From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、
「土(文法力)を耕す前に、種(英単語)をまいても芽が出ない」
ということをお伝えしました。
今日は、性格タイプ別の英単語帳の選び方をお伝えします。
まず、コツコツと地味な作業を繰り返すのが苦手で飽きっぽい性格タイプの人には、英単語帳を使ったトレーニングはあまり向きません。
(ウェルスダイナミクスで言うと、スターやクリエイター、サポーターなどの性格タイプの人です)
僕もこのタイプなので、最初は英単語帳は使いませんでした。
代わりに、音読トレーニング教材をひたすら音読し続けることで、文章の中で出会う英単語を自然に覚えていきました。
音読トレーニングは、一見地道な作業に見えますが、やるたびに上達が目に見えて感じられるので、あまり飽きません。
それに、使う素材は自分の興味のあるものなら何でもいいので、自由度が高く、「お勉強している感」があまりありません。
僕は、音読メソッドに出会ってから最初の1年間は、まったく英単語帳に触れませんでした。
そもそも、英単語帳とは何か?
僕が考える、「英単語帳とは何か?」を明確にしておきます。
英単語帳というのは、
英単語 → 日本語訳
が載っているものです。
look → 見る
みたいな感じです。
そして、その横に、その英単語を使った例文が載っています。
さっきのlookで言えば、
Please look at the poster.
(あのポスターを見てください)
みたいなのが、例文です。
僕のブログの中では、このタイプの本を、「英単語帳」と呼ぶことにします。
なので、「新聞記事や会話文を使って、まとまりのある文章の中で英単語を覚える」のがコンセプトの、「速読速聴英単語シリーズ」は、僕の中では「英単語帳」ではありません。
速読速聴英単語シリーズは、僕の中では「音読トレーニング用素材」です。
英単語帳をやらなくても、ある程度はいける
「日本語 → 英語」スタイルの英単語帳をやらなくても、音読トレーニングを続けてさえいれば、かなりのボキャブラリーを増やすことができます。
というか、本来はこっちの方が自然な言語習得方法です。
英単語というのは、機械的に覚えるよりも、まとまりのあるストーリーの中で覚えた方が、ずっと記憶に定着します。
もちろん、僕と真逆にいる性格タイプの人の中には、従来型の英単語帳を使った学習が苦にならない人もいます。
そういうタイプの人は、思う存分、英単語帳をやってOKです。やればやる程、英単語力が伸びていくでしょう。
どんな英語教材でも、やる人の性格によって、「向き&不向き」があります。
英単語帳の出番
では、従来型の英単語帳はどのタイミングで投入するのがベストでしょうか?
これは、ズバリ、
「音読トレーニング用教材のレベルを上げても、新しく出会う英単語の数が減ってきたとき」
です。
つまり、自然に文章を音読する中では、なかなか自分の知らない英単語がなくなってきたタイミングです。
このタイミングになった時、機械的に「英単語→日本語」で覚えていく「ボキャビル」が効果的になります。
具体的なレベルはどのあたりか?
僕の実感値で言うと、英単語レベルが5,000語くらいまでは、「自分の好きなトピックの英文を、好きに選んで音読トレーニングで仕上げる」ことを続けるだけで身につきます。
そこから先のレベルに行こうと思ったら、自然に出会う英単語を覚えていくだけでは、効率が落ちてきます。
これは、音読トレーニングを続けていると実感値として分かってきます。
僕自身は、音読トレーニングを始めてから1年後にその状態がやってきました。
僕は当時、英単語帳を使った学習にはまったく興味が無かったので、かなり重い腰を上げる感じで取りかかったのを覚えています。
最初は「一例文に複数英単語型」
あなたの性格タイプに関わらず、一番最初の英単語帳には、僕はDUO3.0をオススメします。
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もし、DUO3.0がレベル的にキツいようでしたら、弟分の「DUOセレクト」をオススメします。
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どちらにも共通することは、
「1つの例文に何個かのターゲット英単語がちりばめられている」
ことです。
これで、労力がだいぶ削減されます。
ふつうの英単語帳は、「1例文1単語型」です。
1,000個の英単語を覚えるためには、1,000本の例文を音読しなければなりません。
でも、DUO3.0は、たった560本の例文を音読するだけで、2,600個の英単語&熟語を覚えることが出来ます。
圧倒的な効率の良さです!最初のうちは、こういった効率の良い英単語帳を使うことで、目に見えて上達を実感できるので、モチベーションを保ちやすくなります。
もちろん、僕自身も一番最初にやった英単語帳はDUO3.0でした。
次回は、僕自身がこの英単語帳と初めて向き合った時の体験談をお伝えします。
・・・つづく。
こんにちは。いつも拝見しております。
シンヤ先生のブログ及びY tubeはとってもためになります。英語習得に関する様々な情報が経験からちりばめられているからです。
私は医療職ですが、アメリカで暮らすことになりそうです。VisaなしEstaを利用して90日滞在を2回繰り返しましたが、英語ができなければ、アメリカで仕事もできない、深い話のできるアメリカ人の友達もできない、すなわち、社会に出づらい、という現実があるなと実感しました。それで、TOEIC350が重い腰を上げました。音読はシンヤ先生のブログに出会った約1年前から開始して、最初は毎日ではありませんでしたが、この3ヶ月は毎朝欠かさずやるようになりました。そして今朝から、DUOも始めました。これまで単語帳作りや単語本を使った学習を、高校生の頃から40代の今まで数回試みましたが、続いたためしがありません。私の性格も「サポーター」で合わないのだと思います。なので、今回が最後のTryの予定です。
また、この4月より日本語教員の勉強を、通信大学で始めました。言語習得におけるアプローチ方法を技術的にも心理学的にも学ぶ中で、シンヤ先生のおっしゃることがその通り、とか、シンヤ先生はこの習得方法のアプローチを使ってるな、とかとても興味深いのです。シンヤ先生は、英語の教師なので、心理学も学ばれたのでしょうか。
では、今後もブログ等、楽しみにしています。
竹原さん
コメントありがとうございます。
そうですか!ついにアメリカで暮らすことになるんですね!楽しみですね!
確かに、英語が話せないと深い話ができる友達が作れないという現実がありますよね。
旅行なら話せなくてもジャスチャーだけで何とか切り抜けられますが、長期間住むとなると、やはり現地の人とのコミュニケーションの質が、自分自身の生活の質を左右する気がしています。
音読トレーニングが続いているようで良かったです。
DUOを使った英単語学習も始めたんですね。
竹原さんのプロファイルはサポーターですか。僕と同じく、モロに右側ですね(笑)
それなら、やっぱりコツコツ型の英単語帳との相性はあまり良くないかもですね。
もしDUOが続かなかった場合のバックアッププランとしては、速読速聴英単語シリーズのオレンジの表紙のDaily1500が代替品として使えます。
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語彙レベルはDUOとほぼ同じくらいですが、こちらは文脈型で内容も日常的なので、右側のプロファイルの僕らでも、あまり抵抗なく続けられると思います。
日本語教員の資格も勉強中なんですね。
いいですね!
海外に住んだら、日本語を教える技術を持っているのは大きなメリットになると思います。
竹原さんの言う通り、僕は心理学も学んでいます。
これまで9年間、大人専門に英語を教える経験の中で、「言語的なアプローチ」だけでは限界があると気付きました。
いくら効果的な学習法を伝えても、生徒さん本人がそれを毎日続けない限りは、英語力は変わりません。
行動を起こすのはモチベーションです。
どうやったら生徒さんのモチベーションを維持できるか?
その方法をあれこれ模索するうちに、「心理学的なアプローチ」が必要になることに気付きました。
むしろ、そっちの方が大事ではないか?と思っています。
心理学や個人の性格を生かすジャンルの学問も勉強しています。
その辺の知識や新しい気付きも、ブログの中で発信していこうと思っています。
今後ともよろしくお願いします。