【「わかる」を「できる」に変える方法②上級者編】

 
 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
前に書いた記事、
 
 
で、「瞬間英作文」のやり方と、オスススメ本をご紹介しました。
 
今回は、その「上級者向けバージョン」のやり方とオススメ本を解説します。
 
まずは、前回のおさらいから行きましょう。
 
 
 

「瞬間英作文」の3つのポイント

① バカらしいと感じるほど「超カンタンな基礎レベルの例文」を使う。
 
② 日本語文を見て、瞬間的に英文に変えながら、声に出す。(1文につき3回ずつ声に出す)
 
③ 同じ文の「型」だけを集中的に繰り返す。
 
 
 
③の部分は、たとえば、「過去形」ならずっと過去形だけが並んでいる文章を使ってトレーニングしていきます。
 
たとえば・・・
 
 
彼はテニスをやった。

He played tennis.
彼らはアメリカを訪れた。

They visited America.
私は公園に行った。

I went to the park.
 
みたいな感じです。
 
それぞれを、文の「型」ごとに身体に刷り込んでいくイメージです。
 
 
 

レベルアップ!

中学英文法で型ごとの瞬間英作文が一通りできるようになったら、次のレベルのトレーニングに移ります。
 
「レベルアップ」とか、「上級者向けのトレーニング」と聞くと、なんとなく「より高度な文法」「大学受験で問われるような文型」をイメージするかもしれませんね。
 
でも、違います。
 
上級者向けトレーニングでも、「中学英文法」を中心に深めていきます。
 
「中学英文法」を本当の意味でマスターできれば、日常会話でも、仕事でも、コミュニケーションで困ることはなくなります。
 
それに、もし大学受験レベルの英文法を学び直したくなった場合も、中学英文法を使いこなせるようになった後では、驚くほどカンタンに吸収することができます。
 
 
 

中級者向け瞬間英作文トレーニング方法

次のステップのトレーニングは、「シャッフル英作文」と呼ばれています。
 
今までは、文の「型」ごとに区切って練習してきましたが、これからは、その区切りを取り払って、「ミックスした状態」で瞬間英作文をしていきます。
 
 
過去形

未来形

現在形
 
みたいに、順番をバラバラにした文章を、瞬間的に英語に変えてしゃべっていきます。
 
ただし、文の長さや英単語レベルなどは、レベル1でやった内容と同じにします。
 
「ネイティブっぽい気の利いたフレーズ」や、「自分が知らない高度な英単語」が入っている英文は、トレーニング素材としてはNGです。
 
これは、実際の会話での実践練習により近いトレーニングです。
 
実際の会話では、ずっと過去形だけでしゃべり続けたりすることはありません。
 
昨日の話をしたと思ったら、すぐに話題が明日の予定になったりします。
 
この「シャッフル英作文」は、そういう流れに乗って頭の中を切り替えながらしゃべっていくトレーニングになります。
 
 
 

上級者向け瞬間英作文トレーニング方法

シャッフル英作文がスムーズにできるようになってきたら、次はいよいよ、最後のトレーニングです。
 
これは、「コンビネーショントレーニング」と呼ばれています。
 
今まで身につけてきた短い「基本の文型」を組み合わせて、「長くて複雑な文章」を作っていくトレーニングです。
 
ボクシングにたとえると・・・
 
今までは「ストレートパンチだけ」、「フックだけ」、「アッパーだけ」と別々に練習してきました。
 
でも今度は、いろんな種類のパンチを自由に組み合わせながら「連続したコンビネーション」で途切れずにどんどん打ち込んでいきます。
 
なので、ひとつの文が長くなります。
 
たとえば・・・
 
 
 

今までのトレーニング方法

 
①私には、友達がいる。
 
②ひとりは、一生懸命英語を勉強している
 
③ひとりは、オーストラリアに1年間住んでいる。
 
④ふたりを比べると、一生懸命勉強している友達の方が、上手に英語を話す。
 
という感じの短い文章を英語に変えるトレーニングでした。
 
 
 

上級者向けトレーニング

 
①一生懸命英語を勉強している私の友人は、オーストラリアで1年を過ごした別の友人よりずっと上手に英語を話す。
 
 
という風に、さっきの①~④までの内容を、ひとつの文章にまとめてしゃべります。
 
かなり長いですよね?
 
じゃあ、今のこの日本語の文章をもう一度見ながら、英文に変換してしゃべってみてください。
 
ちなみに、沈黙が5秒以上あった場合は、アウト!です。
 
じゃあ、用意はいいですか?
 
いきます!!
 
 
①一生懸命英語を勉強している私の友人は、オーストラリアで1年を過ごした別の友人よりずっと上手に英語を話す。
 
 
はい!英語に変換しながらしゃべり続けてください。
 
1秒



2秒



3秒



4秒



5秒!!タイムアップです!!
 
いかがだったでしょうか?
 
けっこう難しいですよね?
 
「けっこう」どころか、「メチャ難しい」です。
 
ちなみに解答例は、
 
A friend of mine who is studying English hard speaks English much better than another friend who spent a year in Austuralia.
 
 
です。「who」の部分が「that」に変わってもOKです。
 
(多少言い回しが違っても、伝えたい情報がすべて入っていて、文法的に正しければOKです。)
 
こうやって見ると、この英文はかなり長いですよね?
 
でも、ちゃんと「中学英文法」の範囲内で作られています。
 
正解を読めば「あー!そうか!」と思えても、実際にそれを自分でゼロから作るとなると・・・かなりハードです。
 
 
 

オススメ本

さっきの「シャッフル英作文」と、この「コンビネーショントレーニング」の両方を1冊で練習できる本は、僕の知る限りではひとつしかありません。
 
それは、この本です。
 
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スラスラ話すための瞬間英作文シャッフルトレーニング

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前回の記事でご紹介したこの本の上級編です。
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どんどん話すための瞬間英作文トレーニング (CD BOOK)

 
 
著者は、同じ森沢洋介さんです。
 
 
 

高地トレーニング

よく、スポーツ選手や武道家がやるトレーニング方法に、「高地トレーニング」と呼ばれるものがあります。
 
高い山の上に登って、空気の薄い場所でトレーニングをすることで、「ふだんよりもツラい状況」を作ります。
 
そうやって心配能力を高めた上で、また山を下りてくると、同じ動きがものすごくラクに感じられます。
 
ドラゴンボールのストーリーの中でも、孫悟空は「雲の上にある神様の神殿」で修行をしていました。そして、下界に降りてきて、天下一武道会で超人的な強さを発揮していました。
 
この本に収録されている「コンビネーショントレーニング用の例文」は、英語の「高地トレーニング用」のものです。
 
 
 

不自然な英文?!

コンビネーショントレーニング用の例文は、ものすごく長いです。なので、少し「不自然」になります。
 
たとえば、この本の中には、こんな例文があります。
 
「彼女に、彼女が作ったケーキが甘すぎて僕は食べられないと言うと、彼女は誰かがそんなに失礼なことを言うのを聞いたことがないと言った。」
 
 
という文章です。これは、日本語でも長いと感じます。ふつうの日常会話では、
 
 
・「僕は彼女に、『君が作ったケーキは甘すぎて、僕は食べられない』と言った。」
 
・「そしたら彼女は、『誰かがそんなに失礼なことを言うのを聞いたことがないわ!』と言った。」
 
 
みたいに、2つに分けた方が、会話としては「自然」です。
 
この本のアマゾンのレビューの中には、そこを指摘して、「例文が不自然」とか、「ネイティブはこんな言い方しない」という理由で批判しているものもあります。
 
でも、実はそれがこの本の「目的」ではありません。
 
この本の目的はあくまで、「高地トレーニング」です。
 
高地トレーニングは、日常では味わえないほど負荷の高い状況に身を置いて、日常ではやらないほど負荷の高いメニューをこなすことで、自分の「底力」をアップさせるのが目的です。
 
だから、環境もトレーニング内容も「非日常=不自然」になるのは当然です。
 
この本の例文は、意図的に「不自然なほどに長く」してあるのです。
 
 
 
 

高地から降りると・・・

実際にこれを一冊ぜんぶ終わらせてみると分かりますが、「文を組み合わせて作り出す力」が劇的にアップしているのが実感できます。
 
ここに書いてある例文を瞬間的に英語に変えることができるようになったら、「日常会話の自然な言い回し」がものすごくラクに感じられるようになります。
 
ふだん「50」の力で練習している人が、本番の会話で「100」の力を出すことはできません。
 
でも、ふだん「100」の力で練習している人が、本番で「50」の力に抑えてしゃべることはカンタンです。
 
「日常会話レベル」では、「100」の力を出すシーンは少ないです。
 
短い文章を言うだけでも、十分に通じるからです。ネイティブも、日常会話ではそんなに長い言い回しはしません。
 
だから、「日常会話」だけやっていても、なかなか自分の「リミット」を伸ばしていくことができません。
 
不自然でもいいから「100」の力を必要とする例文を使って、自分のリミットを伸ばすトレーニングした方が、英語の底力は上がります。
 
ちなみに、僕自身の体験談では、この「不自然な長さの例文」を繰り返し身体に刷り込んだ結果、日常会話での言い回しが「不自然」になることはありませんでした。
 
「言おうと思えばひとつの長い文で言える力を持つ」
 
ことと、
 
「実際の会話でいつも長い文章でしゃべる」
 
ことは別物です。それは単に「選択するかどうか」の問題だからです。
 
なので、もしこの本を買ってトレーニングを始めたら、余計なことは気にせずに、「高地トレーニング」を思い切り楽しんでくださいね。
 
 
 
 

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From  師範代Shinya(新村真也)

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