From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、「初心者発音」と「やらされ発音」の違いを解説しました。
初心者発音は、発音のスキルと経験値が足りないだけで、「メッセージを伝えたい!」という意思とエネルギーがあります。
そのエネルギーが言葉に乗るので、聞く人にも通じやすくなるのです。
英会話スクールなどに通っている初心者の方は、このパターンです。
また、英語初心者が海外旅行でひとり旅をした時にも、何とかカタコトの英語でピンチを切り抜けられることがあります。
これも、「伝えたい!」という気持ちがあるからこそ、人間同士のコミュニケーションとして成り立つのです。
(むしろ、旅慣れた人ほど実はあまり英語が話せなかったりします)
一方、「やらされ発音」の場合は、メッセージを伝えるのが目的ではなく、「一応、英語を話してますよ」という周り(日本人)へのアピールが第1優先です。
学校で先生に指されてイヤイヤ英文を朗読しているのと同じ状態です。
そうなると、言葉にエネルギーが乗りません。すると、聞く人の耳にも入って来づらくなります。
英語車掌の関大地さんのアナウンスには、「英語が好きでたまらない!」「聞いている外国人の乗客にしっかり伝わる英語で話したい!」というエネルギーがビリビリ伝わってきます。
それは単に、声の大きさとは違います。たとえ声のトーンを抑え気味で話していても、エネルギーは変わらないのです。
たとえば、僕らがヒソヒソ声で友達に秘密の情報を伝えようとする時、声のボリュームは小さくても、「伝えたい!」というエネルギーは言葉にしっかり乗ります。
周りがやっていないことをやる勇気
僕が関大地さんを見てスゴいと思ったのは、「周りの誰もやっていないことを始める」ということです。
しかも、みんなの見ている前で。
これは、すごく勇気が必要だったと思います。
おそらく同僚や先輩たちからの、「なんだよあいつ、英語なんてしゃべってカッコつけやがって!」みたいな嫉みもあったでしょう。
(関さんはそこに関して何も言っていませんでしたので、あくまで僕の想像ですが)
また、英語アナウンスを聞いた乗客の中には、妬みから「自分の英語力をひけらかしたいだけだろ!」みたいな毒を吐く人もいたと思います。
日本人にとって「周りの目」というのは、おそらく欧米人には想像できないほどの強い恐怖です。
僕も英会話を始めた当初は、同僚や上司に「英語しゃべってみろよ」とか言われるのではないか?という恐怖から、職場の誰にもバレないようにこっそり勉強していました。
同じようにひっそり英語をひとりで勉強している人は多いです。
中には同居している家族にもバレないようにしている人もいます。
でも、関さんは「英語車掌」です。仕事で英語を使うことが前提です。
隠しておくことはできません。
同僚と乗客の前で自分の英語を披露しなければならないのです。
おそらく、一番最初に英語でアナウンスをした日は、ものすごく緊張したに違いありません。
セミナー会場のリアクション
話の場面を「出版の方法を教えるセミナー会場」に戻します。
関さんの「ゼロから始めて英語車掌になるまでストーリー」は、セミナーに参加している人たちの心を強く打ちました。
会場からは、ものすごく大きなリアクションがありました。
事実上、関さんのプレゼンがこの出版セミナーの最後を飾る盛り上げ役のような雰囲気になりました。
懇親会での関さん
セミナー終了後の懇親会でも、関さんのテーブルの周りにはたくさんの受講生が群がって、大人気でした。
関さんのストーリーを聞いて感動した人たちが、もっと話を聞こうと集まってきていました。
僕も同じテーブルに行って関さんに話しかけてみました。
関さんはこの時点では、JRの社員(車掌)として働いていたので、ここに来ていることは会社には内緒だと言っていました。
本を書いて出すためには、会社を辞めて独立しなければならないだろう、とも言っていました。
たしかに、サラリーマンとしての立場で本を出すのは難しいと思います。
おそらく会社の許可が必要です。
そして、会社が大きければ大きいほど、許可が下りる確率は限りなく低くなるでしょう。
顔出しせずにペンネームで出せばいけるかもしれませんが、関さんの場合は自身の英語学習体験談を書くので、会社にバレないようにするのはほぼ不可能です。
大企業の社員という立場を捨ててまで、英語学習法の本を出したい!
英語の楽しさを世に伝えたい!
そんな関さんの情熱を感じました。
後日談:関さんの本が出た!!
ちなみに、これは後日談になりますが、なんとこのセミナーの1年後、2019年9月25日に、関さんの本が出版されました!!
車内アナウンスに革命を起こした「英語車掌」の英語勉強法
僕の本が出たのが10月10日なので、日付が近いです!書店で同じ棚の「新刊本」のコーナーに並んでいるのを見たときには、感動しました!!
僕と関さんの本は、「英語学習法」という同じジャンルで、出た時期も同じなので、どの本屋さんでも同じコーナーに並んでいて、運命を感じました。
もちろん、僕も一冊買ってきました。読んでみた後の詳しいレビューはまた後日、別の記事で書きます。
・・・つづく。
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