From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と思って「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
 
 
「このスクールに通い続けて最上級クラスでガンバっても、芸能界デビューの確率が高まるわけではない」
 
 
という現実を知った僕は、受身の姿勢を改めることにしました。
 
 
スクールや事務所から声をかけてくれることを期待して何もしないでいたら、同じクラスにいる5年~10年通い続けている古参メンバーや、19年も通い続けているK君と同じ運命をたどってしまいます。
 
 
ある意味、古参メンバーたちは僕にとっては良い反面教師になりました。
 
 
古参メンバーたちは「受身でいたら何も起こらない」ことを、身をもって教えてくれているのです。
 
 
 

自分の売り込みは、自分でやる

僕はこの時から、「自分の売り込みは自分でやろう!」と決めました。
 
 
まず手始めに、スクールの事務所に行ってマネージャーさんたちと話してみることにしました。
 
 
僕が通っていたスクールは、「事務所とスクールが直結している」ことをウリにしていました。
 
 
「スクールで芽の出た生徒をマネージャーが抜擢して、芸能界へ売り込みます!」
 
 
みたいなキャッチフレーズで生徒集めをしていました。
 
でも、実際に事務所の人達(たぶんマネージャー)がクラスに見学に来たのは、最初の1回だけでした。
 
 
入学した時に、先生からマネージャーの紹介がありました。
 
 
「たまに事務所のマネージャーたちが見学に来て、才能あふれる人を探しに来ますよ。」
 
 
みたいなことを言っていた気がします。
 
 
でも、初日以降は実際にマネージャーがクラスに見学に来ることはめったにありませんでした。
 
 
たまに来たと思ったら、先生に連絡事項を告げただけで、すぐ帰ってしまいました。
 
 
事務所の人たちとたまに廊下ですれ違うことはありました。
 
 
事務所の人達は、いつもスーツを着ているのですぐ分かります。
 
 
事務所の人達は廊下で目が合うとあいさつはしてくれるものの、生徒達に声をかけて回ったり、才能ある生徒を発掘しようと探しているような姿を見たことはありませんでした。
 
 
というか、あまりにも人数が多すぎて、たぶん難しいんだと思います。
 
 
今思い返すと、僕が通っていた当時はおそらく、こういった芸能スクールビジネスはかなり盛況だった時期だったと思います。
 
 
・人生を変えたいと願う僕のような20代の人達
 
・一発逆転人生を狙う30~40代の人達
 
・引退後の人生を楽しみたい60代以降の人達
 
・我が子を子役で芸能界デビューさせたい母親達(実はここが一番人数が多い)
 
 
が、こぞってスクールに通っていました。
 
 
廊下はいつも人混みだらけで、まっすぐ歩き続けることすら難しいぐらい混み合っていました。
 
 
 

テレビ業界が一番影響力が強かった時代

当時はスマホもYouTubeもなかったので、テレビや映画が最も大きな影響力を持っていました。
 
 
当時の人たちの唯一のエンタメが、テレビだったのです。
 
 
僕ら一般人にとっては、テレビ業界や映画業界はとても遠い世界でした。
 
 
そんな遠い世界に近づく唯一の手段が、「オーディションを受けて芸能事務所に抜擢されること」でした。
 
 

オーディションで人生が変わる?!

よくニュースや新聞などでは、
 
 
「一般人○○万人の中からオーディションでたった一人選ばれた大型新人がデビュー!」
 
 
みたいな見出しがありました。
 
 
たった一度のオーディションを受けたのがきっかけで、人生が大きく変わったシンデレラストーリーを見て、「もしかして自分も人生変えられるかも?!」と夢見る人達が、芸能スクールに殺到しました。
 
 
そして僕もその1人でした。
 
 
僕の場合は先にアクション俳優になろうとして、アクションスクールのオーディションを受けて回った末にたどり着いたのが今のスクールでした。
 
 
そういう意味では皆とはちょっと経路が違いますが、それでも「芸能界で人生一発逆転を狙う!」という人達の気持ちはよく分かりました。
 
 
そんな大盛況を極めていた芸能スクールの事務所は、おそらく当時は花形の職業だったに違いありません。
 
 
・タレントの卵を育てたい人
 
 
・タレントになりたい人
 
 
・芸能スクールビジネスで大きく儲けたい人
 
 
それぞれ目的の違う人達の持つ強いエネルギーであふれている場所が、芸能スクールでした。
 
 
僕はこれまでずっとスクールの教室と家を行き来していましたが、事務所に行ったことはありませんでした。
 
まずは心の準備をするために、下見としてスクールの建物内にある事務所の前を通ってみることにしました。
 
・・・つづく。
 
 
 

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