「英語カラオケ」のすすめ

僕が「外人バー」に通うようになって、しばらくたった時のこと。

新しくできたネイティブの友達と、英会話スクールでできた友達のケイタとで、カラオケに行くことになりました。

日本人は僕とケイタのふたり。
ほかの4人は、ネイティブです。

ふつうに飲みに行くとしたら、この人数比は明らかに「不利」です。

4人のネイティブのハイスピードの会話に、僕ら英会話初心者のふたりが入っていく余地はありません。

でも、僕は前に、ビリヤード場にネイティブの先生と一緒に行った経験から、

「英会話+アクティビティー」

にすると、あまり会話しつづけなくていいので、ハードルが下がることが分かっていました。

日本人同士だって、カラオケに行けば、人が歌っている間は会話せずに聞いたりしています。

「よし!ネイティブの生英語の歌が聞けるぞ!!」

と、僕は内心、ワクワクしていました。

この時、僕は勝手に

「海外のテレビの歌のショー」

のような世界を想像していました。

 

カラオケスタート!

そして、ついにカラオケがスタートしました!

最初に歌ったのは、30代のニュージーランド人男性です。僕の知らない歌でしたが、ロックでした。

たしかに、発音がいいです!
さすがネイティブ!!

でも、僕のイメージしていた感じとは違います。
音程や、声の伸びや迫力が違うのです。

その後、みんなマイクを奪い合うように、次から次へと歌い始めました。

そして、3人目のネイティブの友達が歌ってるあたりで、僕は気づきました!!

僕はそれまで、英語の歌を、テレビやCDでしか聞いたことがなかったのです!

だから、それが僕の中での「基準」になっていました。

でも、それって、完全にトップレベルの「プロ」の歌です。

今、目の前で歌っているネイティブたちは、「素人」です。歌のうまさは違って当たり前です!

僕はこのとき、そんな単純な図式にすら気づいていなかった自分に驚きました。

そして急に、目の前の光景がとても「貴重」に思えてきました!

 

「ふつうのネイティブ」の英語の歌

日本で生まれ育ち、海外旅行すら行ったことのなかった僕には、英語の歌を聞く手段はCDかテレビでした。

きっと、ほとんどの日本人が、そうだと思います。聞いたことのある英語の歌は、プロの歌っている歌です。

でも、僕は今、「プロの歌手ではない、ふつうのネイティブ」の友達4人が歌うのを聞いています。

これって、すごくレアな機会なのでは?

これを聞くことのできる日本人は、少ないのでは?

と思い始めました。

海外旅行の経験の豊かな人でも、

「現地人と一緒にカラオケを歌いに行く人」

は、ほとんどいないでしょう。

そもそも、カラオケボックス自体が日本の文化です。

ということは、今僕が体験していることは、

「日本に住んでるネイティブの友達を作って、彼らと一緒にカラオケに行く勇気のある、ごく一部の日本人」

にしか味わえない貴重な機会なのでは?

と思えてきたのです。

そしたら、モーレツにテンションが上がってきました!

僕は、ハイテンションで、大きな拍手で盛り上げました。

自分が歌うの?!

ネイティブ4人がひととおり全員歌ったら、今度は僕にマイクが回ってきました。

「え?!俺が歌うの?」

僕はそのときまで、「自分が歌う」ことを想定していませんでした。

なぜなら、それまで日本人同士でカラオケに行くときにも、聞き役が多かったからです。

たまに無理やり歌わされることもありましたが、僕はあまり「流行の曲」に興味がなかったので、マイナーな選曲で、周りが盛り上がらない経験を何度かしていました。

でも、今、僕の周りにいるのは、日本人ではありません。日本で今流行っている曲なんか知らないだろうし、どんな曲を歌おうと、何か言われることはありません。

そう思ったら、急にハードルが下がりました。

そして僕は、

「せっかくだから、英語の歌にするか!日本人の自分が英語の歌をうたえば、ヘタで当たり前だからハードルは下がるし!」

という気分になりました。

そして、僕が唯一知っている、

日本ではマイナーな、

「あの英語の歌」

を歌って、ネイティブの彼らの反応を見てみることにしました。

・・・つづく。

 

「英語カラオケ」のすすめ

英会話初心者の段階でネイティブの友達ができたら、カラオケは有効なアクティビティーです。

理由は3つあります。

 

理由① 会話が少なくていい

もし、ネイティブと居酒屋などの飲みに行った場合、飲食以外にやることといえば、「話す」ことのみです。

これは正直、初心者にはキツいです!僕自身、体験がありますが、会話が続きません。

常に気を張っていなければならず、「意志の力」をモーレツに消耗します。

でも、カラオケだったら、相手が歌っている間は、話す必要はありません。

となりに座っている人とも、無理に話す必要はないし、もし話す場合でも、

「え?もう一度言って?」

と聞き返すのがラクです。

「うるさくて聞き取れない」のか、

「英語がわからず聞き取れない」のか、

あいまいだからです。

無理にしゃべらなくてもいいので、精神的にもラクで、しかも雰囲気は盛り上がるので、英会話初心者にとっては、居酒屋飲みよりもオススメです。

 

理由② 歌うこと自体のハードルが下がる

カラオケの得意な人ならいいのですが、そうでない場合は、

「はずかしい」

という思いが先に立って歌いづらくなることはよくあります。

僕の場合は、

「今流行の曲や、みんなが知ってる有名な曲を知らない」

というハードルがありました。

知らない曲を聞いても、みんなのように一緒に口ずさんだり、リズムに乗れません。

自分が好きな曲を選んで歌っても、マイナー過ぎて誰も知らず、周りのリアクションが微妙・・・という経験を何度もしていました。

また、僕が前にカラオケに一緒に行った日本人同士のグループの中に「英語の歌」を歌う人がいました。

でも、みんなのリアクションは微妙でした。盛り上がらない上に、

「ふん!カッコつけやがって!」

という雰囲気が漂うのです・・・

そんな感じだったので、あまりカラオケというものに良い思い出がなかったのですが・・・

ネイティブの友達とカラオケでは、それらすべての心配が解消されました。

うまく歌う必要はないし、流行の曲を選ぶ必要もない。日本語なら、歌詞をおもいっきり間違えても、誰も気づきません(笑)

もし、僕が英語の歌をうたえば、たとえ下手でもすごく喜んでくれました。

 

理由③ リスニングのトレーニングになる

CDの歌をボーっと聞いているのと、目の前で誰かが歌っているのを生で聞くのとでは、脳に入ってくる情報量が違います。集中力も違います。

しかも、カラオケは歌詞が画面に表示されるので、それを見ながら聞くことができます。

特に初心者のうちは、英語独特の発音に慣れるのに、カラオケはオススメです。

居酒屋でネイティブとマンツーマンの会話で沈黙がつづくよりは、カラオケでずっと気楽に、長く英語を聞く方が、あなたのリスニングアップに役立つでしょう

以上、今日は3つの点から、英会話初心者がネイティブの友達を作って遊ぶ場合、最初のうちはカラオケがオススメです。

From  Shinya
(
英語の達人養成ジム 師範代)

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P.S.
カラオケに加えてもうひとつ、この「対ネイティブ用秘密兵器」も強力な武器になります。