from 師範代Shinya
(→前回の続き)
前回の記事では、英語を話している時の脳が「高速瞬間英作文モード」の時には、80%は文法をゴリゴリに意識しながらしゃべっていることをお伝えしました。
残り20%はどういう状態かというと、まったく文法を意識しないで話して、正しい英文が口から出てくる感じです。
全部言い終わった後に、自分で
「あっ!今、何も考えずに英文が口をついて出て来た。しかも、文法的に合ってる。不思議だな・・・」
と気づく状態です。
無意識に使える文法項目
無意識に使える文法項目は、僕の場合は「冠詞」と「名詞の単数複数」です。たまに「前置詞」も無意識ゾーンになることがあります。
たとえば、
I met a tall guy at the party.
(そのパーティーで背の高い男性に会った)
The guy was very nice to me.
(その男性は、僕にとても親切に接してくれた)
みたいに言ったとします。
ここで、最初の英文を言うときに、I met a guy までが、自然に何も考えずに出てくる感じです。
この時に、頭の中で「ここでは guy は初登場だから、a だな」とは考えていません。実際には無意識ゾーンで考えているのかもしれませんが、意識せずに自然に口から出て来ます。
次の文で The guy というように、冠詞が the に変わるのも、無意識ゾーンです。
「二度目の登場だから、the を使おう」とは意識していません。
とても不思議なのですが、冠詞に関しては、かなりの精度で話せるようになってきたのに加えて、無意識ゾーンに入ってきている感じがします。
ちなみに、今の例文の場合は、実際の会話では the guy と反復せずに he にした方が自然です。
この代名詞の使い方も、けっこう無意識ゾーンに入っている感覚があります。
ただし、he と she はたまに間違えます。
ちなみに、ネイティブもたまに he と she を間違えて言って、後から言い直しているのを聞くことがあります。
おそらく、he と she は言い間違えやすい代名詞なのかもしれません。
名詞の単複も無意識ゾーンへ
冠詞と合わせて名詞の単数複数も、かなり無意識ゾーンになってきました。
たとえば、リンゴが2個以上あるのが目に飛び込むと、無意識に「apples」と s を付けたくなります。
その日あった出来事を、オンライン英会話の先生に伝えている時にも、頭の中に2つ以上の人や物が思い浮かぶと、無意識に口から複数形が出てきます。
I met funny guys at the party.
(パーティーで面白い男達に会ったよ)
のように。
また、もし1つの場合は、自然に冠詞の a がついてきます。
I met a funny guy at the pary.
という感じです。
これは、最初の頃に僕が苦労したパートでもあるので、無意識ゾーンに入ったことが嬉しいです。
同じように、前置詞も無意識ゾーンで使いこなせることがあります。
すべての前置詞がカンペキとはいかないのですが、何も考えずにしゃべっている英文の中で、in, on, at などの前置詞が自然に出て来るのは、自分でも驚きです。
無意識レベルで正確に話せる理由
ではなぜ、冠詞と名詞の単数複数が無意識レベルでいけるのでしょうか?
それは、おそらく「登場頻度の多さ」と「イメージ英文法の力」だと思います。
英文を話す時に、冠詞は必ず登場します。名詞の単数複数も、冠詞とつながる形で出て来ます。
単数だったら a が付くし、a がない時には複数形になる確率が高いです。
このように、冠詞と名詞の単数複数は連動している上に、英文を作る中で必ずと言って良いほど登場します。
そのため、音読や瞬間英作文トレーニングを16年以上続けている僕にとっては、「慣れ」による無意識ゾーンに入っていると思われます。
前置詞も登場頻度が高いので、同じ理由で慣れのゾーンに入っていると思われます。
そして2つ目の理由は、イメージ英文法です。
イメージ英文法とは、「ネイティブがどういうイメージで文法を使いこなしているか?」をイラスト化や言語化して伝える教授法です。
僕は、やり直し英文法を学び始めた初期の頃から、このイメージ英文法を使って学んできました。
イメージ英文法を使って覚えると、覚える項目が少ないので、忘れにくくなります。
そして、とっさの一言がすぐに口から出るようになるのです。
たとえばイメージ英文法では、
①a = 他にもたくさんある中の1つ
②the = お互いにどれか分かっている
というように、それぞれ1つずつのイメージを覚えます。
そのイメージを元に色々な英文を見ていくのです。
すると、「あ!確かにここでは他にもたくさん選択肢があるから、a なんだね。」とか、「これはお互いに分かるから、the だね。」というように、感覚が研ぎ澄まされていきます。
イメージ英文法でシンプルなイメージを脳内にインストールして、後はそれを色んな英文の中で音読や瞬間英作文トレーニングをすることで「慣れ」の領域に持って行く。
この2つが組み合わさった時に、文法項目が無意識ゾーンに入るんだと思います。
かなり快感!
ちなみに、この無意識領域に入った状態で英語をしゃべれると、すごく快感です。
自分が英語を操れている感覚があって、とても気分が良くなります。
僕がやり直し英語を勉強し始めた頃に、漠然と「いつかこうなったらいいのになぁ・・・」と憧れていた状態です。
文法を考えずに、正しい文法で英語が話せるのは、ある意味、日本人英語学習者にとっては「夢の状態」と言って良いでしょう。
これを感じられるのは、とても嬉しいです。
とはいえ、この状態になれるのは、脳が「高速瞬間英作文トレーニング」モードになっている時の中で20%だけなので、けっこう少ないです。
ただ、これ以外にも文法を意識せずに話せている時間があります。
最初に「英語を話している時の脳のモードは3種類ある」とお伝えしました。
2種類目のモードの時にも、文法は意識せずに話せます。
次回は、この2種類目のモードについて、詳しく解説していきます。
・・・つづく。
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