From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
英検1級の受験当日、前半のリーディングセクションを予定時間内に終えた僕は、とりあえず作戦通り戦えていることに満足していました。
「時間切れで適当にマークした問題がない状態」
を実現できただけでも、1回目の挑戦としては大成功です。
そのままの勢いでリスニングに入りました。
英検1級のリスニングは、ひとつひとつが長いです。
かなりの集中力が必要です。
しかも、TOEICのように問題文が印刷されていません。
答えの選択肢だけ印刷されているのですが、選択肢だけを先読みしたところで、質問文が事前に分からなければ、内容を予測するのも難しいです。
心の準備もできないので、先読みしてもあまり意味がありません。
なので、僕は先読みはしないことに決めて、CDと同時進行で解いていきました。
メモは取るべきか?取らないべきか?
英検のリスニングをしていていつも迷うのが、
「メモを取るか?取らないか?」
です。
TOEICと違って、英検は試験中の問題用紙へのメモ書きが許されています。
テストが終わったら問題文を持って帰って、後から解答がインターネット上で公開された時に、自分で答え合わせすることもできます。
そのあたりのルールがユルくて自由な分、迷うのが、メモを取るか?どうか?なのです。
マルチタスクが苦手
男性脳は、もともとマルチタスクが苦手な作りになっているので、僕は今まで一度もメモ取りをしてきませんでした。
メモを取ると、どうしても書く方に意識が集中してしまい、肝心のリスニング内容を聞き流してしまった経験がありました。
また、頑張ってメモっても、字が汚くて自分でも後から読めないので、あまりヘルプにならない・・・という経験もしてきました。
なので、基本的に同時進行はしないのですが、英検1級だけは本当に迷います!
リスニング1文1文がかなり長いので、記憶力だけに頼っていては、果たして最後まで内容を覚えていられるのか?が不安になってくるのです。
ありえない長さのインタビュー!
特に、最後の問題は長いです!
素材としては、一対一のインタビューが多いのですが、2人のネイティブが、トータル3分くらいしゃべりまくります!
TOEICのリスニングで「長い」と言われているパート3&4でも、長くて30秒くらいです。
英検1級は約3分なので、その6倍は長いです。
これだけの長さのインタビューを聞いた後に、設問に答えていくのは、かなりの不安が出てきます。
ついつい、メモを取りたくなります。
でも、僕はあえて取りませんでした。
なぜなら、それで撃沈することは目に見えているからです。
「どうせ負けるなら、全力を尽くした上で負けたい!」
と思いました。
僕にとって、「メモ書きに忙しくて本文を聞き逃した」という状態は、全力を尽くしたとは言えません。
だったらまだ、「記憶力が持たずに、内容を忘れてしまった」という状態の方が、全力を尽くしたけど自分の力が及ばなかった・・・という感覚になれます。
なので、僕は最後まで、メモ取りはしませんでした。
終わった後の感覚
制限時間がきて、テストが終了しました。
僕の中の感覚では、「自信があるか?」と聞かれたら、「何とも言えない。」と答えます。
「受かってる自信は無いけど、そんなにボロボロというわけでもないような気がする」
という感覚です。
やはり、過去問を6回分解いた経験が大きく影響していました。
問題集とCDが別売りで、合わせるとトータルコストがかなり高かったけど、対費用効果はあったと感じています。
今回の本番を解いている時のリズムと感触は、過去問をやっている時と同じでした。(過去問だから当たり前ですが)
なんとか1回目のテストを終えて外へ出た僕は、教室内にいた受験者のひとりの高校生男子に話しかけてみることにしました。
「高校生で英検1級受けるって、どんなやつなんだろう?」
と興味がわいたからです。
・・・つづく。
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