【海外で初めて髪を切ってもらった日】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
カナダのバンクーバーにある小さな本屋さんで見つけた、日本から輸入したへアスタイル雑誌。
 
その雑誌は、日本で買うよりも4倍も値段がするにも関わらず、僕は買いました。
 
自分の望みのヘアスタイルに切ってもらうためには、必要な投資だと思ったからです。
 
僕の髪型は、この頃から今とほとんど変わっていません。ベリーショートでツンツン立てる感じです。この髪型は、「短さが命」なので、伸びてくると横にボワッと広がって、ものすごくセットしづらくなります。
 
日本では、僕はいつも同じ美容院で同じ美容師さんに切ってもらっていました。5年以上通っているので、説明不要で「いつものようにお願いします」で通じます。カット代は3,500円でした。
 
カナダに来る直前にその美容院に行って、いつもより少し短めに髪を切ってもらったものの、カナダに来て1ヶ月ちょっとたった今、すでにボワッと横にふくらんできていました。そろそろ限界です。
 
髪型に関する用語は、電子辞書で調べてみましたが、イマイチ、ぴんと来ませんでした。
 
「刈り上げ」という言葉ひとつ取っても、辞書で引くといっぱい英単語が出てきます。どれが正解か分かりません。
 
「刈り上げないでください」という表現はどうすればいいのか?
 
「じゃあ、刈り上げないならどうするの?」と聞かれたときに、なんて答えればいいのか?
 
日本の美容院では、「ザクザクした感じで・・・」なんて説明していましたが、ザクザクなんて言葉は辞書には載っていないし、そもそも英語にそんな単語があるのかも分かりません。
 
そもそも、日本語でさえもうまく口で説明するのが難しい髪型用語を、英語で言えるのか?という感じです。
 
でも、今の僕には、先日本屋さんで買った、「日本から輸入したヘアスタイル雑誌」という最強のアイテムがあります。
 
これさえ持って行けば、細かい説明不要です。自分の英語力不足で全然違う髪型にされてしまうリスクはなくなるでしょう。
 
その日から僕は、街を歩きながらどこに美容院があるのか見て回るようになりました。
 
 
 

日本との違い

学校への行き帰りや週末のお出かけなどで、髪を切る場所を探しているうち、僕はあることに気が付きました。
 
美容院の数が、日本ほど多くはないのです。日本では、コンビニの数より多いと言われている美容院ですが、バンクーバーにはそこまで多くありません。
 
そして、髪を切る店のほとんどが、日本の「QBハウス」のような「千円床屋」っぽい感じでした。
 
店の外の看板や窓にカット代が書いてあるのですが、そのほとんどが10ドル~15ドルです。
 
男性も女性もそこで切ってもらっているようです。
 
日本の美容院ぽい雰囲気の場所もあるにはあったのですが、どうやらそこは「アッパークラスのオシャレな女性」が行く場所のようでした。そこに男性の姿は見あたらないのです。それに、すごく高そうです・・・
 
ためしにホストファミリーに聞いてみたら、
 
「男で髪を切るのに1回10ドル以上出すのは、芸能人くらいだ。」
 
という答えが返ってきました。
 
そうか・・・やはり、ここはカナダ版QBハウスに乗り込むしかない!
 
僕は、家から歩いて行ける距離の美容院(千円床屋?)に行くことにしました。
 
 
 

カナダの散髪屋さん

僕の住んでいたホームステイ先の家から歩いて5分くらいのところに大きな通りがあります。両脇にはいろんなお店が並んでいて、日本の商店街みたいです。
 
その中に、何件か千円床屋がありました。店の外の看板には、大きく「$10」と書いてあります。どこも同じようなので、僕は1件のお店の前で立ち止まりました。
 
ガラス張りになっている店内を外から眺めると、いろんな人種の人たちが髪を切ってもらっていまるのが見えます。
 
白人、アジア人、インド人、男性、女性、さまざまな客層です。
 
僕は急に緊張して心臓がバクバクしてきました。まさか、髪を切ってもらうだけでこんなに緊張するとは!
 
 
 

未知との遭遇

僕がカナダに来る前、日本で通っていた英会話スクールでは、海外でのいろんなシチュエーションを想定したレッスンをしていました。
 
レストランやショッピングなどの状況をスムーズに切り抜けるための英語フレーズを覚えて、それを使う練習をする、というレッスンです。
 
レッスンの中には、「病院で診察を受ける」や、「事件を警察に通報する」などの実践的な場面もありました。
 
でもなぜか、「髪を切ってもらう」という場面はありませんでした。僕にとって散髪屋さんは、まったく未知のゾーンです!!たかがヘアカットが、これほど怖いとは!!
 
 
 

店内突入!!

僕が店の外から中をチラチラ見ていると、中にいる美容師さんと目が合いました。アジア系で、僕の母親くらいの年齢に見えます。
 
すると、その美容師さんは、ニコっと笑って、僕を手招きしました。その表情はまるで、
 
「怖くないよ、入っておいで!」
 
と小さな子供に言ってるような優しい目をしていました。
 
ぬぬっ!!子供扱いされた!!くやしい!!ビビってなんかいないぞ!!
 
僕はとたんにプライドに火がつき、勢いよくドアを開けました。
 
店内には、たくさんのイスが並んでいます。面積は、日本の美容院よりだいぶ広いです。
 
隣の人との距離がかなりあります。美容師さんの数も多いです。
 
僕の担当は、アジア系の40代後半~50代くらいの女性の美容師さんになりました。
 
僕のオドオドした自信のなさが伝わったのか、美容師さんはあまりしゃべらずに、ジェスチャーで僕にイスに座るように促しました。
 
僕はさっそく、手に持っていたヘアスタイルの雑誌を美容師さんに見せながら、
 
「Like this.」
 
(こんな感じで)
 
と短く伝えました。
 
それをチラっと1秒くらい見た美容師さんは、にこやかに
 
「OK!」
 
と言いながら、僕からその雑誌を受け取り、開いていたページを閉じて、無造作に横のテーブルの上にバサッと置きました。
 
え?!もう終わり?もっとしっかり見ないの?
 
僕は驚きました。
 
今の一瞬で、この髪型を飲み込めたというのか?
 
もしや、この髪型はカナダでは一般的なのか?
 
いや、そんなはずはない!通りを歩いている男性のほとんどが、角刈りじゃないか!
 
大丈夫かな?
 
とたんに僕は心配になってきました・・・
 
 
・・・つづく。
 

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From  師範代Shinya(新村真也)

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