From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が23才の頃、服飾系の会社へ転職するために「カラーコーディネーター」の資格を取ることにした話の続きです。
テキストに書かれた文章を音読しながら、自分が先生としてレッスンをしている気分で気持ちを込める「ひとりレッスン音読」を始めてから、僕の中でどんどん知識が定着していくのを感じました。
ふだんの生活の中でも、カラーの知識はとても役立つことが分かりました。
今まで身の回りのアイテムの色に気を向けたことは、ほとんどありませんでした。
でも、カラーの勉強をし始めてからは、いろんなところで目にする色が気になり始めました。
イトーヨーカドーの服飾売り場での仕事中は、新しく入ってくる商品の色を見て、
「なぜこの商品はこの色なんだろう?誰がどんな基準で決めたのだろうか?」
ということが気になるようになりました。
最初は紳士バッグだけを担当していたので、商品の色は黒、グレー、茶色の3色ばかりでしたが、この頃にはレディース用財布売り場も担当するようになっていたので、よりカラフルな商品を目にする機会が増えました。
これまでは何も意識せずに並べていた財布たちも、カラーの勉強を始めてからはその知識を活かすために、並べる順番にこだわるようになりました。
色を明るい順に左から並べてみたり。
虹の七色の順番で並べてみたり。
形やメーカーごとに分けるのをやめて、暖色系と寒色系に分けて並べてみたり。
そういった実験を色々と繰り返してみました。
すると、レディース財布は明らかに売れ行きに差が出てきました。
レディース財布は僕が学んでいるカラーの知識を存分に発揮できるフィールドでした。
実際にこうやって仕事の中でカラーの知識を使うことができると、さらに記憶に定着することが分かりました。
日常生活でも変化が!
仕事だけではありません。日常生活でも、色が気になるようになりました。
たとえば、自分の部屋の天井の色とか、カベの色とかが気になるようになりました。
「ここはなぜ、この配色なんだろう?インテリアコーディネーターの人は、なぜこの色を選んだんだろう?」
と考えるようになりました。
気分が落ち込んだ時には、黄色や赤などの「元気になる心理効果」のある色を眺めたり、明るめの色の服を着たりして、心に変化が出るかどうか試してみました。
実際どこまで効果があるのか分かりませんが、たしかに「この色は心を明るくする効果がある」と思いながら眺めると、元気になってくるような気がしました。
カラーの知識は、仕事や日常のあらゆるところで役に立つことが分かりました。
カラーの見本カード
色を眺めるときには、僕はテキストについてきた「カラーの見本カード」を使っていました。
色の見本が199色もある、小さな色見本のカードの束です。
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カードがバラけないように、金属製のリベットを通してあります。
そのリベットを中心に、扇状に広げて色見本をチェックできるのです。
僕はこの色見本カードがけっこうお気に入りでした。
スクールでもらったやつは手のひらサイズで超小さいのですが、眺めて心理効果を得るためには面積が小さい気がします。
そこで、もっと大きなカードの束を自分で買いました。
カードの表面には、見本の色が印刷されています。
裏面には、色の記号が書かれています。
「st24」
のように、英語の記号と数字が並んでいます。
sfというのはsoftの略で、色のトーンを表しています。
トーンは、色の「明るさ&鮮やかさ」の組み合わせです。トーンは全部で12種類もあります。
softトーンは文字通り、ソフトでフワッとした雰囲気の色です。
トーン記号の後ろにある数字は、「色相」を表しています。
色相は「赤、黄、緑、青、」などの色の種類のことです。色相は細かく分けると24種類もあります。
色相とトーンの組み合わせで色が決まっているのです。
そして、似合う服の色を決めるのは、トーンが大きな役割を果たします。
よく「私は赤が似合わない」とかいうセリフを聞きますが、実はその人には赤が似合わないのではなく、「似合う赤のトーンを知らない」だけなのです。
似合うトーンが分かれば、そのトーンの中から自由に好きな色を選んで着るだけです。
そうすれば、どの色も自分に似合う確率が上がるのです。
僕はカラー見本カードのウラ面に印刷された「sf24」などの記号が気に入っていました。
「分かる人にしか分からない秘密の暗号」っぽくて、カッコ良く感じたのです。
カラー見本カード199枚には「すべてのトーンと色相の色見本」が入っているわけではありませんが、実務上必要な色はほとんどカバーしています。
僕は手のひらサイズの方のカラー見本カードをいつもバッグに入れて、ちょっとしたすきま時間にウキウキしながら眺めるのが日課になっていました。
・・・つづく。
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