From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が先月受けたTOEICのスコア結果のレビューのつづきです。
今回のTOEICで一番気になったのは、クセのある超スピードの声優さんです。
なぜ、TOEICがこの声優さんを起用したのか?それはおそらく、「TOEICをより実戦的に!より使えるテストに!」というスローガンを掲げているからだと思います。
たしかに、よくこんな声を耳にします。
「英会話の実戦の場では、TOEICのリスニング問題よりずっと速くてぞんざいな発音で話されることが多い。TOEICで聞き取れても、現場では役に立たない。」
でも、こういう言葉に合わせて、今回のような超スピード&クセのあるしゃべりをする声優さんを使うことは、何だか違う方向性のような気がします。
これは別に、今回僕の点数がイマイチだったから負け惜しみで言っているのではありません。
TOEICのリスニングと本番の英会話では、たしかに違います。
その違いは、スピードだけではありません。もっと違いはたくさんあります。
・相手の表情やジャスチャーを見ながら聞ける。
・分からなかったら聞き返すことができる。
・もっとゆっくりしゃべってもらうよう、お願いすることができる。
・知らない英単語を言われたら、もっとカンタンな意味の単語に言い換えてもらうことができる。
これらの要素が、実際の会話にはあります。これらの要素があるおかげで、だいぶコミュニケーションがしやすくなるのです。
でも、TOEICテストでは、リスニング問題は1回しか流れません。ちょっと聞き逃したら、もうアウト!です。しゃべっている人の顔も見えないので、耳だけに頼るしかありません。
そう考えると、ナレーターの発話スピードを実戦と同じにしたら、「実戦より難しく、キビしい状況」で戦うことになります。
・相手の表情が見えない
・1回しか聞くチャンスがない
ということを考えると、今までのようにちょっとゆっくりめスピードぐらいの方が、プラスマイナスゼロになって、ちょうど実戦と同じ難易度になるような気がします。
最近のTOEICは、「上級者に満点を取らせないぞ!」とばかりに、マニアックな問題を開発しているような印象を受けました。
マニアックな道は英検1級に任せておいて、TOEICは常に「実用性」を求めて進化して欲しいな、と個人的に思います。
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