from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
ネイティブの英語が聞き取りづらい理由として、
①発音がいいかげん
②使うフレーズが独特
までを詳しくお伝えしました。
どちらも、文法や発音の基礎が固まった後に、初めて理解できるものです。
もちろん、フレーズごと丸暗記すれば理解できる確率は上がりますが、ちょっと部分的に英単語が違う変化球が来ると、とたんに対応できなくなります。
また、自分で英語を話そうと思った時にも、基礎がグラいていると応用ができません。
そして3つ目の理由は、まさにこの「応用の究極形」のようなものです。
③言葉を省略する
英語は、基本的に主語や目的語を抜かない言語です。
日本語の「欲しい?」みたいに、主語も目的語もはしょることはできません。
Do you want it?
(あなたは)(それが)欲しい?
というように、しっかり情報を伝える必要があります。
ただし、これにも例外があって、ネイティブはたまに「ネイティブ同士ならはしょっても伝わる部分」だけを意図的に抜いて、ラクをする言い回しを使ってきます。(本当にこれ、やめてほしいです!)
たとえば、僕がカナダに滞在中に一番聞き取りに苦労したセリフは、スーパーの店員さんが毎回言ってくる、「ワナバ?」でした。
これだけは、何度聞き返しても、「ワナバ?」にしか聞こえません。
当時の僕の英語ストックの中には、「ワナバ」に相当する発音も英単語も入っていなくて、まったく反応できませんでした。
語尾が上がっているので、疑問形であることは分かるのですが、何を聞かれているのか?どう答えればいいのか?まったく想像できなかったのです。
店員さんに何度も聞き返したことで、大きなため息をつかれて「もういいよ、行け!」みたいなジェスチャーをされてヘコむ経験を、何度かしました。
そしてついに、「ワナバ」という呪文の音を暗記したことで、滞在先のホストファミリーに聞くことができました。
「スーパーのレジで聞かれる、ワナバって何?」
という質問ができたのです。
その結果・・・
助動詞と主語を省く
「ワナバ」の正体は、
Do you want a bag?
でした。
Do (助動詞)
you(主語)
が抜けて、want a bag? の部分だけが残り、さらに、
want の 「t」 の音が抜けて、直前の 「n」と後ろの 「a」 がつながると、「ナ」に聞こえるという 、北米発音独特のルールによって、
「want a = ワナ」になっていたのです。
さらに、bag の「g」は飲み込まれるため、「バ」に聞こえるという感じです。
それが全部つながって、
「ワナバ?」
になっていたのです。
それを聞いた僕は、
「そんなの分かるかーーー!!ムリ!!」
と叫んでしまいました。
まさか英語で助動詞と主語を抜かすなんて、発想すらなかったからです。
ネイティブの「はしょり文法」
他にも、ネイティブが主語や助動詞を抜いてくるパターンの例を挙げると、
① Got a minute? (ちょっと時間ある?)
↓↓↓
Do you have a minute? を口語表現の Have you got a minute? に変えて、さらにそこから 「Have you」 を抜いた表現。
② Need help?(助けがいる?)
Do you need help? の前半を抜いた表現。
③ Coming later? (後で来る?)
Are you coming later? の 「Are you」の部分を抜いた表現。
④ Done yet? (もう終わった?)
Have you done it yet? あるいは、Are you done yet? の前半を抜いた表現。
という感じです。
これらを、一息で素早く言われるわけです。
あえてカタカナで表記すると、
① Got a minute? (ガラミネ?)
② Need help?(ニーデル?)
③ Coming later? (カミンレイラ?)
④ Done yet? (ダンニェ?)
という音が近いです。
こんなの言われたって、反応できないですよね(笑)
これが、ネイティブ英語の「はしょり文法」なのです。
しかも彼らは、ノンネイティブの僕らにも平気で「はしょり文法」を使ってくることがあります。
でも、基礎をしっかり固めておけば、後からこういった表現を覚えて、瞬時に理解できるようになります。
・・・つづく。
【期間限定】「AI英会話アプリを使って英語を話す習慣を手に入れるセミナー(録画版)」自分のやりたい英会話をするためのプロント集(AIへの指示出しのやり方)付き!↓↓↓
※AIを使っているため、アップデート等によりお申込期限前に終了する場合があります。
—————————————
※このブログに読者登録をしていただくと、最新の記事を1日1回、メールでお届けします。読者登録はこちらをクリックしてください。
↓↓↓
From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
※もくじは、こちら
自己紹介は、こちら
コメントを残す