From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回の記事では、「呪文英会話」について解説しました。
呪文英会話とは、
「文法が分からなくても、とりあえずフレーズを丸暗記しておいて、相手の前で唱える」
という英会話のやり方です。
呪文英会話のメリットは、「即効性」です。
とりあえずフレーズさえ丸暗記してしまえば、すぐに試合に繰り出すことができます。
そもそも文法などは意識しなくてもいいので、自分の今の英語レベルは関係ありません。
そして、そのフレーズがちゃんと相手に通じると「小さな自信」が芽生えます。
英語初心者でも、早いうちから試合の中で小さな自信を積み重ねていけるのが、呪文英会話のメリットです。
呪文英会話のデメリット
呪文英会話のデメリットは「柔軟性」です。
①話が続きすぎて、呪文のネタが尽きたとき。
②相手が予想外のフレーズで返してきたとき。
③目の前で起こっている出来事をアドリブで話したいとき。
この3つのシチュエーションでは、呪文英会話はまったく役に立ちません。
そのため、呪文を唱えている時には「ペラペラに話せる人」に見えますが、手持ちの呪文が尽きた途端に「超初心者」に戻ります。
このギャップに相手が驚くことがあります。
そして、こちらとしても「それまでスムーズにキャッチボールができていたのに、急にボールが投げ返せなくなる」という事態に、恥ずかしさを感じてしまうことがあります。
これがデメリットです。
外国人バーや海外旅行先では使える
呪文英会話は、外国人バーや海外旅行先では使えるシーンが多いです。
なぜなら、呪文が尽きたらいつでも戦闘から離脱できるからです。
ふつう、バーや海外旅行先で「同じ人と何時間も話し込む」ということは起こりません。
「ちょっと軽いあいさつを交わして、すぐに離脱する」という戦略が取りやすいのです。
たとえば、外国人バーではカウンターで注文してその場で支払うのが普通です。
その時に使えるフレーズ、
①I’ll have a beer, please.
(ビール1杯ください)
②Here you go!
(どうぞ!)←相手に渡すときのフレーズ
③Thank you!
ぐらいの呪文を覚えておくだけで、問題なく飲み物が注文できます。
これに加えて、ちょっとだけプラスで覚えた呪文を言うこともできます。
たとえば、
It’s so busy today!
(今日はお客さんが多いねぇ)
という呪文を覚えて使えば、バーテンの人は何か返してくれます。
たとえその返しがイマイチ聞き取れなかったり、聞き取れたけどこちらの返し方分からなかったとしても、すぐにカウンターから離れれば問題ありません。
自分の後ろに別のお客さんが並んでいれば、なおさら離れやすいでしょう。
海外旅行先でも呪文が使いやすい
この「飲み物や食べ物を注文する時の呪文」は、外国人バーだけではなく、海外旅行先でも使えます。
初対面でもちょっとした「追加呪文」を加えることで、相手は元気よく返してくれることが多いです。
特に観光地のレストランなどでは、ウェイターの人達はお客さんからチップをもらいたいので、やたら気さくに話しかけてくることが多いです。
(※注:ただし、海外のファーストフード店やコンビニなどの店員さんの中には、めちゃくちゃ愛想が悪い人がいるので、要注意です。チップをもらえるシステムではないからかもしれません。そういう人と話すとヘコみます。相手を選んで呪文を使いましょう。)
また、観光地のレストランやお土産屋さんでは「英語が苦手な外国人たち」の扱いに慣れているスタッフも多いので、あまり難しい英語を使ってこない確率が高いです。
そういう点で、呪文英会話は海外旅行で使いやすいと思います。
だから、昔から海外旅行用の英会話ブックは「フレーズ丸暗記型」が多いのでは?と思っています。
そんな感じで、呪文英会話は海外旅行先や外国人バーでは使いやすいのです。
一見、英語初心者にとっては外国人バーの方がハードルが高そうですが、実はそうでもないのです。
外国人バーや海外旅行先での観光地は、試合(英会話)の恐怖を乗り越えるのに役立ちます。
一方で、呪文英会話が通じづらいのが「マンツーマン英会話」です。
次回はマンツーマン英会話について詳しく解説します。
・・・つづく。
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