめてない」と自分に言う
もう一つ大切にしていたのは、「自分はやめていない」と言い聞かせることです。
3日休んでも、1週間休んでも、「中断してるだけ。やめたわけじゃない」と考える。
これだけで「再開するのが気まずい」という心理的な壁が小さくなります。
僕は意図的に週1日は必ず「英語から離れる日」を作っています。
あらかじめ計画に盛り込むのです。
すると、たとえ忙しくてできなかった日も、「今日は予定通り休んだだけだ」と思うことができます。
また、年単位で見た場合、数日〜1週間ぐらいは休む計画を入れ込んでいます。
そうすることで、コロナやインフルエンザで倒れたり、その他不意な出来事による勉強休止も、「大丈夫!計画通り!」と感じられるようになりました。
僕の生徒さんたちは、世代的に親の介護をしている方も多く、容態が急変すると、どうしても勉強が中断されることがあります。
そんな時こそ、年間勉強プランに「中期休み期間」を組み込むことをオススメしています。
数ヶ月中断しても、それはやめたわけではありません。
「あらかじめ決めたプランの想定内」なのですから。
勉強できなかった自分を責める必要はないのです。
仕組み③:リカバリー・ルールを作る
途切れたときに使える「リカバリー・ルール」をあらかじめ決めておくのもおすすめです。
例:
・3日休んだら「今日から5分だけ再開」
・1週間休んだら「お風呂の中で単語帳を眺める」
・休んだ日は「翌日必ず音読1文だけでもする」
僕は数日休んだ後には、「自分が音読し慣れた英文を使って、1度だけ通しで音読する」とルールを作っていました。
すでに音読している英文なら、スムーズにできるので、心理的な抵抗が減ります。
これだけで「戻るきっかけ」が用意され、迷わず復帰できました。
習慣が途切れても大丈夫な理由
なぜこれらの仕組みが有効かというと、習慣は一度ゼロになっても完全には消えないからです。
脳の中には「以前の習慣の回路」が残っていて、ちょっとした刺激で再び活性化することが分かっています。
だから、再開はゼロから始めるよりずっと簡単なんです。
僕自身も、一度積み上げた英語の勉強習慣は、たとえしばらく休んでも、再開すると「すぐに感覚を取り戻せる」ことを何度も体験しました。
今日からできること
もしあなたが今、「英語を続けられなかった」と落ち込んでいるなら、安心してください。
大切なのは「やめないこと」ではなく、「戻れる仕組みを持っていること」です。
1. 再開は最低5分からでOK
2. 「やめてない」と自分に言う
3. 休んだときのリカバリー・ルールを決める
この3つを意識すれば、習慣は必ず戻せます。
まとめ
英語学習は、完璧に毎日続けられる人よりも、「何度途切れても戻れる人」のほうが長期的に伸びます。
僕も、過去に何度か英語の勉強を中断しましたが、そのたびに「小さく再開する仕組み」で復帰してきました。
その積み重ねが、最終的に英検1級合格や英語を教える今の仕事につながっています。
これは僕の個人的な考えですが、何か新しいことを教わる場合、「そのジャンルで挫折を経験していない先生」よりも、「挫折してから立ち直った経験をしている先生」の方が、しっくり来るアドバイスがもらえると感じることが多いです。
僕自身、英語だけではなく、結婚や仕事などでも、何度も挫折を経験してきました。
でも、そこから立ち直って復帰すると、それは「本当に欲しかった力を得るために必要な時間だった」と感じるようになります。
そして、復帰は思っているよりカンタンです。
だから安心してください。
習慣は一度止まっても、また火をつければ必ず燃え上がります。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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