From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が英単語を増やした3つのステップの体験談の続きです。
①音読トレーニング(文の中で意味と使い方を覚える)
②英単語帳(システマチックに覚える)
③多読&多聴(自然に覚える)
の3ステップのうち、①の音読と②の英単語帳を使って英検1級まで取った僕は、ついに③のステップに進むことにしました。
自分が興味のある「ビジネス書」を英語の原書で読む中で、TOEICや英検などには出てこない英単語を覚えることにしたのです。
TOEICもビジネス英単語が出てきますが、あくまでベーシックなものがメインです。
どのジャンルの仕事でも使うようなオフィス用語や、会議でよく使われるような用語がメインで、業界専門用語などは出てきません。
だからこそ、テストとしての公平性を保っているのですが、いざ自分の学びたいジャンルのビジネスの本を読むと、専門用語が多くて、撃沈することが多くありました。
「英検1級レベルの英単語を身につけたのに、ビジネス書が読めないの?」
と思われるかもしれませんが、英検1級は「学術書なども読めるだけの英語力を幅広く身につける」という方向性のため、出てくる英単語もアカデミック寄りです。
覚えても日常生活やビジネスでは使わないものばかりです。
使わないとだんだん忘れていきます。
かといって、忘れないために英検1級レベルの学術書を毎日読む気にはなれません。
もし忘れても、また英検1級と同じジャンルの英単語を身につけようと思ったら、前回と同じステップを踏めばいいだけです。
僕は、「手持ち英単語力の数を増やし続ける」ということを目標にするよりも、「自分が英語を使って何をしたいのか?」「どんなジャンルの英語力を身につけたいか?」を考えながらトレーニングを進めることにしました。
英語の大海原に船出する!!
その結果、「海外のビジネス書を原書で読む」というトレーニング法になったのです。
正直、これはもう「英語トレーニング」というより、「英語を使ってやりたいことをする」というステージです。
それがステージ③なのです。
僕の英語人生を変えた「確実に上達する英語学習法」を伝える名著、
「英語上達完全マップ(森沢洋介先生:著)」
の中では、このステージ③を、
「英文読書の大海原へ船出する」
と表現しています。
いつか自分にもそんな日が来たら嬉しいなぁ・・・と思いながら読んでいましたが、ついに船出の時が来たのです!!
思い返せば、29才の時に「英語上達完全マップ」に出会ってから、5年後の34才で大海原に出られるとは思ってもいませんでした。
大海原を航海する気分
実際にステップ③で大海原を航海してみて、気付いたことがあります。
それは、「とにかく楽しい!!」ということです。
特に目標を定めずに、自分の興味のあるジャンルの本だけを自由に読んでいくのは、楽しい作業です。
それでいて、読めば読むほど英単語力は上がっていきます。
興味のあるジャンルは、日本語でも本を読んだり情報収集をするので、
「あ、この英単語は日本語のカタカナ語ではこれになるのか!全然発音が違うな!」
という感じで、記憶に残りやすくなります。
そうやって、ボキャブラリーがどんどん増えていくのです。
これはもう、学習という感覚はありません。
ジャンルを絞るメリット&デメリット
学ぶ英語ジャンルを絞ると、メリットとデメリットがあります。
メリットは、同じジャンルの本には同じ英単語が使われていること多いので、「読めば読むほどラクになっていく」ということです。
英単語というのは、「違う文脈の中で同じ英単語に出会う」ことで、強く記憶に焼き付きます。
同じジャンルの本を読み続けることで、業界の専門英単語が脳内に定着していきます。
デメリットは、「違うジャンルの本を読んだときに、理解できない」ということです。
たとえば、僕は英語の小説が読めません。ストーリーを伝えるタイプの英文には慣れていないので、表現が分からないものが多いのです。
ビジネス書では、作者が読者に語りかける口調のものが多いです。
でも、小説では「メアリーは○○をした」みたいに、第三者の行動や考えを表現することで進むので、ビジネス書とは文体が違うのです。
また、小説では物語をドラマチックに表現するため、ビジネス書には出てこないような言い回しが多く出てきます。
そういう点で、僕は小説には慣れていないので読めません。
でも、英語の小説を読めないからといって、今の生活では特に困ることはありません。
個人的には、ジャンルを絞った方が楽しめると思います。
・・・つづく。
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