From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
前回ご紹介したチャプター④までの内容が身につけば、「英文法の最大の難関」は乗り越えたと言っても良い状態です。
日本語と語順が正反対になる英語の「後ろから説明」の感覚。
この感覚を単なる知識レベルではなく、「いつでも引き出せるスキル」として身につけることができれば、英語を話すときに語順がメチャクチャになってしまう事態が防げます。
そのためには、
①頭で理解する(知識)
↓↓↓
②何度も声に出して身体に刷り込む(スキル)
↓↓↓
③実際の英会話の中で使ってみる(試合で体験する)
という3ステップが必要です。
また、「後ろから説明」の感覚が身に付くことで、リスニングにも効果が出てきます。
英語を英語の語順のまま理解する力が身に付くので、リスニングでも慌てずに相手の言った内容をスムーズに理解することができるようになります。
おそらく、チャプター④までやり込むだけでも、英語に対する考え方が大きく変わるはずです。
苦手意識もだいぶ薄れているでしょう。
そしていよいよ、チャプター⑤と⑥で最後の仕上げに入る流れになっています。
チャプター⑤指定ルール
チャプター⑤では、もう1つの大事なルール「前から指定」を練習します。
先ほどまでは「後ろから説明」でしたが、今度は「前から指定」です。
何が違うのでしょうか?
たとえば、次の例文を見てください。
(以下はテキストから引用の例文)
↓↓↓
Ken is very tall.
(ケンはとても背が高い)
この例文の中の「very」は、後ろにある「tall」を指定しています。
何を指定しているかと言うと、「tall」がどのぐらいのレベルか?という度合いです。
ちょっと(a little)
けっこう(pretty)
とても (very)
といった度合いを表す言葉は、「レベルを指定する言葉」です。
レベルを指定する言葉は、「前」に置きます。
very(←指定)tall
です。
tall very
とは言えません。
ただこのあたりの語順は日本語と同じなので、まだ理解しやすいです。
問題は「not(~ない)」の位置です。
日本語では、「~ない」という言葉は、文章の一番最後に置かれます。
ケンは背が高く「ない」
という感じです。
でも、英語ではこういう語順になります。
↓↓↓
Ken is not tall.
(ケン=ない→背が高く)
なぜか?それは、notが先ほどのveryと同じく「指定する言葉」だからです。
very は、「tallのレベル」を指定していました。
not は、「tall なのか?そうじゃないのか?」を指定している感覚です。
同じ理由で、実は助動詞も「指定ルール」で使われる言葉です。
「may = ~かもしれない」
という言葉は、日本語では文章の一番後ろに置かれます。
彼はパーティーに来る「かもしれない」
He may come to the party.
(彼は「かもしれない」→ 来る・パーティーに)
という感じで、「来る」という言葉の確率を指定しています。(助動詞は自分がそう思っているという「気持ち」です)
このあたりの感覚は、頭で理解するだけでは足りません。
瞬間英作文トレーニングや音読で何度も声に出して読み上げることで、初めて自分の中に感覚として落とし込まれます。
そのための例文がぎっしり詰まっています。
そして最後は、チャプター⑥です。
チャプター⑥に関しては、僕が個人的にすごく感動するポイントがあります。
ここに関してはガッツリ語りたいので、また次回の記事で解説します。
・・・つづく。
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