From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
「しゃべりのスピードをアップするトレーニング」として、瞬間英作文をご紹介してきました。
瞬間英作文は、効果が出始めれば楽しくてやめられなくなります。
本当に、見える世界が大きく変わります!
自由に英語でしゃべれることが、こんなに気持ちいいものなのか!という喜びを味わうことができます。
最後に、参考までに僕の瞬間英作文体験談をお伝えしますね。
僕自身が今に至るまでにどんな道のりをたどったのか?をお伝えします。
ちょっと長くなりますが、お付き合いください。
①接客英会話の本
まだ僕が英会話スクールに通い始める数年前、ジーンズショップで副店長をしていた頃の話です。
この頃は、英語はまったくできませんでしたが、たまに米軍の兵士たちが店にドカンとやってくる時期があり、英語でガンガン話しかけられて困ったので、「接客英会話フレーズ集」の本を買いました。
いらっしゃいませ
↓
May I help you?
以上でお会計5,250円になります。
↓
That’ll be 5,250 yen.
みたいに、場面ごとのフレーズを英語に変えていく、というスタイルでした。
この手の「場面別フレーズ集型」の本は、今でもよく本屋さんで売られています。
今思い返せば、このタイプのテキストを使ったトレーニングは、瞬間英作文の「第3ステージ」です。
第3ステージは、それまでの「文型のしばり」を取り払い、自由に色々な文型を使いこなしながら英文を作っていくトレーニングです。
第1ステージ&第2ステージを終わらせた学習者がやると効果のある方法です。
ところが、僕はこの時には、文法はまったく分かりませんでした。
中学で習った「主語」や「動詞」といった用語の意味すら忘れてしまっている状態でした。
それなのに、第1と第2ステージをすっ飛ばして第3ステージのテキストをやっていました。
これは、ボクシングに例えると、サンドバッグを叩いたことすらない人が、いきなり試合するようなものです。
テキストのフレーズは何度も繰り返して覚えましたが、それはあくまで「丸暗記」です。
文型なんて意識していません。
ただ、「セリフとして丸暗記」していただけです。
これでは、すぐに記憶が抜けてしまうし、アレンジして自分の言葉で話すなんて、当然できませんでした。
②英会話スクールのテキスト
その数年後、僕は新しい趣味として英会話スクールに入学しました。
そこでやっていた内容は、「レストラン」「空港」「お店」など、海外旅行で必ず必要になる場面で使う英語フレーズを習うというものです。
事前にテキストにあるセリフを「丸暗記」してきて、クラス内ではクラスメイトとペアになって「お客さん役&店員さん役」を入れ替えながら、セリフを対人練習するスタイルでした。
ここでも「文法」や「文型」に関する解説は一切ないので、ただフレーズを丸暗記してくるだけです。
相手がいるので、一見「英会話」しているように見えますが、家でやっていることは、①の接客英会話本と何も変わりませんでした。
この時点では、文法を知らなかったので、僕は「自分から文章を作ってしゃべる」ということがまったくできませんでした。
丸暗記したフレーズの外側の会話ではお手上げです。
③瞬間英作文トレーニングに出会う
英会話を始めて1年後、あまり上達を感じられずにマンネリ化してきて、もうやめようかな・・・と思っていた矢先、森沢洋介先生の書いた「英語上達完全マップ」という本に出会いました。
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この本がきっかけで「音読トレーニング」に出会い、衝撃を受けた僕は、「これだ!」と思い、シャドーイングや音読のトレーニングを始めました。
「英語上達完全マップ」の本の中には、瞬間英作文のやり方も載っていました。
僕は当時、女性との新しい出会いを求めて英会話スクールに入ったので、
「英会話スクールのクラスメイトの女性たちの前でカッコいいところを見せたい!そして、あわよくば彼女をゲットしたい!」
という願望(下心)がありました。
その願望を実現するために、
「しゃべるスピードも上げて女性の前でカッコいいところを見せよう!」
と思い、音読トレーニングと合わせて瞬間英作文トレーニングも始めました。
使ったテキストは前の記事でもご紹介した市橋敬三先生の本で、「中学英語で24時間話せる」というタイトルの本を上下巻2冊購入しました。
市橋先生は、「各文70回ずつ音読せよ」と書いてありましたが、僕はそこまでやる気はなかったので、とりあえず各文30回ずつやったら次へ進むようにしていました。
当時の僕は、最初のものすごくシンプルな文型(SVやSVC)ですら、ボロボロでした。
英会話スクールに1年間も通い、外人バーに週3回通ったのに、こんなカンタンな例文すら英語にできない自分にガッカリしました。
この時、「文型を意識せずに、ただフレーズを丸暗記して数だけ増やしていっても、何も身につかない」ことをハッキリと悟りました。
なので、今回はSVOをしっかり意識しながら、文型を体に刷り込むイメージで、最初のページの例文から各30回ずつやっていきました。
30回ではまだスムーズに言えるようにならない文型もあったので、そういう時には50回~60回くらいやることもありました。
第1ステージ
「中学英語で24時間話せる」の本は、瞬間英作文の第1ステージ用です。
とはいえ、上下巻合わせて全部で2,000文もあるので、全部終わらせるまでにはかなり時間がかかりました。
1日に30回ずつできる量をひとかたまりにして、1週間回しました。
次の週はまた次のかたまり・・・という感じで回していって、本の最後のページまで行ったら、念のためまた最初に戻って2周目に入りました。
2周目はかなりスピードが速くなっていて、1回目の3倍くらいのスピードで進められました。
2周目は、「速く正確に言える文章は、回数にこだわらずにすぐ切り上げる」というルールでやりました。
最後のページまで行ったら、また最初に戻って、3周目をやりました。
この時には、1周目に比べて5倍くらいの速度で進みました。
3周目が終わった時点で切り上げました。
ここまでに、トータルで1年半かかりました。
効果が現れる時期
瞬間英作文を始めてから半年くらいは、実際の英会話の中での効果はあまり感じられませんでした。
まだ使える文型が限られていて、フリートークの中ではその文型だけで話すことはできないからです。
でも、1年たつ頃に、いきなり効果が現れ始めました。
フリートークの中でも、自分の言いたいことが、かなりの速度でポンポンと口から出てくるようになってきたのです!
これは快感でした!!
ふだんのシャドーイングなどの音読トレーニングでリスニング力もジワジワと上がっていたので、
「聞き取れる&しゃべれる」
という状態が、この頃から目立って感じられるようになりました。
英会話スクールのクラスメイトや先生やスタッフの反応も変わってきました。
「シンヤはすごいペラペラだ!」
みたいな目で見られるようになりました。
自分でも、返すスピードがどんどん速くなってくことが嬉しくて、瞬間英作文トレーニングへのモチベーションが上がりました!
第2ステージ
実は、僕は第2ステージはこの後にはやっていません。
第2ステージのシャッフル&コンビネーション英作文のテキストは、まだこの頃には出ていませんでした。
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それに、第1ステージを終わらせた時点で、ほぼ言いたいことが英語で言えるようになっていたので、第2ステージをやる必要性を感じなくなっていました。
森沢先生自身が書いた第2ステージ用の緑色の本が出たときには、すでにTOEIC900点を超えていましたが、すぐに買ってゲーム感覚でトライしてみました。
コンビネーション型はかなりの負荷になるので、TOEIC900点を超えていても、「文型コンビネーショントレーニング」はかなりキツかったです。
良い練習になります。
ただ、あまりに負荷が高い場合はモチベーションのダウンにつながるので、要注意です。
第3ステージ
第2ステージをすっ飛ばした僕は、いきなり第3ステージに入りました。
ここでは、DUO3.0の小冊子を使って、ハイレベルな英単語&高校レベルの文法で書かれた英文を瞬間英作文していきました。
第1ステージを終えた後にやると、長くて複雑に見える例文も、不思議なくらい構造が透けて見えました。
これは、目からウロコでした!
DUO3.0の本体をボキャビル方式で3周回した後にこのトレーニングに入ったので、一応、瞬間英作文トレーニングの大原則である、
「知らない英単語が入っている例文を使わない」
という条件は満たしていました。
とはいえ、DUOの例文はかなり負荷が高く、しんどかったのを覚えています。
ただ、これを終わらせた先には、新しいステージが開けることが見えていたので、ワクワクする気持ちの方が強く、挫折はしませんでした。
DUOが最後
僕の瞬間英作文トレーニングは、ここで終了しました。DUOの小冊子を仕上げた時点で、もう十分だと感じたのです。
このレベルに達すると、実戦の場=フリートークで使っていくこと自体が、瞬間英作文のシャッフルトレーニングになると感じるようになります。
自分の中に入れた文型のストックを、瞬時に引き出していくイメージです。
この時点で初めて、「英会話スクールの利用価値」がグンと上がります。
以上が、僕の体験談です。
見える世界が変わる!
僕は今まで、瞬間英作文トレーニングをたくさんの人に勧めてきましたが、単調なトレーニングなので、効果が感じられるまで耐えられずに挫折する人が多いのが現状です。
効果が出始めれば、楽しくてやめられなくなります。
本当に、見える世界が大きく変わります!
自由に英語でしゃべれることが、こんなに気持ちいいものなのか!という喜びを味わうことができます。
ぜひ、これを読んでいるあなたにはそこまで上がってきて欲しいと思っています。
応援しています!
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